僕は英作文を英語学習の中心に据えています。特に口頭英作文(瞬間英作文)です。
記事の前半では「失敗しない英作文の教材選び」について解説し、後半ではおすすめの教材・参考書を具体的に紹介していきます。
すぐにおすすめの参考書を知りたいという人は、もくじからジャンプしてください。
「書く英語」と「話す英語」のちがい
いわゆる「文章として書く」英作文(ライティング)と、英会話などのスピーキングで役立てるための英作文では使うべき対策本は異なります。
今回紹介していくのは、おもに英会話などでしゃべるのに役立つ口頭英作文です。具体的には【和文を見て、瞬時に英文に訳す】というトレーニングをおこないます。
もちろん、口頭英作文をやることでライティングにも効果が出ますが、厳密には「書き言葉」と「話し言葉」による違いがあります。
ライティングの教材を探している人は、以下の記事をあわせて参考にしてみてください。
英作文の本を選ぶときのコツ&NG
- 英作文の本を選ぶときのコツ
- ・自分の英語レベルに合ったものを選ぶ
- (背伸びはNG。やさしい英語を反復すれば十分)
- ・左ページに日本語、右ページに英語のレイアウト
- ・最低限の英文法解説があると良い
- ・不自然な英文が載ってる本は避ける
- ・アプリ版があるとさらに良い
自分の英語レベルに合ったものを選ぶ
どんな英語教材を選ぶときにも言えることですが、必ず自分の英語レベルに合ったものを選びましょう。
英作文というのは、英語を作っていく作業なので、読むだけ・聞くだけの勉強よりも負荷がかかります。そのため、難易度が高い教材を選んでしまうと、すぐに挫折してしまう恐れがあります。
具体的には、英文のなかに自分の知らない英単語がほとんどない(すべて知ってる)教材を選びましょう。知らない単語が1つ2つ程度なら、辞書で調べればなんとかなりますが、あまりに知らない単語が多いと英作文どころではなくなります。
記事の後半で具体的な教材を紹介していきますが、最もやさしい初級レベルの本を読んでみて、それでも知らない単語がたくさんある場合は、英作文よりも先に英単語の勉強をしたほうが良いと思います。
ちなみに、英単語帳は1冊だけやればOKで、『DUO』という英単語帳がおすすめです。
左ページに日本語、右ページに英語のレイアウト
スムーズに口頭英作文をしていくためには、本のページのレイアウトが非常に重要です。具体的には、左ページに日本語、右ページに英語の見開きレイアウトを選ぶようにしましょう。
左ページの日本語(和文)を見て、瞬時に英語(英文)をつくるトレーニングをおこなうので、解答がすぐに見れたほうが効率的です。
解答ページが離れていたり、別冊だったりすると、答えを見るのに手間がかかるので使いにくいです。
ちなみに、後半で紹介する本はいずれもそのレイアウトに則っています。
最低限の英文法解説があると良い
和文を見て英文を作っていくスタイルの教材でも、ただ文が羅列しているだけでは物足りません。最低限の英文法や語彙の解説があるのが理想です。
もちろん、基礎文法や基礎単語は身につけておくべきですが、文法でわからないところが出てきても、英作文の本でサッと確認できたほうが断然便利です。
知識を効率的に得られるというメリットはもちろんですが、単調になりがちな英作文のトレーニングに”一服の清涼剤”的な役割を果たしてくれます。
不自然な英文が載ってる本は避ける
英作文の本の中には、英文が不自然なものがありますが、そういった本はなるべく避けましょう。
英作文の練習は、英語を話すまでのスピードを上げることが目的なので、暗記をするわけではありません。
とはいえ、実際の英会話でも使えるような自然な英文で学べたほうが良いに決まっています。
僕はどんな英語の教材を買うときも、必ず巻末の「奥付」を読んで、英語ネイティブの監修・校閲が入っているかを確認するようにしています。
アプリ版があるとさらに良い
英作文の本によっては、アプリ版も出している場合があります。基本の勉強は本でやりつつ、外出先やスキマ時間はアプリでやるといった使い分けができると、英語の勉強がはかどります。
また、アプリ版だとかんたんに音声を再生できたりするので、勉強が効率的になるというメリットもあります。
アプリ版もリリースしている英作文の本は非常に少ないですが、なるべくアプリとセットで使い込むのが理想です。
ド定番は『瞬間英作文』
おすすめの英作文教材、最初は『瞬間英作文』です。本のタイトルではありますが、もはや瞬間英作文というトレーニング方法(英語勉強法)の代名詞として定着しています。
和文を見て瞬時に英文を作るトレーニングを繰り返すことで、反射的に英語が話せるようになる本です。
左ページに和文10個、右ページに英文10個というシンプルなレイアウトで構成されています。
レイアウトもシンプルですが、文法などの解説も、ページ下部に少しだけしか載っていません。そのため、物足りなさを感じるのも事実です。
また、不自然な英文も収録されており、Amazonのレビューなどで指摘する声もあります。僕もこの本で長らく勉強してきましたが「この英文は実践では使わないだろうなー」という経験を何度かしたことがあります。
とはいえ、超定番書として長年ベストセラーになっていることもあり、本の完成度や使い勝手は十分高いので、やる価値はあると思ってます。
レベルごとに使い分けることもできる
青い表紙の本は、初級レベルで文型ごとにページが分かれています。
それ以外にも、文型がシャッフルされた本(緑色の表紙)や、1文が長いものを扱った本など、瞬間英作文シリーズとして複数冊が刊行されています。
アプリを活用するのもおすすめ
瞬間英作文はアプリも出ていて、非常に使い勝手が良いです。僕は本もアプリも使っていましたが、最初に本で1周したあとは、アプリでひたすらアウトプットしました。
アプリだと音声が自動で再生されたり、ページ送りがしやすいというメリットがあります。また、本よりもゲーム感覚で楽しめるのもアプリの良いところです。
おすすめは本とアプリの併用ですが、アプリだけでも十分に勉強ができます。
『瞬間〜』が苦手な人におすすめの1冊
瞬間英作文は人気の定番書ですが、「ひたすら英文・和文が続くレイアウト」「文法の解説が非常に少ない」というデメリットがあります。
そのせいもあって、僕は瞬間英作文に飽きてしまったのですが、そのあと買った『NOBU式トレーニング 話すための中学英語』という本は秀逸でした。
基本的なレイアウトや構成は瞬間英作文と同じなのですが、NOBU式は英語→日本語をやったあとに日本語→英語をやります。つまり、英日で練習してから日英の英作文をやるという二段構成です。
社会人といえど、英語を話すうえでまずやるべきは「英語回路」をつくることです。やさしい英語を繰り返すことで、英語を話すときの”初速”をはやめることができます。
また、本文中には文法などの解説も豊富で、紙面のレイアウトやデザインも程よくにぎやかなのでやってて飽きづらいです。
英作文でワンランク上を目指すなら
最初に紹介した2冊の本は、いずれも1行ほど(3〜6語)の短文です。少しずつ英作文が上達してきたら、長い英文も作れるように練習しましょう。
おすすめは『足すだけ英作文トレーニング』という本です。その名のとおり、短い英文(英語表現)を少しずつ足していって、最終的に長い英文を言えるようになります。
最終的には長い英文になるのですが、パーツを少しずつ積み上げて英作文をしていくので、最初のハードルが低いという特徴があります。
さらに『足すだけ〜』が素晴らしいのは、例文の内容です。生活、自然、スポーツ、政治外交、経済など、幅広いジャンルの英文を扱っており、しかも内容は教養につながるものばかり。社会人にとっては一石二鳥です。
たとえば以下のような英文を使って英作文をおこないます。
スペースX社のクルー・ドラゴンは、人類を宇宙に運んだ初の民間の宇宙船になった。
SpaceX’s Crew Dragon has become the first private spaceshop to carry humans into space.
英作文だけでなく、総合的に英語を学べるアプリ
最後に本ではなく、アプリを紹介します。スタディサプリENGLISHです。
僕も長らく使ってきましたが、スタディサプリENGLISHは英作文をするうえで非常に優秀なアプリです。スマホのみならずパソコンでも文字入力ができるので、社会人のビジネス文書作成にも良い訓練になります。
また、英作文のみならず、音読やシャドーイングといったトレーニングもアプリに組み込まれているので、オールインワンのアプリとっても過言ではありません。
社会人にはビジネス英語コースをおすすめします。
▶【無料】スタサプのビジネス英語を試してみる