本をたくさん読みたいと思いつつ、なかなか読書スピードが上がらずに悩む人は多いと思います。
僕もその一人だったんですが、読書術の本を大量に読み込んで速く読むコツを実践した結果、読書スピードが格段に上がりました。
というわけで、実際に僕が試してみて効果を実感した「読書スピードを速くする読み方」について解説します。
読むスピードを速くしたいなら、自分に合った本を選ぼう
最初にお伝えしておくと、自分に合わない本を速く読もうとするのはムダな行為です。なぜなら、自分の興味やレベルに合った本でないと、速く読むことはむずかしいから。
言い方を変えると、本を速く読むためには、その本の内容をある程度は知っている必要があるということです。
とはいえ、本というのはそれなりに時間をかけて中身を読まないと自分に合っているかわかりません。
最初の「まえがき」は簡単そうで良い感じだったのに、いざ読み進めてみたら難しくて読めなかった…というパターンもありますからね。
ですから、時間とお金をかけた本でも、挫折してしまう可能性をゼロにするのはむずかしいでしょう。
僕がおすすめしたいのは、読書スピードを上げられそうな本(自分に合った本)を手当り次第読んでみることです。
そのとき役に立つのが、本の読み放題サービスです。
僕はAmazonのKindle Unlimitedをかれこれ6年以上使ってまして、これのおかげで「読んでみてダメならすぐ他の本を試す」というのが気軽にできています。
200万冊以上読めるのに、月額980円という料金設定には驚かされるばかり。
30日間は無料でお試しができるので、ぜひ使ってみて欲しいです。
① まずは目次を見て、全体の内容をザッと理解する
読書スピードを上げるには、
- 1. 目次で全体の内容をザッと理解して、
- 2. 必要なページだけを読む
という読み方が必要です。
ですから、「目次を読む」というのは本を速く読むために不可欠な行為だと僕は思っています。
なお、一応説明しておくと、小説やマンガなど「エンタメとして読む本」については速く読む必要はない(味わって読めばOK)と思っているので、ここでは例外とさせていただきます。
あくまでも、実用書やビジネス書などの読み方として参考にしてください。
1. 目次で全体の内容をザッと理解する
目次を読むと、その本の構成がわかります。
そして、どんな内容が書かれているのかがザックリわかるので、そこで本全体の内容を掴んでおきましょう。
なぜ全体観を知ることが必要かというと、
- ・自分にとって読む必要がある本か、選別できる
- ・問題や結論を知ることで、理解が深まる
というメリットがあるからです。
目次を読んでみて「この本は自分の興味に合わなそう」と感じれば、そもそもその本を読む必要がなくなります。
そして、目次で問題提起や結論をチェックしておけば、本文に入るまえに先回りして重要項目を頭に叩き込むことが可能です。それが、読む上での理解度アップに役立ちます。
2. 必要なページだけを読んで、スピードを上げる
読まなくて良いページは読むべきではありません。知っている知識を読んでも意味がないですし、それだったら新しい知識に触れたほうがよっぽど時間を有効に使えます。
さて、必要なページかどうかは、目次で選別できます。
「必要なページとはなにか?」ということですが、
- ・知らない知識が書かれているページ
- ・興味がそそられるページ
- ・著者の結論が書かれていそうなページ
などです。これらは読むべきページなので、目次をチェックして必ず目を通しましょう。
1冊の本でも、読む人の好みによって読むべきページは分かれます。自分なりの選別ができればOKです。
② 見出しを読んで、不要なページは読み飛ばす
目次を読んだら、次は見出しをチェックしていきましょう。
見出しは、その箇所を読むべきかどうかを知るうえで非常に重要な役割を果たします。
たとえばあなたが、速読術の基礎知識という本を読んでいるとしましょう。そのなかに、
- A「速読術を身につけるメリットとは?」
- B「本を速く読むための速読術3つのコツ」
という見出しがあったとします。
A「速読術を身につけるメリットとは?」というのは、本を速く読むメリットが書かれているだけなので読まなくてもよさそう。という判断ができます。もちろん、メリットを踏まえて最後まで読み進めたほうが”腹落ち”しやすいのですが、読まずに本の重要箇所だけ拾っても問題はありません。
一方のB「本を速く読むための速読術3つのコツ」は、実際にどうやって読めば読書スピードが上げられるか?が書かれているので、本の核心っぽい内容に見えます。なので、Bは読むべきです。
こんな感じで、見出しを読むことで「要・不要」の判断ができます。
③ たとえ話や例示は読み飛ばして結論だけ読む
「例えば…」とか「例をあげると…」みたいな書き出しで始まる文は、結論や問題をわかりやすく伝えるための手段にすぎません。
なので、例示を読まなくても理解できるのであれば読む必要なし。例示を読み飛ばすだけで、読書スピードはかなり上がります。
ただし、たとえ話を読むことで結論や問題の理解が深まることことがあるので、自分の理解度によっては例示をしっかり読んだほうがいい場合もあります。
慣れてくると、ページ全体を俯瞰するだけで「このへんは例示っぽいから読み飛ばそう」という判断ができるようになります。
並ぶ字面の”雰囲気”を見るだけで、「読む必要があるか・ないか」を瞬時に判断できるようになるということです。
本の最初のほうは「ムダ話」が多い
ビジネス書や実用書は特にそうなんですが、本の最初のほうはだいたい「読者に共感してもらうためのムダ話」です。ここはバッサリ読み飛ばしましょう。
ビジネス書であれば「私は学生時代こんなにダメダメでした→でもこんなふうに変わりました→それは◯◯をやったからです」というのが典型的なイントロですが、正直ここは核心ではないので読み飛ばしてOKです。
健康実用書なら「こんな体の不調はありませんか?→△△で健康になれます」みたいな話です。
本の導入部は読者の共感を誘い、なるべく本に引き込むために書かれている内容が多いので、読んでも身になることはほとんどありません。
ですから、さきほど紹介したように、まずは目次を読んで不要なページはバッサリ読み飛ばす。これが読書スピードを上げるうえでは絶対に欠かせません。
④ 難しいと感じたページは読まない or 本を閉じる
自分のレベルに合った本でないと、読書スピードを上げるのは正直むずかしいです。
文字を追うだけなら難しい本でもできますが、内容の理解が追いつかないと意味がありませんよね。
だから、少しでも難しいと感じたなら、そのページは読み飛ばすか、本を閉じて他の本をさがしましょう。
むずかしいと感じる原因はいろいろありますが、
- ・用語がわからない
- ・興味がないジャンルの本を読んでいる
- ・一文が長く、なにを言っているのかがわからない
などが挙げられます。
これらの本は、あなたの知識がまだ足りてないという可能性もありますし、その本がいけない(著者や編集者のせい)という可能性もあります。
ですから、一度その本は読むのをやめて、自分が読みたい本(読める本)や興味のあるジャンルに手を出しましょう。
自分のなかに知識のストックがある本だと読書スピードは断然上がりますから、まずは周辺知識を身につけるという意識を持ったほうが良いです。
言い換えるなら、難しい本を読んで苦しい思いをするよりは、入門書を読んで知識を蓄えてから挑戦したほうが良いということです。
⑤ ハードルの高い本は、解説書や入門書を読んでおく
「解説書や入門書を読むってことは、読む本が増えるから無駄なのでは?」
と思うかもしれませんが、難しい本を読む場合は周辺知識を理解しておかないと読むのに時間がかかります。
あらかじめ入門書などで知識を貯めておくことで、結果的に読書スピードが上がり、時間の節約につながるのです。
急がば回れ、というイメージを持つとわかりやすいかもしれませんが、難しい本に苦戦するよりも少し遠回りをしてまずは入門書を読み込んだほうが良いということです。
「拾い読み」「レベルに合った本」が非常に重要
あらためて読書スピードを上げるコツについてまとめておきましょう。
- ① まずは目次を見て、全体の内容をザッと理解する
- ② 見出しを読んで、不要なページは読み飛ばす
- ③ たとえ話や例示は読み飛ばして結論だけ読む
- ④ 難しいと感じたページは読まない or 本を閉じる
- ⑤ ハードルの高い本は、解説書や入門書を読んでおく
全体をとおして言えるのは「必要なところを拾い読みするのが大事」ということです。
さきほども説明しましたが、読む必要がないページやすでに知っている内容を読むのは時間のムダという意識を持ちましょう。
また、速く読むためには本選びも非常に重要です。なぜなら、自分にとって難しい本を速く読むのは大変だから。
これらを実践することで、読書スピードを上げても内容をきちんと理解することが可能になるはずです。