レベル別の洋書である「Oxford Bookworms」シリーズを読み始めてから、「有名だけど読めてなかった名作」をたくさん読めているので良い感じです。
やはり読み継がれるストーリーにはちゃんとした理由があるんだな、なんてことを考えたりします。
今日は”The Adventure of Tom Sawyer”(トムソーヤの冒険)をご紹介します。ワクワク、ハラハラさせられる良い作品です。
※ペーパーバックの表紙デザインが変わってます。昔のほうが良かった…。
”The Adventure of Tom Sawyer”のあらすじ
本家というか、日本語版を読んだことがないのですが、トム・ソーヤーの冒険の物語はタイトルそのもの。
主人公であるトム・ソーヤーがいろんな場所に冒険へ出かけて、そこで出くわす人々との触れ合い、訪れる困難に立ち向かうお話です。
トムと親友であるハックルベリー・フィン(ハック)が、「死んだ猫を持って夜の墓地に行けば幽霊に出会える」といって、二人で夜のお墓に繰り出します。
いざ夜の墓地に行くと、二人は見知らぬ三人の男が墓を暴いているのを目撃してしまいます。墓を暴いて、死体を掘り出そうとしているのです。
トムとハックはその一部始終を目撃しますが、最後にとんでもない凶行を目にしてしまいます。
なんと、三人の男のうちの一人がナイフで刺されて殺されるところを目撃してしまうのです。これが、のちのお話に大きく影響してきます。
単なる冒険のお話ではなく、サイドストーリーがある
トムソーヤーの冒険と聞いて「はいはい、子どもが読むやつね」と思う人も多いと思います。
僕もそう思ってましたし、実際にそういう位置づけだとは思います。ただ、実際に読んでみると、これがけっこうおもしろい。
単純に冒険をして、お宝を見つけてヤッター!で終わりの話ではなく、そこにサイドストーリーがあるのです。つまり、冒険一辺倒じゃないからおもしろい。これはよく考えられているな、と思います。
あと、本書では描かれていませんが、「トムソーヤーの冒険」には人種差別や宗教にまつわる内容も含まれていて、20世紀以降にも閲覧制限・禁書処分があったという作品だったりします。
それに関する良し悪しはともかく、大人でも読んで十分に得るものがある作品であることはまちがいありません。
本当に少年向け作品か?と思わせるエグい描写
トムソーヤーの冒険を単なる少年向け作品として読み始めると、驚くと思います。
僕も読み始めたときは「あー、少年が冒険に出かけてお宝探しか。ほのぼのするなー」なんて悠長なことを思っていたのですが、まったくそんなお話ではないんですね。
というのも、殺人や裁判など、とても少年向けとは思えないエグい描写がちらほらあるからです。
そして、本書については挿絵がなかなか怖い。ホラー要素も入っているので、けっこうハラハラさせられます。
僕は洋書の多読をするためにこの本を読みましたが、英語の勉強を忘れて気づいたら読了していました。
Oxford Bookwormsのステージ1に分類されるので、文法・単語ともに平易に書かれています。
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