英単語の勉強がつまらないせいで英語学習に挫折してしまう人も多いと思います。
僕もかつては英単語を覚えるのがシンドすぎて投げ出しそうになった経験があります。
つまらない英単語学習を、どうすれば楽しく変えられるのか?僕が実践してきた、おすすめの学習法をご紹介します。
つまらない英単語が楽しくなる【条件】
- 英単語の勉強を楽しくさせる方法
- ① 例文を通して英単語を覚える
- ② 1つの単語に時間をかけすぎない(反復重視)
- ③ 定期的に復習する時間を設ける
- ④ 自分のレベルに合った単語帳を選ぶ
- ⑤ スマホアプリを使うと、一気に楽しくなる
例文を通して英単語を覚える
【英単語=見出し語+語義の暗記】というイメージの人は多いと思います。たとえば【gravity = 重力、引力、重要性】みたいな感じで。
英単語をただ暗記するだけだと、たしかに短時間で多くの単語を消化できます。しかし、見出し語と語義の1対1でひたすら覚えるのって、かなり苦痛ですよね…。
gravity(グラビティ) みたいなカタカナ化している英語ならまだしも、moderate(適切な) とか sufficient (十分な)とか pedantic (学者気取りの)みたいな単語になってくると…いよいよ投げ出したくなるはずです。
そもそも「こんな単語、いつどんな英文で使うの…?」みたいな状態で英単語を覚えるのはツラすぎます。使うときのイメージが浮かばないまま覚えるのは、使わない呪文を覚えるのと大差ありません。
この悩みを解決してくれるのが、例文をとおして見出し語を覚えるタイプの英単語帳です。
最近の英単語帳は1つの見出し語につき1つの例文が載っていることがほとんどなので、選択肢は豊富です。たとえばこんな感じで掲載されています。
- 【見出し語】immunity 免疫
- Some people have a natural immunity to the disease.
- その病気に対する自然免疫が備わっている人たちもいる。
- ※『英検でる順パス単1級』より引用
このように例文が載っていれば、「なるほど、immunity はこういう文脈で使われるんだな」ということがわかります。それがわかると、自分で英語を話したり英作文をするときに役立ちますよね。
ただし、1つの見出し語に1例文だと、ムダが多いのも事実。immunity という単語を覚えたいのに、他の余計な単語も含まれてしまっているからです。
そこでおすすめしたいのが、1つの例文に2〜4つの見出し語が含まれるタイプの英単語帳です。1番のおすすめは『DUO』という英単語帳でして、内容・完成度・売れ行きともに金字塔を打ち立てた1冊だと思います。
実際、Amazonのレビューは1,503件あって★4.3という評価(記事執筆時点)。僕も購入して5周くらいしましたが、文句なしでおすすめしたい1冊です。
具体的にどんな英文が載っているのか、本書から引用してみましょう。
- 【見出し語】medical / breakthrough / benefit / humanity
- Medical breakthroughs have brought about great benefits for humanity as a whole.
- 医学の飛躍的発展は人類全体に多大な恩恵をもたらしてきた。
こんな感じで、1つの例文で4つも見出し語を覚えることができます。すごく効率的だし、「この単語はこういう文脈で使われるんだな」というのが非常にわかりやすいですよね。
英単語の勉強がつまらないと感じる人は、ぜひ1つの例文で複数の英単語が覚えるタイプの英単語帳を使ってみてください。
1つの単語に時間をかけすぎない(反復重視)
英単語の勉強がつまらないと感じる瞬間はいろいろあると思いますが「うわ…全然覚えられてないじゃん…。あんなに時間かけたのに…。」と感じる瞬間があると、途端にやる気が失われますよね。
英単語の記憶というのは、何回出会ったかによって決まると言われています。つまり、回数を重ねたほうが記憶に定着しやすいということです。
1回60秒と6回10秒。どちらも同じ60秒ですが、英単語の記憶定着率を高めたければ、後者の6回10秒を選ぶべきです。
英単語帳で覚えられなそうな(苦手な)単語に出くわすと、ついつい時間をかけすぎてしまいますよね。でも、大事なのは時間よりも回数であることがわかれば、時間をかけても効果は薄いことがわかります。
「英単語が覚えられなくて全然面白くない」と感じる人は、1つの単語にかける時間を(10秒とかに)決めて、とにかく反復回数をこなすことを意識するのがおすすめです。
僕も、あまり覚えられてない苦手な英単語があっても、気にせずページを進めるようにしています。「まあ、あとで何回もやるし大丈夫でしょ」というメンタルになれると、英単語の勉強は一気にラクになるはずです。
定期的に復習する時間を設ける
英単語は復習をしないと絶対に身につきません。そもそも人の記憶というのは意外と頼りないものです。
有名な「エビングハウスの忘却曲線」によれば、
- 20分後には42%忘れる
- 1時間後には56%忘れる
- 1日後には67%忘れる
と言われています。つまり、覚えたと思っても1時間後には半分以上も忘れているということなんですね。
しかし、人は何度も見たり聞いたりするものに関しては「大切なものだから覚えなきゃ」という意識が働くので、自然と忘れにくくなります。
新しく会う人の名前もそうですよね。1回会っただけでは忘れてしまう人の名前も、2回3回と会ううちに自然と覚えるようになります。
この習性を考えると、英単語帳は定期的に復習をして反復するのが効果的ということがわかります。
僕の場合、単語帳を買ったらまず100語(あるいは50語など)のキリの良い単位でページを付箋で区切ります。付箋で区切ったページが1日にやる範囲です。ちなみに1日の語数は何個でもOKですが、あまり多すぎないようにしましょう。
たとえば1日100語やったら、次の日は前日の100語の復習+新しい100語という感じで進めていきます。つまり、英単語の勉強は必ず前日の復習から始めるわけです。
こうすることで、前日やった英単語の記憶が呼び起こされて強化されるので、英単語の記憶率が格段に上がります。
反対にこれをやらないと、せっかく時間をかけて覚えようとした英単語が覚えられないので全然おもしろくありません。つまらないと感じて当然です。
自分のレベルに合った単語帳を選ぶ
英単語に限りませんが、英語の勉強は自分のレベルに合ってないと苦痛でしかありません。読めど聞けどわからない単語の連続で、ひたすら辞書ばかり引く作業が続くのはつまらないですよね。
【内容が理解できる→上達を実感できる→楽しい】というサイクルが結局は最強なので、英単語帳も自分の英語レベルに合ったものを選ぶ必要があります。
自分のレベルをはるかに超えた英単語帳を買ってしまうと、見出し語だけでなく例文に使われる単語もむずかしいので確実に撃沈します。
どのレベルの単語帳を選べばいいか?というのは基準がむずかしいですが、「例文に使われる単語が、見出し語以外ならわかる」というものを選ぶと良いと思います。
たとえば以下の見出し語と例文を見てみましょう。
- 【見出し語】shrimp エビ
- 【例文】My brother caught some shrimps in the sea.
- 私の兄は海でエビを何匹か捕まえました。
たとえば、shrimp という単語がわからないのはいいとして、例文の中に出てくる caught(catch = 「捕まえる」の過去形)がわからない場合は少し考えものです。
というのも、shrimp という単語を覚えたいのに、caught という英単語も辞書で引いて意味を調べないといけないからです。
さすがにすべての見出し語で実現させるのはむずかしいと思いますが、【例文に出てくる見出し語以外の単語はほとんどわかる】というレベルの英単語帳を選ぶと失敗が少ないはずです。
スマホアプリを使うと、一気に楽しくなる
「英単語帳で勉強するのが苦手…」という人は、スマホのアプリを活用しましょう。
僕は mikan や物書堂というアプリを使っていて、英単語帳とアプリを併用しています。どちらのアプリも書籍と連動しているので【書籍で覚える→アプリでアウトプット】という流れで記憶への定着を図ることが可能です。
アプリを使うとクイズ形式での出題も可能なので、単語帳だけだとつまらない勉強時間も、アプリのおかげで一気に楽しくなります。
また、スタディサプリENGLISHなどの総合英語アプリを使えば、フラッシュカード式の英単語アプリとして使いつつ、学んだ英単語をリスニングやリーディングなどで反復できるメリットがあります。
スタディサプリENGLISHは英語の全技能をバランスよく伸ばせるので、コレ1つあれば英語の勉強を完結させることも可能です(極論、英単語帳はいらない)。