ビジネス書の良いところは、自分が持っていないスキルや知識を効率よく習得できる点である。
もちろん、書かれている内容をそのまま実践するのもよい。
しかし、僕はそこから自分なりのやり方や考え方へ応用するのが好きだ。
さて、僕はこれまで数多くのビジネス書を読んできたが、なかには期待外れの本もあった。
せっかく貴重な時間を割くのだから、失敗はできるだけ減らしたい。
そこで今回は、僕が実際に読んで「これはおすすめできる」と本気で感じたビジネス書を紹介する。
自分を変える習慣力
ビジネス書は、数珠つなぎのようにさまざまな考え方が連結していくものだと思う。
ある本で目にしたキーワードに興味を持ち、別の本を読む。
そして、その本で出会った新たなキーワードから、さらに別の本へと広がっていく。そんな循環である。
最初に紹介する『自分を変える習慣力』も、「習慣力」という言葉に惹かれて手に取った一冊だ。
誰しも「これを毎日続けたい」と思うことがあるはずである。
筋トレ、読書、ランニング、英語学習など、習慣化しなければ身につかないものは数多い。
しかし、人は変化を嫌う生き物である。
そのため、新しいことを始めても、すぐにやめてしまいがちだ。
では、どうすれば習慣を身につけられるのか。
本書が説くのは「意志の力に頼らないこと」である。
「よし、今日も勉強するぞ」と気合いで続けるのではなく、「気づいたら勉強していた」という状態をつくることが理想だという。
習慣化の方法が具体的かつ丁寧に解説されているので、何かに挫折しやすい人には特におすすめの一冊である。
3週間続ければ一生が変わる
こちらも習慣をテーマにした本だが、日々の心がけについて非常に実践的に解説している。
よくある精神論や「考え方を変えましょう」という類の本ではない。
日常生活に自然と取り入れられる内容ばかりなのが、本書の魅力である。
たとえば、睡眠についても具体的なアドバイスが紹介されている。
① ベッドに横たわって眠ろうとしているとき、1日の活動を頭のなかで再現しないこと
② 午後8時をすぎたら、食べないこと(どうしても食べたくなったらスープを飲む)
③ 寝る前にニュースを見ないこと
④ ベッドの中で本を読まないこと
これなら今日からでもすぐ実践でき、心身に良い影響しかない。
さらに、この本はポケット版なので持ち運びやすく、デスクの引き出しに入れて気軽に読み返せる。
仕事が嫌になったときにページを開くと、不思議と気持ちが軽くなる一冊である。
教養としてのアート 投資としてのアート
ここ数年、アートに関するビジネス書が増えてきた。
僕自身、「どうせお金持ちが教養をひけらかすための本だろう」と思っていた。
しかし、実際に読んでみると非常に面白い。
本書が他のアート本と異なるのは、「投資」という視点から解説している点である。
つまり、株式と同じように資産価値の上昇を期待してアートを購入するという考え方だ。
「そんなの富裕層だけの話では」と思うかもしれない。
しかし、本書では「10万円以内で買えるおすすめアーティスト20」を紹介しており、将来価値が上がる可能性のある作品まで掲載されている。
10万円程度なら現実的に購入できる人も多いだろう。
インテリアとして楽しみながら、将来的に資産価値が上がる可能性もある。そんな楽しみ方を提案してくれる。
ちなみに、本書では価値が上がる作品の特徴として、次の2点を挙げている。
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発明品
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インパクトの大きさ
発明品とは、これまでにない手法やコンセプトを持つ作品であること。
インパクトとは、人々に衝撃を与え、社会を動かすほどの影響力を持つこと。
その代表例として紹介されているのが、「キャンベルスープ缶」で有名なアンディ・ウォーホルである。
もちろん、これほど有名な作家の作品は買えないが、こういう視点でアートを眺めると新しい発見があるかもしれない。
嫌われる勇気
僕は天邪鬼なので、ベストセラーをあまり読まない。
しかし、そのせいで大きな損をすることもある。それを痛感したのが、この『嫌われる勇気』だ。
読み終えたあとには、一本の素晴らしい映画を観終えたような充足感があった。
「あと3年早く読んでいたら、人生は確実に変わっていただろうに」
そんな悔しさをおぼえるほど衝撃を受けた一冊である。
本書は哲学者と青年による対話形式で進む。
対話形式が苦手な人も多いと思う。僕もその一人だった。
しかし、この本は対話形式だからこそ、ここまで多くの人に読まれたのだと思う。
ビジネス書でありながら、一つの舞台作品を見ているような感覚になる。
青年は感情の起伏が激しく、ときには哲学者に対して暴言ともいえる発言をぶつける。
しかし、それは読者が抱く疑問や反論を代弁しているからこそ共感できるのである。
色褪せない永遠の名著。きっと、あなたの人生観を変える一冊になるはずだ。
世界の心理学50の名著
名著の解説本に抵抗を感じる人は多い(と、僕は思っている)。
しかし、僕は副読本として活用することには大いに賛成である。
昔の名著は言い回しが難しく、内容を理解しづらいことが多い。
そんなとき、本書を先に読んでおけば理解が格段に深まる。
世界中で読み継がれてきた心理学の名著を、非常にわかりやすく解説してくれる一冊である。
ちなみに、本書で取り上げられている作品の一例を参考までに列挙しておく。
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『水平思考の学習』
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『人間知の心理学』
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『暴力から逃れるための15章』
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『青年ルター』
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『夢判断』
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『服従心理』
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『大衆運動』
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『世界でひとつだけの幸せ』
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『脳のなかの幽霊』
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『人間女性における性行動』
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『影響力の武器』
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『ビジネスEQ』
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『愛する二人別れる二人』
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『言いにくいことをうまく伝える会話術』
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『いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法』
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『見える暗闇』
ジョブ理論
ジョブ理論とは、「お客さんが商品を買う理由や目的を明確にする」という考え方である。
商品開発、マーケティング、営業など、あらゆるビジネスで役立つ理論だ。
たとえば、あなたがドラッグストアで栄養ドリンクを買うとする。
このとき、栄養ドリンクを買う理由はなんだろうか?
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残業で疲れたのでシャキッとしたい
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大事な取引先との商談があるので、気合を入れたい
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仕事が終わらないので、休憩がてらゴクッと飲みたい
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飲み会で飲みすぎたので、肝臓を休めたい(ヘパリーゼとか)
という感じで、栄養ドリンクを買う理由はたくさんある。
ジョブ理論では、「お客さんはその商品でどんな悩みを解決したいのか」という視点で考える。
仮に「残業続きなので栄養ドリンクで気合を入れたい」という需要に応えるのであれば、商品開発ならびに宣伝活動でも「やる気マックス!」的な熱量の高い打ち出し方をする必要があるだろう。
つまり、自社の商品やサービスが、お客さんのどんな課題を解決できるかを考えるのである。
一見すると当たり前の話に思える。
しかし、その当たり前を徹底的に掘り下げて教えてくれるのが本書の魅力だ。
ちなみに、ジョブ理論はクリステンセン教授の本が有名だが、ちょっとむずかしいと感じる人は副読本として『実践 ジョブ理論』を読んでみるのがおすすめ。
武器になる哲学
僕はこれまで何冊も哲学書を読んできた。
それでも、「哲学は何の役に立つのか」「難しすぎて理解できない」という疑問を拭えなかった。
そんな疑問を解決してくれたのが『武器になる哲学』である。
文字通り「武器」として哲学的な考え方を身につけようというのが本書のコンセプト。
「仕事やプライベートでも哲学は役に立つんだよ」という内容に落とし込んでいるのが大きな特徴だ。
本書のまえがきには、以下のような一文が。
本書と、いわゆる「哲学入門」とで大きく異なる二つ目の点は、本書で取り上げるコンセプトが、哲学史上の重要性よりも、筆者という個人にとっての有用性を元に編集されている、ということです。ぶっちゃけて言えば、筆者にとって「使えるか、使えないか」というだけの評価で編集している、ということです。
哲学の歴史を最初から紹介するような内容ではなく、仕事や日常生活で活用できる哲学だけを厳選して紹介しているため、哲学初心者にも非常に読みやすい。
未来をつくる起業家
仕事における最大の悩みの一つは、モチベーションの維持である。
やる気が起きないことには、どんな仕事も良い結果は得られない。
では、どうやってモチベーションを高めるか?
僕は、仕事をバリバリやって成果を上げてきた人の経験談を読むのが良いと思っている。
本書は、日本でゼロから起業し、事業を成長させた起業家たちへのインタビュー集だ。
成功者の考え方や行動を知ることで、「自分も頑張ろう」という気持ちが自然と湧いてくる。
ただ、メンタルが弱いときに読むと「この人たちとは住む世界がちがいすぎる…」と逆効果になることもあるので注意が必要かも(笑)
1日10秒マインドフルネス
マインドフルネスとは、自分の感情を客観視することで心を落ち着かせる方法である。
たとえば、コンビニで店員の態度が悪かったとき、ついイラッとしてしまう。
そのイラッとした感情に身を任せていると、ずっと嫌な気持ちが続く。厄介だ。
マインドフルネスではその怒りの感情を客観視する。
つまり「あ、いま自分はコンビニの店員に対してイラついてるな」と。
たったこれだけ?と思うかもしれないが、こうして客観的に自分を見ることで怒りの感情が不思議なほどスッと鎮まるのだ。
これは怒りの感情だけではなく、漠然とした不安や心配事などあらゆる負の感情に応用可能である。
他の例でいうと、職場で上司に「おはようございます」と言ったのに無視されてしまった。
このとき「どうしよう…嫌われているのかも?」という負の感情が生まれる。
そのとき「あ、いま自分はネガティブな感情を持っている」と気づくのがマインドフルネス。
マインドフルネスは「ネガティブ思考をやめて、ポジティブになろう!」というものではない。
ネガティブ思考はそのままで、ただそれを客観視するだけ。
つまり、自分を無理に変えるのではなく、自然体のままで負の感情を手放すことができる。
本書の特徴は「1日10秒で始められるマインドフルネス」を紹介しているところ。
誇張ではなく、本当に10秒で始められるから、マインドフルネス入門者にとってはベストな1冊だと思う。
承知しました。今後は文章を勝手に省略・要約せず、全文を忠実に変換します。
やり抜く人の9つの習慣
せっかく目標を立てたにもかかわらず、挫折してしまった経験がある人は多いと思う。
じつは、目標が達成できないのは、やり方が間違っているだけという可能性が高い。
では、どうすれば目標を実現できるのか。
その手法を具体的に解説しているのが『やり抜く人の9つの習慣』である。
本書では、目標達成に欠かせない「習慣」を9つ紹介しており、それを一つずつ実践すれば、おのずと目標が叶うようになっている。
僕もこの本を読んで実践してみたが、実際に重要だと感じたのは以下の5つのポイントである。
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目標を具体的に決める
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目標達成を邪魔するものを書き出す
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if-thenプランニング(もし◯◯なら、〜する)を決める
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途中経過を振り返り、フィードバックを得る
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モチベーションを保つ
これらのポイントを押さえて毎日の生活を送れば、目標達成は現実的になる。
実際、 僕もこの手順に沿ってプランを立て、ノートに書き出したところ、習慣が目に見えて変わった。
図で考える。シンプルになる。
【図にする】と聞くと、「自分は絵が描けないから苦手だ」と思う人もいるだろう。
僕も絵を描くのはかなり苦手で、決して人に見せられるレベルではない。
しかし、そんな私でさえ、図で考えるコツを本書から学ぶことができた。
本書で使うのは、いたって簡単な図形だけである。具体的には、丸、四角、矢印などのシンプルな図形である。
僕は絵が描けない人間なので、メモや資料はすべてテキストで書いていた。
しかし、テキストだけではわかりづらく、あとから見返す気持ちも失せてしまう。
図が描けるようになったことで、記憶にも定着しやすくなり、ノートを読み返す回数も増えた。
図を描くだけで、これまでに味わったことのない充足感を得ることができる。
今までノートや手帳に文字ばかり書いてきた人には、特におすすめしたい一冊である。
読書の技法
読む必要のない本を読んで、時間を無駄にしている人は多いと思う。
限りある時間を、本当に意味のある読書時間として使うためには、「読まなくてよい本」を排除する必要がある。
“本の仕分け”について、わかりやすく解説しているのが『読書の技法』である。
本書では、本の読み方を「熟読」「速読」「超速読」の3つに分け、本に合わせて読み方を変える方法を紹介している。
個人的に非常に勉強になったのが「超速読」である。
超速読では、5分間で「読む本」と「読まなくてよい本」を仕分ける。
これを始めてから、本選びの精度が劇的に上がり、読書スピードも向上し、読める本の冊数も増えた。
おかげで、今では年間100冊程度の本が読めるようになっている。
