読んだ本を自分の身にするためには、読書ノートが非常に有用です。
ただ、読書ノートには「挫折しやすい」という難点があるんですよね。
「読書ノート始めてみたけど、結局長続きしなかった…」という人も多いと思います。
今回はそんな読書ノートの難点を解決できる「超シンプルだけど効果があって、挫折しにくい読書ノート術」をご紹介します。
この記事ではiPadを使って読書ノートを書いていますが、紙のノートでもやり方は同じです。
ちなみに、僕はずっとKindle Unlimitedで読書をしています。和書・洋書が500万冊以上の本が読み放題になる神サービスなので、ぜひ試してみてください。
【結論】書き抜き→自分の思ったことを記す
最初に結論からお伝えすると、今回紹介するノート術は、自分が気になった本の内容を書き抜きして、それに対して自分が思ったことを記すというシンプルなやり方です。
【書き抜き→感想や意見を書く】というルールだけなので、むずかしいことをする必要はありません。
ネットで【読書ノート】と検索すると、カラフルなペンで見やすく書いたり、図やグラフを書いてきれいに見やすく作られたノートを目にします。
Instagramで検索をかけると、それこそ”映えるノート”をたくさん見ることができます。
僕も「ああ、こんな読書ノート良いな」と思います。さぞかし、読書ノートを作るのは楽しいんだろうな、と。
ただ、自分にとってはハードルが高く、いざ始めようと思っても上手くできずに結局あきらめてしまうことが多々ありました。
今回紹介するやり方は、読書ノートのレイアウトに凝ってみたり、色ペンを使って工夫する必要もありません。なので、気軽に始められます。
これまで読書ノートが続かなかった人も、このシンプルなルールであればきっと挫折なく書き続けられるはずです。
書き抜きだけでなく、自分の感想や意見を書く理由
本を読んでいると「ここ気になる」とか「覚えておきたい」と感じるポイントがあると思います。
それらのページに何らかの印(くわしいやり方は後述)をつけておき、書いてある内容をそのまま書き抜きをします。
書き抜きをしたら終わりではなく、自分がそのとき感じたこと・思ったことを一緒にメモしておきます。
なぜ書き抜きだけでなく、自分の感想や意見を書くのかというと、
- ・本に積極的に関わっていくため(本の内容に参加する)
- ・アウトプットしやすいカタチで残しておくため
という2つの理由があるからです。
本をただ読むだけでは、著者の主張を取り入れるだけの受動的な体験で終わってしまいます。もちろん知識をインプットできるので利点はありますが、それを単純にアウトプットするだけでは「本の受け売り」で終わってしまいます。
そうではなく、本を読んでそれを自分なりの解釈や意見に変えていく作業が必要です。そのためには、書き抜きをして終わるのではなく、本を読んで自分がどう思ったかを記しておきましょう。
その作業をしておくと、アウトプットしやすいカタチでノートに残すことができます。
また、時間が経ってノートを見返したときに「自分はこのとき、こんな考え方をしていたんだ」と参考にすることもできます。
今の自分と過去の自分を対比することになるので、面白い体験ができるはずです。
本を読んで、読書ノートを書くまでの流れ
読書ノートを書くまでの流れについて説明していきます。とはいっても、やり方は非常に簡単です。
- 読書ノートを書くまでの流れ
- ① 本を読みながら、気になった言葉・文に印をつける
- ② 1冊読み終わったら、印をつけた箇所を再読
- ③ 必要な箇所を書き抜き&自分の感想・意見を書く
① 本を読みながら、気になった言葉・文に印をつける
本を読むときは、気になった箇所にその都度、印をつけていきます。
印の付け方については何でも良いのですが、僕は「ページの角を折る」「青ペンで線を引く」という2つの方法を組み合わせてマークしています。
なので、基本的に本を読むときはペンを持ちながら(あるいはすぐそばに置きながら)読むようにしています。
そして、「ここは気になる!」というページの角を折り、該当する箇所に青ペンで線を引きます。
本の角を折るのが嫌な人、ペンで書き込みをするのが嫌な人は、付箋(ふせん)を貼る方法もあります。
僕は以前まで付箋派でしたが、付箋を貼る作業が面倒に感じてきたので、いわゆる「本を汚して読むスタイル」に落ち着きました。
このあたりは個人の好みもあると思うので、やり方は何でもかまいません。あとで読み返したときにわかりやすい状態にしておけばOKです。
② 1冊読み終わったら、印をつけた箇所を再読
本を1冊読み終えたら、印を付けたページを読み返します。
読書をしながらノートにメモを書く方法もあるのですが、メモを書くたびに読書を中断するのは効率が悪いと思うので、僕はやりません。
本を置いてペンをとりノートに文字を書く→終わったらペンを置いて本を持って読書再開…という流れだと、余計な動作が生まれてしまうので時間がかなりかかります。
読書中は本を読むことに集中し、ノートを書くときは書くことに集中する。このほうが効率的です。
③ 必要な箇所を書き抜き&自分の感想・意見を書く
本を読み返して必要な箇所を読書ノートに書き抜きします。そして、それに対する感想や意見を書きましょう。
ちなみに、印をつけた箇所をすべて書き抜きするのではなく、読み返してみて取捨選択するようにしましょう。
「本を読んでいるときは響いたけど、読み返したらそうでもないな…」ということも多々あるからです。
読書ノートに書く量は必要最低限にしたほうが負担も少なく、挫折なしで続けやすくなります。
書き抜きと感想はどんなレイアウトで書くべき?
読書ノートを作るときに多いのが、
- 「どのタイプのノートを使うべき?」
- 「レイアウトはどうすればいい?」
という悩みです。これらの疑問にお答えします。
ノートはふつうの横罫ノートがおすすめ
結論からお伝えすると、横罫ノートがおすすめです。いわゆる、横線が入ったふつうのノートですね。
一時期、方眼ノートが流行ったこともあって「方眼こそ至高」みたいな風潮があったように思います。
もちろん方眼ノートにもメリットはありますが、僕のやり方は文字がメインなので、方眼だと書きにくかったりします。横罫のほうが文字がまっすぐかけるので、僕は横罫が気に入っています。
とはいえ、ノートの種類についてはぶっちゃけなんでも良いと思います。お気に入りの愛着が持てるノートを使いましょう。
実際、僕も気分に合わせて方眼ノートを使うこともあるので。いろいろ試してみて、しっくりくるものを使うのが良いと思います。
僕はツバメノートが好きなので、長年使っています。あとはMDノートも好きです。
レイアウトは上から下へ。ノートはケチらず、大きい文字で書く
レイアウトについては、書き抜きを書いて矢印を引き、その下に感想や意見を書きます。非常にシンプルです。
ちなみに、読書ノートは「見返してナンボ」だと思っているので、見やすさを重視しています。なので、小さい文字で詰め込んで書くようなことはしません。
理想としては、書き抜き1箇所につき1ページ使うくらいの感じで大きく書いたほうが、あとで読み返しやすくなります。
「ノートがもったいない」という気持ちは僕もよくわかりますが、読み返したいと思えない読書ノートは作っても意味がないと思うので、割り切るようにしています。
ちなみに、上記の画像はiPadのメモアプリを使っていますが、僕はふつうの紙のノートに書く場合でもケチらずに大きく文字を書いています。
知識系の本は、覚えたい箇所を書き抜くだけでもOK
本には著者の主張があるタイプもあれば、ただ知識を列挙しているだけの本もあります。いわゆる教科書のような本ですね。
たとえば歴史の勉強をするために本を読む場合、著者の意見ではなく、史実が書かれているはずです。
その場合、覚えておきたい歴史の事実を書き抜きしておくだけでもOKです。もちろん、その歴史について自分の感想や意見を書くのも良いですが、著者の主張がメインの本に比べると自分の考えは書きづらいと思います。
他にも、語学系の本もそうですね。上記の画像は洋書で文法の勉強をしているところですが、自分の気になった箇所を抜き書きしているだけです。
もし自分の感想や意見を書きにくい本であれば、無理に絞り出して書く必要はありません。
覚えたい知識だけを書き抜きをして、自分だけの読書ノートを作ればOKです。
実際、僕も歴史の本を読むときは「こんな過去があったんだ」と思わず感嘆してしまうような箇所を書き抜きしています。特に感想や意見は書かないことも多いです。
書き抜きが面倒な人は、Kindleがおすすめ
どんな読書ノート術でも、基本的には書き抜きが必要になります。なかには「書き抜きが面倒」という人もいるでしょう。
実際、僕もなるべく書き抜きは厳選するようにしていて、必要最低限を心がけています。
書き抜きをしたくない人には、Kindleで本を読むことをおすすめします。
Kindleにはコピー&ペースト機能があるので、気になる言葉や行をコピーして、読書ノート(厳密にはメモアプリなど)に貼り付けることができます。
実際、僕はiPadで読書ノートを書くようにしています。使い方としては、iPadのスプリットビュー(いわゆる2画面分割)を使って、左側にKindle・右側に読書ノートという感じ。これで毎日本を読んでいます。
Kindleのコピペ機能とiPadのスプリットビューについては以下の記事をどうぞ。
挫折なしで読書ノートを続ける方法【まとめ】
- ・本を読む → 書き抜き → 感想や意見を書く
- ・アウトプットしやすいように、自分の感じたことを書く
- ・1冊読み終えてから読書ノートを書くほうが効率的
- ・読書ノートは横罫がおすすめ
- ・レイアウトはシンプルに
- ・読み返しやすいように、文字は大きく。ノートはケチらずに
- ・書き抜きが面倒な人にはKindleがおすすめ