なにか解決したい悩みがある場合、まずはその原因を知ることが不可欠だ。
というか、原因がわからないままモヤモヤ過ごすのは精神的にも良くないし、停滞が続くだけなので避けるべき。
洋書が読めないときも同じで、まずはその原因を知ることから始めよう。
原因を知ることができれば、それを解消するためのアクションを取れるので、一歩前進できる。前向きなマインドになれる。
それでは早速、洋書が読めない原因をチェックしていこう。
洋書が読めない原因① 文法が理解できない
洋書が読めるようになるには、語彙力を鍛える必要があると言われる。
しかし、「単語はわかるのに、内容が理解できない…」というケースが少なくない。
それを深掘りしてみると、結局のところ「文法が理解できてない」というポイントに行き当たることが多い。
個人的な感覚でいうと、これが一番歯がゆいというか、悔しい。
知ってる単語だらけなのに内容が理解できないのは、目の前に極上のステーキ肉があるのにそれを焼くための道具がないのと同じだ。
例えの巧拙は置いといて、例文を見てみよう。
ぜひ、なにも見ずに訳してみてほしい。
単語はかんたんなのに、文法が理解できない
Whether work should be placed among the causes of happiness or among the causes of unhappiness may perhaps be regarded as a doubtful question.『英文解釈クラシック』47頁
この例文を理解するためには、
「whetherには名詞節あるいは副詞節をつくる用法がある」
ということを知っている必要がある。
わかりやすくいえば、whether を
-
「〜かどうか」(名詞節)
-
「〜であろうとなかろうと」(副詞節)
のどっちで訳すかということだ。
この例文は may perhaps be regarded が述語動詞になるので、whetherが名詞節として主語になることがわかる。
例文を訳すと、以下のとおりだ。
Whether work should be placed among the causes of happiness or among the causes of unhappiness may perhaps be regarded as a doubtful question. 仕事を幸福の原因の1つとすべきか、それとも不幸の原因の1つとすべきかは、ひょっとすると簡単には決めかねる問題であるとみなされるかもしれない。『英文解釈クラシック』47頁
余談だが、「名詞節とか副詞節とか、文法用語ってイヤだなぁ…」と感じる人が大半だと思う。
僕も例外なく、文法用語は大嫌いだった。
しかし、『基本文法から学ぶ英語リーディング教本』(通称、黄リー教)を読んでから、文法用語を理解することの大切さを痛感した。
英文法の理解がかなり深まったのを実感している。
もし本格的に英文法の理解を深めたいなら、(かなりしんどいが)がんばって本書を読み進めてみてほしい。
洋書が読めない原因② 単語がわからない
洋書が読めない原因の2つ目は、単語がわからないことだ。
これは直感的にわかりやすいというか、単語がわからなければ内容もわからなくて当然なので(いい意味で)、あきらめがつくと思う。
たとえば、procrastinate や pandemonium という単語を初見で意味を理解するのは不可能だろう。
※ procrastinate=先延ばしにする、pandemonium=悪魔の巣窟
しかし、なかには「見た目はかんたんなのに(よく知ってるのに)意味がとれない」という単語も存在する。
知ってるつもりの単語が、違う使われ方をしている
単語がわかるのに内容が理解できない理由として、その単語が多義語だったり、慣れない使われ方をしているから読めないケースがある。
1つの単語が1つの意味しか持たないことは珍しく、たいていの単語は複数の意味や使われ方がある。
「自分が覚えている意味以外の意味」で単語が使われていたら内容は理解できない。
たとえば、work という単語は「働く」だが、機械や薬などが主語になると「作動する」「効く」という意味で使われる。
もうひとつ、provided という単語を例にあげてみよう。
「provide=供給する」の過去形だ。
プロバイダーという日本語にもなっているので、わりと馴染みがあると思う。
しかし、この provided という単語が単体で「もし〜ならば」という仮定法的に使われることがある。
Provided it rains, the game will be canceled.
もし雨が降れば、試合は中止になる。
「なぜprovided が仮定法に?」というのをざっくり説明すると
it being provided that…(…という条件が与えられるならば)という形がもともとあって、it being と that が省略されて provided だけが残った
ということ。
このように、知っているつもりの単語が慣れない使われ方をすることで途端に読めなくなることが起きるのだ。
洋書が読めない原因③ 内容の予備知識がない
文法や単語の理解はあっても、内容の予備知識がなければ理解できないのは当然だ。
日本語の本(和書)でイメージしてもらえばわかりやすいが、完全な文系人間が量子力学の本を読んでも意味不明なはずだ。
洋書もこれと同じで、予備知識がない本(テーマ)は読めなくて当然だ。
洋書のペーパーバックはデザインがおしゃれなものが多く、「ゴリゴリの物理学の本なのに表紙の見た目はキャッチーで親近感がある」みたいなことが多々ある。
そういった洋書の特性も、読者を惑わせる一因といえるかもしれない。
予備知識のない、読めなくて当然の洋書に時間を使うのはもったいないので、洋書を選ぶ段階で「この本は予備知識があって読めそうか?」という観点で選ぶようにしよう。
洋書が読めない原因④ やる気が起きない・気分が乗らない
僕は気分が乗らないときは本を読まないようにしている。
理由はシンプルで、内容がぜんぜん頭に入ってこないからだ。
内容が頭に入ってないのにページだけは先に進んでしまうので、正気に戻ったときにわけがわからなくなる。
それに、無理に読書をしても楽しくない。
洋書を読めないうちは「義務感」や「焦燥感」があって、無理に読もうとしがちだ。
集中力が散漫なときに読んでもいいことは1つもないので、潔く「いまは読まない」という選択をしよう。
ちなみに僕は、気分が乗らないときは部屋を歩き回ったり、思い切って散歩に出たり、15分だけタイマーをかけて仮眠をとったりしてリフレッシュしている。
「洋書が読めない」を解決する万能薬
洋書が読めない原因すべてに効果がある”万能薬”。
それはズバリ、かんたんな洋書を読むことだ。
かんたんな洋書を読み続けることで、
-
読むスピードが上がる
-
洋書を読むのが楽しくなる
-
自信が持てる
というメリットを得られる。
「かんたんな洋書ばかり読んでいたら、むずかしい洋書は読めないのでは?」と思われるかもしれない。
しかし、かんたんな洋書で身につけた基礎体力は、むずかしい洋書を読むうえで大きな力になる。
結局のところ、「かんたんな洋書を読む=洋書を読むための体作りができる」ということにつながるのだ。
洋書初心者向けの本は以下の記事で紹介しているので、参考にしてみてほしい。
「自分はなぜ読めないのか」を知ること
洋書が読めない原因は、人それぞれだ。
文法でつまずいている人もいれば、単語が原因の人もいる。
内容の予備知識が足りないケースもあれば、単純に気分が乗らないだけということもあるだろう。
大切なのは、「自分はなぜ読めないのか」を知ることだ。
原因がわかれば、何を勉強すればいいのか、どんな本を選べばいいのかが見えてくる。
そして、どの原因にも共通しておすすめしたいのが、かんたんな洋書から読み始めることだ。
背伸びをして難しい洋書に挑戦するより、自分がスラスラ読めるレベルの本をたくさん読むほうが、結果的には読む力も自信も身につく。
焦る必要はない。
いまの自分に合ったレベルの洋書を1冊ずつ読み進めていけば、以前は歯が立たなかった洋書も、気づけば読めるようになっているはずだ。
