僕は長年システム手帳を使っているんだけど、ほとんどが「ログ(生活記録)」的なことばかりで、有効に使えているとは到底いえない。
せっかくシステム手帳を使うなら、目標を達成したり、生活が向上するような使い方をしたい。
そう思い立って手に取ったのが『一冊の手帳で夢は必ずかなう』という本。
2004年刊行とかなり古い本なんだけど、刊行当時はシステム手帳が流行するキッカケになるくらい、よく読まれた本らしい。
著者は、あのGMOグループの代表を務める熊谷正寿さん。
というわけで、引用を交えつつレビューしていきます。
「熊谷式手帳術」の概要
まずはざっくりと、熊谷式の手帳術について紹介しておきます。
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使うのはシステム手帳
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サイズはバイブル(聖書)サイズ
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やりたいことリストを作る
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やりたいことから逆算して計画を立てる
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未来年表をつくる
かなり端折っていますが、こんな感じで手帳を使うのが熊谷式。
著者は常に肌身はなさず手帳を持ち歩いている人で、トイレはおろか風呂の中にまで持ち込むらしいです。
それくらい、常に行動をともにする手帳なので、サイズはバイブルサイズが適正だそう。
A5だと大きすぎるし、ミニ6とかだと小さすぎる。
書く量も多いし、資料を印刷して貼り付けたりもするので、バイブルサイズがジャストなんだとか。
僕がいま使っているシステム手帳もバイブルサイズなのだけど、このあたりのサイズ感に対する感覚は共感。
A5も使ったことあるけど、やっぱりデカすぎるんだよね…。筆記面が広いのはいいんだけど。
そして、「夢は叶う」とタイトルにもあるとおり、まずは夢=目標(やりたいこと)を決めて、そこから逆算してスケジュールなどを組んでいきます。
【未来年表】というものをつくり、たとえば「40歳までに独立して生計を立てる」みたいな感じで目標を立て、そこから逆算していく感じ。
いまとなっては当たり前というか、「目標から逆算する」というのはよく見聞きするやり方なんですが、刊行当時は斬新だったのかもしれません。
自伝を交えた手帳術の紹介という感じ
手帳術の本ということで、具体的な手帳の書き方について期待感をもって読んだのですが、それは良くも悪くも裏切られました。
もちろん、本の序盤では手帳術のくわしい説明が図解されています。特に未来年表の書き方はわかりやすいです。
が、中盤以降は著者の自伝的な内容がメインとなり、たまに「こういうときに手帳が役に立った」「手帳なくして夢は叶わなかった」というオマケ的な要素で手帳にふれるくらい。
これは良し悪しあると思ってて、そもそも熊谷正寿って何者?GMOってなに?
という人にとっては、「あなたの自伝とか興味ないからもっと手帳術教えてよ…」となるかもしれません。
僕は以前から熊谷さんやGMOのことは知ってたから(業界では超がつくほど有名)、そんな熊谷さんの半生が知れてラッキーに思ったくらいです。
という感じで、純粋に手帳術だけを知りたい人は、序盤だけ読めば十分かもしれません(それでも手帳の解説は少なめだと思います)。
ちなみに、Kindle版ならかなり安く読めます。
計画倒れが怖くて計画できない人に朗報
ここからは引用を交えつつレビューしていきます。
「目標を決めてそこから逆算する」となると、真っ先に沸き立つのが「目標を達成するためにガチガチに計画しても、結局続けられずに計画倒れしそう。だから、そもそも計画を立てたくない」という感情です。
未来年表をはじめ「目標ありきで計画を立てる」という手帳術の解説を読んだとき、僕はまっさきに「自分にはできなそうだな…」と思いました。
しかし、そんな読者の心を読み取ってか、以下のような説明があります。
人間はロボットではないので、達成時期に誤差が生まれることもあります。でも「このとおりにはいかないんだから、年表なんて作ってもしょうがない」とは思わないでください。仮に予定が一年遅れても、くよくよする必要はありません。八十年はあろうかという長い人生において、一年の遅れなんて誤差のうち、あとで取り戻せばいいだけの話です。ポジティブに考えて、夢を追い続ける姿勢が大切なのです。(中略) 未来年表を作成するときには、「この目標は、目標倒れになりそうだ」なんて心配は、頭から締め出すことが重要です。
ようするに「計画はズレても仕方ない。誤差は生まれるもの」といってくれているんですね。
最初からできないと決めつけて手をつけられない人は(僕も含めて)多いと思うけど、「まあ、計画はズレるものだよね」というマインドで臨めば、いざ誤差が生じても精神的なダメージは少なく済むのかもしれません。
情報=夢のカケラを集めるということ
手帳に情報を収めるということは、夢をコレクションするのと同じです。やってみると、誰もがはまってしまう魅力に満ちています。
著者は新聞を読んで、アンテナに引っかかったものは切り取って手帳に貼り付けるそうです。
そもそも、自分が「これは有益な情報だ」と思うことってなんだろう?と考えてみると、なんらかの仕事や趣味につながることがほとんど。
つまり、自分の叶えたい夢があるから、情報を集めたくなる。
それが著者のいう「夢をコレクションする」ということなんだと思います。
新聞でも雑誌でもWebのコピーでもいいけど、とにかく情報を集めることが夢の達成につながるということ。
反対にいうと、夢や目標が決まってないと、アンテナに引っかかるものがないから、情報も集まらないということです。
モチベーションや集中力が維持しやすいというのが夢を掲げる効用だと思っていたけど、「情報収集がしやすくなるのも夢の効用だ」というのは新しい発見でした。
期限を設定することで、雑用が仕事になる
「期限のない目標はない。期限を設定することで、雑用が仕事になる」
夢は目標を追い求める過程では、必ず「小さな仕事」や「雑用」が発生するものです。
僕は以前、会社を設立したことがありますが、それはそれは面倒なことの連続でした。
「会社の社長である」というのは聞こえがいいですが、その裏では膨大な雑用をこなさなければいけません(特に、僕は一人会社だったので全部やりました)。
もちろん、会社の設立登記や税金は司法書士や税理士さんにお願いしますが、それでも細かい書類の準備などが膨大です。
そういった雑用も、ただの雑用と片付けてしまうのはもったいない。
夢を形作るために必要な仕事、と捉えれば取り組み方も変わるものです。
そして、夢には期限が不可欠であるということが、本書でも強く書かれています。
期限があるからこそ、いい意味で追い込まれる。それが人を動かすのです。
期限を管理し、期限を目標達成のための要素としてうまく活用するためにも、手帳が役に立つということなんですね。
