英検の単語は級が上がるにつれてどんどん難しくなっていきます。
特に準1級や1級になってくると、ふだんの英語学習では見かけないような専門用語も登場するので覚えるのが大変です。
英検の単語を効率的かつ早く覚えるために僕がやっている【パス単+パス単アプリ】を組み合わせた学習方法をご紹介します。
英検の単語はパス単で決まり
知らない人のために念のため説明しておくと、パス単とは『でる順パス単』(旺文社)という英検の単語帳です。
各級ごとに本が出ていて、英検単語帳の定番書となっています。
1998年刊行なので、改訂を重ねながら20年以上も売れているロングセラー本です。
他の出版社からも英検の単語帳は出ていますが、大多数の学習者がパス単を選んでいるようです。
試験にでる順番(出る可能性が高い順番)で単語を学べるので、無駄なく効率的に学習したい人に支持されています。
スマホアプリ版のパス単は本と併用がおすすめ
パス単は本だけでなくアプリもあります。
人気の英単語帳「mikan」と英検がコラボしたアプリです。あるいは、物書堂のアプリもあります。内容はどちらも同じです。
英検の学習をするなら、パス単とパス単アプリを組み合わせて使うのがおすすめです。
アプリは手軽でいいのですが、パス単アプリには以下の2つのデメリットがあるため、アプリ単独で単語学習をするのはおすすめできません。
- ① 例文がない
- ② 単語一覧が見づらいので、インプットには不向き
①アプリには例文がないので、パス単の本で補う必要がある
パス単アプリには例文が収録されていません。一応あるにはあるのですが、外部サイトのWeblioを参照するだけなので、使い勝手はイマイチ。
単語を文脈のなかで正しく使えるようになるためには、やはり例文を通じて覚えるべきです。
例文を暗記する必要はまったくないですが、「この単語はこういう文脈で使うんだな」ということがなんとなくわかることが必要です。
英検の単語は数が多いので、例文があると文章量が増えるのでたしかに大変です。
しかし、単語を英語と日本語の1対1だけで覚えるのはしんどいですし、記憶への定着率も低くなります。
ですから、アプリ単独ではなく、パス単の本を組み合わせたほうが良いわけです。
②単語一覧が見づらいので、インプットには不向き
パス単アプリには、【単語一覧】という画面があって、すべての単語を一覧表示することができます。
しかし、一覧画面を活用して単語を暗記できるかというと、厳しいと思います↓
まず画面が見づらいですし、日本語訳を隠すこともできないので、使い勝手もよくありません。
ですから、はじめて見る英単語をパス単アプリだけで覚える(インプット)するのは現実的ではありません。
パス単とパス単アプリを使った具体的な単語学習法
それではここから、具体的な単語学習方法を見ていきましょう。
細かい説明に入るまえに、まずはおおまかな流れを紹介しておきます。
- パス単の使い方
- ① パス単の本を単語100個ずつで区切る
- ② 音声を聞きながら、テキストを音読する 【1周】
- ③ テキストのみで、英単語と日本語の意味を確認する 【1周】
- ④ パス単アプリで決めた範囲をひたすら繰り返す
おおまかな流れはこんな感じです。
パス単に掲載されている単語数は1850語(英検準1級)と多いので、効率重視のアプローチをとっています。
① パス単の本を単語100個ずつで区切る
※パス単の改訂新版はすでに100個ずつで区切られているのでこの作業は不要です。
パス単の本は、以下のセクションでページが4つに区切られています。
- 1. でる度 A
- 2. でる度 B
- 3. でる度 C
- 4. 熟語編
これはこれで便利なのですが、各セクションのページ数が多すぎて、学習範囲として区切るには広すぎます。ですから、自分で学習範囲を区切る必要があるのです。
僕は、100単語ずつページを区切ってふせんを貼り、それを1日に覚える量に設定しています。
こんな感じです。ふせんを貼って1日にやる単語を区切っています↓
こうすることで1日の目標が視覚的にわかりやすくなり、モチベーションにつながります。
1日100単語覚えることで、収録されている1850語を約18日間で1周できる計算になるため、英検の学習プランとしても悪くないと思います。
1日100単語がキツい人は、50単語にするなど変更しても問題ありません。自分のちょうどいい量を見つけましょう。
②音声を聞きながら、テキストを音読する 1周
単語を100個ずつに区切ったら、音声を聞きながらテキストを音読しましょう。ちなみにパス単の音声データは無料でダウンロードできます。
音声を聞きつつ、テキストを読みながら発音することが大切です。英語の正しい発音を耳で知り、正しく発音できるようになりましょう。
また、例文も音声再生されるので、ここで「この単語はこういう文脈で使うんだな」という意識を持ちながら読むようにします。
さきほど説明したとおり、効率重視なので100単語を1周すればOKとします。
③テキストのみで、英単語と日本語の意味を確認する 1周
音声と発音が終わったら、範囲の最初に戻ります。
音声再生だとスピードが早いので、追いつかなかった単語もあると思います。2周目は自分のペースで単語を見て、日本語訳と結びつけましょう。
1周じゃ足りないという人は2〜3周と増やしてもOKです。ただ、あまりここで時間をかけるよりもサラッと覚えてアプリに移行したほうが効率的だとは思います。
正直なところ、この段階ではまだ英単語は全然身についてないはずです。
なんとなく頭の中に残っている英単語を、記憶に定着させる作業を、次のステップでスマホアプリを使って行います。
④ パス単アプリで決めた範囲をひたすら繰り返す
パス単の本で100単語を2周したら、次はいよいよパス単アプリを使います。
スマホアプリを使うと、本よりもはるかに早いスピードで英単語を脳に通過させることができます。
英単語の暗記は質より量なので、スマホアプリを使ってとにかく大量に反復を行いましょう。
パス単アプリを使って、英単語を記憶に定着させる方法
パス単アプリは、mikan というアプリを使うと月額1,000円です(買い切りではない)。
ちょっと高く感じるかもしれませんが、効率的に単語が覚えられるので、お金を出す価値はあると思います。
パス単アプリはよくできていますが、自分で使い方を工夫することでさらに効率的&効果的な単語学習が実現できます。
まずはパス単アプリを起動しましょう。
1回あたり10問出題されて、それが終わると正解数が表示され、下にスクロールすると正誤画面を確認できます。
自分の好きな範囲をひたすら繰り返すこともできるので、本よりも手軽に反復学習が可能です。
アプリならゲーム感覚でできる。記憶への刷り込みがしやすい
アプリを使う最大のメリットは、短時間で大量の英単語を記憶にすり込むことができることです。
ボタンを1回さわるだけで次の英単語が出題される手軽さは、本では絶対に得ることができません。
◯☓クイズのようなゲーム感覚で単語が覚えられるので、眠くなりにくいのも大きなメリットです。
あと、アプリを立ち上げればすぐに単語学習をスタートできるので、電車や移動時間などのスキマ時間にもぴったりです。
まずはパス単の本で単語の意味を確認して、アプリでひたすらインプットしていきましょう。そうすれば憂鬱な英検の単語学習が少しだけラクになると思います。