英語の勉強といえば英会話が定番ですが、なかには「話すよりも英語を書く勉強がしたい!」という人もいると思います。僕もその一人です。
英会話に比べて英語ライティングの教材や本は種類が少ないので、選択肢があまりありません。
今回は実際に僕が使って「これはいい!」と思ったおすすめの英語ライティングの参考書をご紹介します。
英語ライティングの参考書に欠かせない3つの条件
ここからは英語ライティングの参考書を選ぶ前に知っておきたい、参考書選びのポイントをご紹介します。
具体的な教材についてはこのあと紹介していくので、「早く教材が知りたい」という人は読み飛ばしてください。
さて、英語ライティングの教材は本屋に行けばそれなりに揃ってしまいます。
でも、僕は行き当たりばったりでライティングの本を買って失敗したことが何度もあります。
その失敗を分析してみると、英語ライティングの本に必要な条件は以下の3つだということがわかりました。
- 優れた英語ライティング本の条件
- ① 解説が具体的で丁寧に書かれている
- ② 回答例が1つではなく2〜3つ掲載されている
- ③ ネイティブにも通じる英文が書かれている
① 解説が具体的で丁寧に書かれている
日本語訳と英文しか書かれておらず「なぜこの書き方になるのか?」という解説が載ってない参考書は意外と多いです。
言うまでもないことですが、解説がろくに書かれていない参考書は論外です。
特にライティングをこれからはじめる初心者の場合、文法の解説も載っていたほうが効率的にライティングを学ぶことができます。
また、解説が多かったとしても難しい言い回しやわかりにくい表現を使う著者の本もあるので、選ぶときはなるべく中身を読んでから買ったほうが失敗が減らせます。
② 回答例が1つではなく2〜3つ掲載されている
英語ライティングの本は、日本語を英語にする(英訳)問題が載っている本がおすすめです。
もちろん参考書として文法やライティングの知識が書かれている本も勉強にはなりますが、やはり頭で英文を組み立てて、自分の手で英文を書くという作業をすると、ライティング技術は格段にアップします。
英訳の回答例が1つしか書かれていない本よりも、2〜3つ回答例が書かれている本をおすすめします。
というのも、英文の回答パターン(書き方)はいくつもあるからです。同じ日本語でも、英語にするといろいろな書き方があるということです。
英語ライティングの勉強で一番困るのが「自分の書いた英文が正しいのかどうかわからない」ことですよね。
回答例が1つしかないと、自分の書いた文が合っているかどうかわかりません。むしろ、回答例とまったく同じ英文を書けることのほうが少ないでしょう。
ですから、回答例が2〜3つ載っていると、完全一致とはいかないまでも、自分の書いた英文の正誤の判断がつきやすくなります。
さらにいうと、回答例がたくさん載っていると、それだけいろいろな言い回しを知ることができるというメリットもあります。
③ ネイティブにも通じる英文が書かれている
英語ライティングを学ぶ理由は人それぞれですが、どうせ勉強するならネイティブにも通じる自然なライティングを身につけたいですよね。
それを実現するためには、ネイティブに通じる自然な英文が参考書に掲載されている必要があります。
たとえば受験英語の英作文は受験に特化しすぎていて、ネイティブには通じないという話を聞いたことがあると思います。つまり、あまり覚える価値のない英文や解説が載っている参考書も存在するということです。
必ずしもすべてが通じないということはないはずですが、覚えるなら自然な英文を覚えたほうが良いに決まってますよね。
選んだ英語ライティングの参考書が信用に値するかどうかは、本の「まえがき」を読めばわかります。
著者が日本人であっても、ネイティブの監修やチェックが入っている本であれば問題ありません。内容に自信がある参考書なら、「ネイティブにも通じる、覚える価値のある英文が載っている」ことがまえがきに書かれています。
まえがきに載ってない場合は、本の奥付(出版社、何版かなどの情報が載ってる最後のほうのページ)をチェックしてみましょう。監修者に外国人の名前があれば、ネイティブのチェックが入っています。
①、②、③のすべてを満たす英語ライティングの参考書は多くはないですが、この3つの条件さえ揃っていれば、参考書選びで失敗する可能性がグッと下がるでしょう。
英語ライティングのおすすめ参考書①『竹岡広信の英作文がおもしろいほど書ける本』
『英作文がおもしろいほど書ける本』は、大学受験の英作文対策テキストとして発売されているものです。
受験英語ではありますが、解説が非常に丁寧に書かれていてとてもわかりやすいです。
僕はいままで10冊以上はライティング本を買ってきましたが、一番気に入っています。
最初に説明した「英語ライティングの参考書に欠かせない3つの条件」すべてをクリアしています。
英文をいくつかに区切って解説してくれているので、細かい理解がしやすいです。また、回答例も問題によって2〜3つ用意されているため、英文のさまざまな書き方が身につきます。
受験英語のテキストではありますが、アメリカ人、イギリス人、オーストラリア人の英語を母語とする人たちの意見をもとに編纂されているので、覚える価値のある英文を学ぶことができます。
英語ライティングのおすすめ参考書②『英語表現力養成新・英作文ノート』
非常に薄く、なおかつ380円(税別)という低価格で買える、英語ライティングの参考書(問題集)です。
この本の特徴は、本は薄いのに解説が非常に濃くてわかりやすいところにあります。
問題と解説・回答が別冊になっているのですが、問題冊子はなんと66ページしかありません。
問題文をいくつかに区切って解説してくれているので、細かい言い回しをひとつずつ丁寧に理解することができます。
分厚いライティング本を読むよりは、この本で最低限のライティング技術を身につけたほうが断然レベルアップにつながるでしょう。
英語ライティングのおすすめ参考書③『英語の語法とライティング』
この本は問題集ではなく、英語の語法(言葉の正しい使い方・選び方)について解説している本です。
英語の解説書ではおなじみの、デイビッド・セインさんが書いています。
この本の特徴は、日本人がまちがえたり混乱しがちな語法について、かなりわかりやすく解説されているところです。
読んでいると学びが止まらないんですが、たとえば以下の解説は非常に参考になります。
「たくさんの」「多くの」という意味を持つ英語の表現の代表と言えば、 many と a lot of が想起されるだろう。これら2つの表現が「まったく同じである」と勘違いしている日本人は、意外なほどたくさんいるようだ。many は主に否定文と疑問文で、そして a lot of のほうは肯定文で使われるのである。
英語のライティングは文法を覚えることも大切ですが、それと同じくらい語法も大切です。
せっかく文法に沿った英文が書けたとしても、単語の使い方がまちがっていたり、文脈にあった単語が使えないと英語ライティングのスキルはアップしません。
英文を書く時に手元に置いておくと便利な1冊。おすすめです。
英語が書けると、世界中に情報を発信できる
僕が英語ライティングに力を入れている理由は、英語で文章が書けるようになりたいからです。
というのも、英語でウェブサイトに記事を書ければ、その情報は世界中に発信できます。
インターネットで使われている言語の割合で一番多いのは英語で全体の25%を占めます。日本語が2.9%ですから、その差は歴然ですね。
また、英語ライティングが上達するにともなって、英語を読む能力も同時に高まりますから、英語での情報収集を行えるようになります。
さらにいえば、ライティングで英作文を鍛えれば、それは英会話にも当然応用ができるので、英会話力もアップします。
英語を身につける最初のステップとして英会話を選ぶ人は多いですが、ライティングで英語のアウトプットをすることからスタートしてみるのも大いにありだと思います。
ネイティブに添削してもらうという選択肢
英語ライティングの勉強において、決定的にむずかしいのが「自分が書いた英文が正しいかどうか判断できない」ということです。
さきほど、【回答例が1つではなく2〜3つ掲載されている本が良い】という話をしました。たしかに、複数の回答例があれば、どれかしら近い英文があるので、それで正誤の判断はできます。
でも、実際には自分が書いた英文が回答とはまるで違う場合も多々あります。そういうときに「回答に載ってないから自分の英文は間違い」とは断言できます。
なぜなら、英語にはいろんな表現があるので、特定のことを言うときにいろんな言い方があるからです。「ニュアンスは違えど、意味は伝わるし、文法的にも合ってるから問題ない」ということが十分に起こりえます。
こうした事情があるので、参考書のみで英語ライティングを勉強してしまうと、成長の機会を逸してしまう可能性もあります。せっかく良い英文を書けていても、正誤の判断ができないから「自分の書いてる英文は間違ってるんだ」と思い込んでしまう場合があるからです。
自分が書いた英語ライティングが正しいのか、それとも間違っているのか。それを確実に判断する方法は、添削してもらうしかありません。
英語のネイティブであれば、文法の正誤はもちろん、ニュアンスに対する良し悪しも判断ができるので、自分が書いた英文を正確にチェックしてもらうことができます。
とはいえ、多くの人にとってネイティブに添削してもらう機会は得難いと思います。職場や学校に英語ネイティブがいたとしても、添削を頼むのはハードルが高いですよね。
ではどうすれば添削をしてもらえるのでしょうか?幸いなことに、ネットで気軽に英文添削をしてもらえるサービスがあります。
その代表例が、英語添削アイディー (IDIY)というサービスです。アイディーを使えば、自分が書いた英文をネイティブ講師にオンライン上で添削してもらえます。
講師はアメリカ、イギリス、オーストラリアといった国のネイティブなので、より正確な文法やニュアンスを学ぶことができます。また、日本語講師も在籍してるので、文法をくわしく知りたい人は日本語講師に頼むことも可能です。
僕も実際にこれまで何度も使い倒してきたので、心からおすすめできるサービスです。実際に使ってみたレビューは以下の記事をどうぞ。
オンライン英会話で添削を頼むやり方
アイディーは添削専門のサービスですが、「話すための英語を学びたい」という人は、オンライン英会話の講師に英文の添削を頼む方法もあります。
「英会話なのに英文の添削?」と思われるかもしれませんが、自分が書いた英文が正しいかどうかをチェックしてもらうのは全く問題ありません。それどころか、講師はやる気のある生徒と認識するので喜んで引き受けてくれます。
実際、僕も何度かオンライン英会話で英文の添削をしてもらいました。やり方としては、オンライン英会話で使うときのテレビ電話ツールに付いているチャット機能を使います。
自分が書いた英文をチャット機能でテキスト送信をすれば、英会話をやりながらリアルタイムで講師にチェックしてもらえます。
【英作文を書く → 講師にチェックしてもらう → それを実際に会話で使ってみる】という良いサイクルが回せるようになるので、英語を書くだけでなく、話す能力にも良い影響が加わります。
基本的にどのオンライン英会話でも添削はしてもらえますが、個人的におすすめなのはQQ English というオンライン英会話です。
講師は全員がTESOL資格を保有しており、レベルが高く、教えるのも上手です。初心者の人でも安心して始められます。
QQ Englishは2回分のレッスンが無料なので、少しでも気になる人は、自分が書いた英作文を添削してもらいつつ、レッスンを体験してみてください。