“最高の体調”はメンタル込みで実現できる。心のケアの重大さを痛感した

『最高の体調』レビュー

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とにかく実験や研究の引用が多いので、納得感はかなり得られる。

ただ、実験の引用が多いせいで読むのがちょっとしんどいと感じることも。

自分は、問題提起と結論だけを拾い読みする感じで読んだ。

「炎症が良くない」「自然が人を治す」といった話は、知っているようでふだんあまり意識してない内容だから、気づきが得られてよかった。

僕はすぐに実践したくなる人間だから、さっそくスマホとPCの壁紙を森林の画像にチェンジ(本書ではデジタルでもいいから自然に触れることを推奨している)。

そして、毎朝の散歩。幸いなことに、自宅から徒歩圏内に森林の散歩コースがあるから、そこを歩く。

これも本の中に書いてあったことで(にわかには信じがたいけど)、

「森林のなかで大気中に漂う微生物が腸に良い効果がある」

らしいので、散歩中はなるべく深呼吸している。

ちなみに、体だけでなく心(メンタル面)についても触れているのが本書の良いところ。

「心身一如=心と体はひとつ」だから、”最高の体調”を手に入れるためには、メンタルの安定も不可欠。

年齢を重ねてくると、謎の不安=原因不明の不安に悩まされたりするけど、それも本書では教えてくれる。

価値観の多様化=選択肢が多すぎることで将来が定まりづらいこと。

「なにをやればいいかわからない」「将来の目標がない」というのは不安が生まれやすい。

これを改善するには、「誰かの役に立つこと」という価値観が重要になってくる。

僕の場合でいうと、フリーランスになって経済的安定を求めるあまり、

【誰かの役に立つこと<収入につながること】

ばかりを追い求めるようになってしまっていた。

これではモチベーションも続かないし、そもそも本末転倒でもある(誰かの役に立つからお金を稼げる)。

「(背伸びなしで)自分にできて、誰かの役に立つことってなんだろう」と考えてみる良いキッカケになった。

まず、文明病を引き起こすひとつめの要素が「炎症」です。

これは、ヒトの細胞レベルで起きる火事のようなもので、多くの研究により、鬱や肥満、糖尿病といった様々な不調の原因だと考えられています。

人体にとって、内臓脂肪は「異物」でしかありません。そのため私たちの体は、内臓脂肪が増えると免疫システムを動かしはじめ、脂肪細胞が分泌する炎症性物質が臓器に炎症を引き起こします。

その結論をひとことで言えば、「自然とのふれ合いにより、確実に人体の副交感神経は活性化する」というものです。副交感神経は気持ちが穏やかなときに働き出す自律神経で、日中にたまった疲れやダメージを回復させる働きを持っています。つまり、自然は人体の疲労を回復する働きを持つわけです。

最新の科学からみれば、「自然を大事に」や「友人を大切に」といったフレーズは、古臭いお説教などではありません。遺伝と環境のミスマッチが起きた現代においては、「自然」と「友人」への投資こそが、もっとも費用対効果が高い行為なのです。

ある実験では、快適なイスに座りつつ目を閉じて 15分休んだだけでも睡眠時と似たような脳波が現れ、記憶テストの結果も向上したとの結果が出ています。 昼寝が苦手な人でも、とりあえず 10〜 15分だけ目を閉じて何もしない時間を作ってみましょう。

価値観の多様化が問題なのは、私たちの未来像を、ぼんやりとしたものに変えてしまうからです。

狩猟採集民のように「生きる産む育てる」だけを目的にすれば、その時点で未来の姿は 100%確定し、もはや次の行動に思い悩む必要はなくなります。いっぽうで現代のように選択肢が豊富な社会では、未来の姿はいくつにも分岐をくり返し、決してひとつに定まることがありません。

あいまいな将来は私たちのなかで明確な像を結ばなくなり、結果として未来との心理的距離は遠くなっていきます。

価値にもとづく行為は時間の心理的距離を〝いまここ〟に収束させ、未来への不安を消し去ります。長期的な目標を抱えた人ほど、価値観のメリットは大きくなっていくでしょう。