なんでも図解にすれば、ノートが劇的に見やすくなる。

僕のノートは文字だらけ。

図やイラストを書くことは皆無。

聞いたことや思いついたことをメモに書くのは良いのだが、あとから読み返したときに文字ばかりだとわかりにくい。

今回紹介する『なんでも図解』という本は「絵心がゼロでも図が描ける」というのをコンセプトに、ササッとメモに図を描く方法をレクチャーしてくれる。

読んだ感想としては、数ある図解本のなかで最もわかりやすく、最も納得感のある1冊。

そしてなにより「あ、たしかに自分でも図が描けるな」と実感できる本だった。

【図=絵心】は間違い。じつは誰でも描ける

きっと多くの人が「図を描けたらいいけど、自分には無理だろうな……」とあきらめているのではないだろうか。

たしかに図解と聞くと、「絵心がある人が豊富なイラストを描くもの」というイメージを持つ人は少なくないはず。

しかし、本書は【図=絵心が必要】という考え方をきっぱりと否定してくれる。

本書で紹介されているのは、

  • 「囲み」

  • 「矢印」

  • 「人」

の3つだけを使って図解を作る方法である。

「囲み」「矢印」「人」であれば誰でも描くことができる。

絵心に自信がなくても失敗しにくいため、安心して図解メモを実践できるだろう。

自分の絵の下手さに落ち込む必要がないだけではない。

シンプルな図だからこそ短時間で描ける点も大きな魅力だ。

そのため、会議中のように素早くメモを取る必要がある場面でも役立つ。

日常的なメモ作業の時間を短縮できる点も見逃せない。

文字を図形化する「囲み」の魔法

本書を読んで最初に「これはすごい」と感じたのが、「囲み」のテクニックである。

文字を囲むだけで図形として認識しやすくなる。

この発想は非常にシンプルだが、今まで気づかなかった盲点。

これを取り入れるだけでも、メモの見やすさは劇的に向上するだろう。

たとえば、会議で「顧客」→「販売店」といったメモを書く場面は珍しくない。

文字だけでは関係性が伝わりにくいが、丸で囲むだけで情報が整理され、つながりが一目で理解できる。

関係性が一瞬でわかる「矢印」の使い方

たとえば、サブスク(Netflix)を例に考えてみよう。

ユーザーとNetflixの関係を文章で表現すると、次のようになる。

【ユーザーは月額料金を払い、Netflixは映像コンテンツを配信する】

文字だけでは、この程度の説明が必要になる。

一方で図解にすると、両者の関係性は一瞬で伝わる。

図解

文字では長くなりがちな説明も、図解なら驚くほどシンプルに表現できる。

しかも、使われているのは誰でも描けるほど簡単な図ばかり。

描くのは簡単。それでいて文字より圧倒的に伝わりやすい。

この考え方こそ、本書が伝えたい図解の本質ではないだろうか。

こんなに簡単だった「人」の描き方

人のイラストを描くのは難しい。少なくとも僕はそう感じていた。

絵心がまったくないので、人前で見せるのが恥ずかしいレベルである。

その経験から、「人を描く=難しい」という先入観を持ち続けていた。

ところが、本書では人をアイコン化することで、そのハードルを一気に下げてくれる。

図解にする

これなら誰でも描けるうえ、必要な時間は2〜3秒ほど。

仕事だけでなく、プライベートのメモでも「人」を表現したい場面は意外と多い。

たとえば、ライフログとして体調や気分を記録する場合も、人のアイコンに少し手を加えるだけで喜怒哀楽まで表現できる。

その日の状態が一目で伝わる便利な方法である。

さらに面白かったのが【人の書き分け】だ。

これは必須ではないものの、少し描き方を変えるだけで、さまざまな属性の人物を表現できるようになる。その工夫も非常に参考になった。

図解にすれば、ノートを読み返したくなる

メモ術やノート術の書評では何度も書いているが、ノートは読み返してこそ価値がある。

時間をかけてメモを残しても、どこに何が書かれているのかわからなければ意味がない。

図解メモであれば、ページを開いた瞬間に内容を視覚的に把握できる。何より、ノートを読み返すこと自体が楽しくなる。

冒頭でも触れたように、本書の図解術を身につければ、メモのクオリティは大きく向上する。

そのうえ手間もほとんどかからないため、費用対効果は非常に高い。

個人的には、これまで読んできた図解術の本のなかでもっともおすすめしたい一冊である。

図解に苦手意識がある人ほど、ぜひ手に取ってほしい。

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