飛行機に関する偉人は?と聞かれてどんな人物が思い浮かぶでしょうか?有名なところで言うと、ライト兄弟、そしてリンドバーグなどが上がると思います。
そしてもう1人、忘れてはいけないのがアメリカの女性飛行士アメリア・イアハートです。
今回は世界で初めての偉業を成し遂げた女性飛行士の伝記本 “Amelia Earhart” を紹介します。なお、本書はOxford Bookworms レベル2なので、洋書初心者にも読みやすいと思います。
- こんな人におすすめ
- ・読みやすい伝記を探している人
- ・女性の社会進出について知りたい人
- ・アメリアイアハートの生涯を知りたい人
- ・飛行士や飛行機の歴史に興味がある人
あらめて紹介すると、アメリア・イアハートは女性としては世界で初めて大西洋単独横断を成し遂げたアメリカの飛行士です。
現代では女性の飛行士も珍しくないですが、彼女がこの偉業を達成したのは1927年。当時は飛行士はおろか、通常の仕事に女性がつくことすら珍しい時代でした。
今でこそ飛行機の安全性は非常に高まっていますが、当時は飛行すること自体が非常に危険で、ましてやそれを女性が行うのはとんでもないことでした。
彼女が飛行士になりたいと親に打ち明けたのは23歳の頃。父親には反対されますが、アメリアがいちど言い出したら止まらない性格であることを父は知っていたため、ついに飛行士になることを許してくれます。さらに、飛行士の訓練にかかるお金も工面してくれたのです。
言うまでもないですが、飛行士になるためには莫大なお金が必要です。レッスンにかかる費用はもちろん、当時は自分で飛行機を購入してメンテナンスする時代だったので、アメリアの家庭がお金持ちだったと言うのも大きな後押しとなりました。
アメリアが勇敢で、行動力のある女性なのは言うまでもありませんが、そんな彼女が逡巡するシーンが印象的です。
Before she left, she stopped and looked at all the beautiful flowers in her garden. “Why am I putting my life in danger when I could stay here?” she asked herself, just for a second.
1937年、アメリアは赤道を通る世界一周旅行に挑戦するものの、南太平洋上で消息を断ってしまいます。アメリカ海軍や日本の帝国海軍などが捜索しましたが、飛行機の破片や遺体などそれらしき痕跡は一切見つかりませんでした。
世界中を魅了した1人の女性飛行士は、不可解な最期を遂げることになります。この謎めいた最期によって、彼女はSFファンタジーでもたびたび取り上げられているようです。
この本を読んで、1900年代初頭のアメリカがいかに女性に厳しい社会環境だったと言うことを痛感させられました。
また飛行中の機内でのやりとりや飛行士同士の会話などが非常に細かく描かれているので、アメリアの生涯を知るだけでなく、ストーリーとしてのワクワク感も楽しめる一冊です。
冒頭でも書いたとおり、この本はOxford Bookworms レベル2なので、そこまでむずかしい単語は出てきません。ただ、個人的に「この単語はあらかじめ知っておいたほうが良さそう」と感じたものがいくつかあります。
- 読む前に知っておきたい英単語
- ・altitude
- ・instrument
- ・publicity
なお、この本に限らず、Amelia Earhartの伝記本は数多く出版されています。Amazonの読み放題サービスKindle Unlimitedでも読める本があるので、活用するとお得です。