洋書でやってしまいがちなのが「分厚い本」を買ってしまうこと。
洋書ってカバーのデザインがおしゃれなので、ついジャケ買いしてしまったり、「これ面白そう!」と勢いで買ってしまうことが多々あるんですよね。
でも、洋書初心者の人が1冊を最後まで挫折なく読み切りたいのであれば、極力「薄い本」を選ぶべきです。
というわけで、今回は僕が薄い洋書をおすすめする理由についてくわしく解説していきます。
「薄い本が必須条件」洋書で挫折しないために
「薄い本だとカッコがつかない」「分厚い本のほうだ読み応えがある」などと思ってしまいがちですが、なにより大事なのは挫折なく最後まで読み通せるかどうか。
そういった意味で、洋書を初めて読むレベルの人にとって、薄い本というのは正義です。
「最後まで読み通せた」という事実は自信にもつながりますし「もっといろんな洋書を読んでみたい」というモチベーションも沸き起こります。
洋書初心者が挫折しないためには「自分でも洋書が読破できた」という自信が大切です。
ですから、最初のうちは「とにかく薄い本」を基準にして本を選ぶようにしましょう。
自分が興味のあるジャンルにこだわる
洋書を読む時の本選びでやりがちなのが「なんとなく面白そう」とか「表紙のデザインがおしゃれだった」という基準です。
もちろんそういった選び方も悪くはありませんが、僕の経験だと興味が持てない洋書は長続きしません。
そもそも和書を読むよりも、洋書を読むほうがハードルが高いわけですから、「和書よりも洋書のほうが慎重に本を選んだほうがいい」というのが僕の持論です。
実際、僕は洋書選びにかなり時間をかけます。本屋に行って2時間以上も洋書選びに費やすこともザラです。
単純に本屋にいるのが好きというのもありますが、それ以上に「興味が持てない本はすぐに飽きてしまう」というのを知っているので、時間をかけて慎重に本を選ぶようにしています。
ジャンル選びは、ふだん読んでいる和書と同じように
どうやって興味のある洋書を選ぶか?という点についてですが、これは和書と同じように選べば良いと思います。
たとえばふだん和書ではミステリー小説を読んでいる人なら、洋書でもミステリー小説を選びましょう。僕はビジネス書や実用書が好きなので、洋書でも同じジャンルを選ぶようにしています。
「洋書だとついつい背伸びをしてしまう」という人は、あくまでも普段どおり自分の好きなジャンルの本を選ぶという意識を持つようにしましょう。
「簡単すぎる?」と感じるレベルの洋書を読む
洋書選びでもう一つ重要なのが、レベルです。多くの人が洋書で挫折してしまうのは、自分の英語レベルよりも難しい本を読んでしまうからです。
洋書を読むときは「これだと自分にとって簡単すぎるかも?」と感じる本を読むのがおすすめです。さきほど説明したとおり、洋書入門者にとっては最後まで読み切れたという自信が大切だからです。
その基準でいうと「これなら読書ペースは遅くなるけど、頑張って読めそう」という洋書もNG。レベルを上げていくのは少しずつで良いのです。最初の2〜3冊程度はとにかく簡単な本を選びましょう。
難易度の目安としては1ページにわからない単語が2〜3つある程度がギリギリのラインです。ざっくりとした基準ですが、それくらいなら推測読みができるので、わからない英単語があっても文章全体の意味を捉えることができます。
ちなみに、どの洋書を選んだらいいかわからない人はGR(Graded Readers)という、語彙が制限された洋書がおすすめです。
Oxford Bookworms、Penguin Readers、ラダーシリーズなどが有名で、あらゆるジャンルの洋書が初心者向けに揃っています。
GRについて、くわしくは以下の記事でくわしく解説しています。
辞書は引かないと心に決める
辞書を片手に洋書を読む人もいると思いますが、これはおすすめしません。辞書を引きながら本を読んでも途中で挫折すること必至だからです。
和書であっても同じことが言えます。辞書を引きながら理解できない哲学書を読むのは退屈極まりないですよね。
そもそも、洋書を読んでいて辞書を引きたくなるというのは、その本が自分の英語レベルに合ってない証拠。自分に合った洋書を読めていれば、辞書を引かなくても文章の意味を理解することができるはずです。
ですから、洋書選びの段階で「辞書を引きたい」と思ってしまうような本は、選択肢から除外したほうがいいでしょう。
もちろん、英語学習のために辞書を引きながら洋書を読むという覚悟を決めて読む場合は例外です。自分の好きなジャンルの本であれば、その洋書を読むことで自分に必要な英単語を効率的に吸収することができるでしょう。
ただし、洋書の精読であれば話は別です。洋書多読と洋書精読は、読み方がまったくちがいます。
「いま自分がやろうとしているのは洋書精読なのか多読なのか?」それをきちんと意識したうえで洋書を読むようにしましょう。洋書精読であれば辞書は必須です。
Kindleの辞書が圧倒的に便利な理由
基本的に辞書を引きながら洋書を読むのはおすすめしませんが、中にはどうしても辞書を引きながら洋書を読みたい人もいるでしょう。
そんな人には、Kindleを使って洋書を読むことをおすすめします。
みなさんは、英語の辞書を引くとき、何を使っているでしょうか?最近であればスマホの辞書だったり、電子辞書を別に持っている人もいるかと思います。
いずれの辞書にもいえることですが、辞書を引くときは洋書から目を離さなければいけません。
たとえばペーパーバックを読みながら辞書を引く場合、スマホや電子辞書を開くにはいったん本を置く必要があります。
このやり方だと、そもそも洋書から辞書に持ち替えるのが面倒ですし、洋書に戻ったときにどの行を読んでいたのか見失いやすく、読書のペースが乱れます。
しかし、Kindleであれば話は別です。Kindleの辞書機能を使えばワンタップで単語の意味を調べられるので、ものの3秒程度で英単語の意味がわかります。使ってもらうとわかりますが、洋書を読む上でこれほど便利で強力なツールはなかなかありません。
Kindleで読める洋書を徹底活用する
Kindleのメリットは辞書だけではありません。洋書を選ぶときにも非常に強い味方になります。
そもそも、日本国内の本屋で洋書を扱っている店舗はごく少数です。大型書店か、オシャレなブックカフェにいけば洋書を手に取ることはできますが、種類も限られていますし、誰もが気軽に行けるわけではありません。
本屋で洋書を買うというハードルが高いせいで、なかなか洋書を読むのを始められないという人もいるでしょう。あるいは「自分が読みたい洋書、ちょうどいいレベルの洋書がなかなか見つからない」という人も多いと思います。
そんな人こそ、Kindleの電子書籍で洋書を読むことをおすすめします。
Kindleには圧倒的な量の洋書が揃っています。むしろ和書よりも洋書のほうが種類が多いくらいです(アメリカなどで刊行されている本が買えるので当然といえば当然ですが)。
そしてKindleが素晴らしいのは、試し読みができること。電子書籍というと「立ち読みができないから買うのがこわい」という声もあると思いますが、Kindleは購入前に試し読みである程度中身をチェックすることができます。
僕がKindleを使い始めてから5年以上経ちますが、本屋で洋書を買っていた頃とは比べ物にならないほど読書がはかどるようになりました。
ちなみに、Kindle Unlimitedを使うと、洋書を含めた本が500万冊以上が読み放題になります。僕も洋書多読に使っているのですが、非常におすすめです。