英語の長文が読めるようになると、新聞や洋書も楽しめるようになりますし、ビジネスメールや書類も翻訳の力を借りずに読むことができます。
仕事が早くなるだけでなく、昇進や昇給も望めます。そしてなにより「英語の長文が読める」というのが大きな自信につながります。
そして、英語を読めることは、ひいては英語を話す能力にもつながります。読めない英語は話せないわけなので。
今回は僕が実際に使ってみて効果を実感した「長文読解を伸ばすおすすめ英語教材」をご紹介します。
英会話フレーズの練習だけでは長く話せない
この記事では「英語の長文を読みつつ、それを英語を話す能力にもつなげていく」ということに主眼をおいています。
英語を話すために英会話フレーズ集などを使う人は多いと思います。よくある「鉄板フレーズ100」みたいな本ですね。
これらの本は、挨拶や相槌などの英語フレーズが習得できるので大いに役立ちます。が、日常会話で長文を話せるようにはなりません。あくまでも、短いフレーズのやり取りができるようになるだけです。
長い文を話せるようになるには、まずは長い文を読む練習を積むことが大切だと僕は思っています。
実際、僕は長らく英語フレーズ集だけで勉強をしている時期がありました。たしかにオンライン英会話でそれなりに話せるようにはなるのですが「自分の言いたいことを秩序だてて、論理的に話す」ところまでは至りませんでした。
そこから、英語の長文を読む必要性を感じ、音読やシャドーイングを開始。おかげで、日常会話でも自分の言いたいことを長文で表現できるようになりました。
こうした経験を踏まえて言えるのは、英語の長文を読むトレーニングをする以下のようなメリットがあるということです。
- 英語の長文を読むメリット
- ・洋書、ニュース記事、ビジネス文書などが読めるようになる
- ・日常会話で自分の言いたいことを長文で表現できるようになる
もちろん、長文を読む練習だけでは英語を話せるようにはなりません。長文を読む能力を、話す能力につなげる練習が必要です。
いずれにせよ「自分は英語を読みたいだけなんだけど」という人でも、長文を読むことが話すことにつながると思えれば、メリットがより増えるので、学習意欲にもつながると思います。
くどいようですが「英語の長文を読む練習をすれば洋書・ニュース記事・ビジネス文書も読めるようになるし、英語を長文で話すための下地を作ることにもつながる」ということです。
まずは長文を読む練習にフォーカスしつつ、そこから少しずつ話す練習に移行していくイメージで進めていくのが良いと思います。
スタディサプリENGLISHが長文向けな理由
まず最初におすすめしたいのがスタディサプリENGLISHというアプリです。
スマホひとつで英語の4技能が伸ばせるアプリで、多くの社会人から支持を得ています。僕も使ってますが、最近はスタディサプリENGLISHだけで勉強しているくらい気に入ってます。
スタディサプリENGLISHには3つのコースがあるのですが、いずれのコースでも長文読解の力を伸ばすカリキュラムが組み込まれています。
僕が実際に使ってみて良かったと感じたのが【TOEICコース】です。TOEICというと「就職や転職、昇給や昇格に必要なもの」というイメージが強いと思いますが、長文を読む力を伸ばすのにも効果的です。
音読とシャドーイングの重要性
スタディサプリENGLISHでは「音読」と「シャドーイング」を重視していて、長文問題でも音読トレーニングが組まれています。また、リスニング強化のためにディクテーションもおこないます。
「長文が読めるようになりたいのに音読するの?」と思われるかもしれませんが、長文こそ声に出して読むべきです。
なぜかというと、実際に読むことで文章も頭に入ってきやすいし、なによりリスニングやスピーキング・発音の練習にもなるからです。
英語の長文が読みたいという人でも、多くの人がリスニングやスピーキングが必要なはずです。これらの英語スキルを総合的に伸ばすためにも、音読学習は非常に有用なのです。
実際、多くの学習者が英語の音読に力を入れていますし、多くの英語講師も音読の効果を認めています。
僕も毎日のように英語音読をしていますが、音読を始めてから長文を読むスピードが格段に上がったのを実感しています。
本でも音読はできますが、お手本の音声を何度も再生するのはなかなか大変です。でも、スタディサプリENGLISHならボタンをタップするだけで簡単に音声が再生できるので非常にラクです。
さきほど説明したとおり、スタディサプリENGLISHは3つのコースに分かれていますが、どれも長文読解には効果があります。
自分の目的に合わせて好きなコースを選んでみてください(表は横スクロールできます)。
コース名 | 新日常英会話 | ビジネス英語 | TOEIC対策 |
目的 | 旅行英会話 おもてなし英会話 | 仕事で使う英語全般 | TOEIC L&R スコアアップ |
1週間無料お試し | ◯ | ◯ | ◯ |
入会金 | 0円 | 0円 | 0円 |
ベーシックプラン | 月額:2,178円 6ヶ月パック:実質月額 1,958円 12ヶ月パック:実質月額 1,738円 | 月額:3,278円 6ヶ月パック:実質月額 3,058円 12ヶ月パック:実質月額 2,728円 | 月額:3,278円 6ヶ月パック:実質月額 3,058円 12ヶ月パック:実質月額 2,728円 |
英会話セットプラン (ネイティブキャンプ) | 月額:6,028円 6ヶ月パック:月あたり5,478円 | 月額:7,128円 6ヶ月パック:月あたり6,578円 | ー |
パーソナル コーチプラン | ー | ー | 3ヶ月プログラム:74,800円 6ヶ月プログラム:107,800円 |
講師の解説動画 | ◯ スティーブン・ソレイシィ先生 | ◯ Matt先生 | ◯ 関正生先生 |
公式サイト | ▶【無料】スタサプのビジネス英語を試してみる |
スタディサプリENGLISHは問題形式で進んでいきます
ちなみに、スタディサプリENGLISHは長文対策も問題形式でカリキュラムが組まれています。実際に長文を読んで、それに対する設問に答えるという形式です。
問題形式になっているおかげで、漫然と長文を読むことがなくなるので、より高い効果が見込めます。意識的に英文を読むようになるので、ただ長文を読むのとは違う刺激が得られるからです。
社会人が英語の長文問題を解こうと思ってもなかなか良い問題集がないのが現実で、結局は大学受験用の問題集を選ぶことになってしまいます。もちろん受験の問題集もクオリティは高いのですが、題材がつまらないのでビジネスパーソンには不向きです。
その点、スタディサプリENGLISHは問題集を買う必要もなく、なおかつ題材も面白いので飽きることなく長く続けられます。
- 10秒でわかる!スタサプENGLISH
- ① 速攻で日常会話や旅行会話を覚えたいなら → 新日常英会話コース
- ② スグに仕事の現場で使える英語を身につけるなら → ビジネス英語コース
- ③ 最短でTOEICのスコアをアップをしたいなら → TOEIC対策コース
- ※ すべて7日間の無料(無料期間は申込日が1日目となります)
超おもしろくて、ちょうどいい長さ『速読英単語』
『速読英単語』は社会人が英語の長文読解を伸ばすのにイチオシの本です。英単語というタイトルが付いていますが、実際には「文章のなかで英単語を覚えるための本」なので、厳密にいえば「長文読解+英単語」が鍛えられる本です。
『速読英単語』が素晴らしいのは、なんといっても内容のおもしろさです。参考書ってどうしても無味乾燥な内容になりがちで、知っても役に立たない作り話が多かったりするんですよね。
その点、本書は社会人が読んでも面白いテーマが盛りだくさんです。たとえば、
- 『速読英単語』の英文(一例)
- ・サッカーの起源
- ・ハエの超能力
- ・ディズニーの大きな決断
- ・群集心理
- ・企業のニーズ調査能力
- ・ビタミンAの重要性とサツマイモ
という感じで、実際に知識として役立つ題材が扱われています。英語の勉強をしながら、教養も身につけられる内容というわけです。
本当にこの本はお気に入りでして、難易度もちょうど良いから最後まで通読できます。
また、新書サイズでコンパクトなので、持ち運びもしやすい利点があります。社会人は電車などの移動時間で読むことも多いと思うので、本の判型も地味に重要です。
ちなみに、僕はこの本を以下のようなサイクルで読みました。
- 『速読英単語』の勉強法
- ① 英文に目を通す
- ② 意味が取れなければ、すぐに日本語を確認
- ③ 見出し語の意味を全部おぼえる
- ④ 英文を通読する
- ⑤ 最後に英文を音読する
この本は左ページに英文、右ページに和文という対訳式になっています。意味をすぐにチェックできるので効率的に学習することが可能です。
面白い本を読む感覚で長文対策ができるので、教材で迷っている人はぜひ一度手にとってみてください。
CNNやAP通信の文章も読める教材『Core 1900』
英語の長文を読むのであれば、やっぱり英字新聞やニュース記事なども理解できるようになりたいですよね。
次に紹介する『Core 1900』は、CNNやAP通信などの記事を通して英語の長文を学ぶための本です。副題に「速読速聴・英単語」とあるように、リーディング・リスニング・英単語をバランスよく伸ばすことができます。
英語の長文を読めるようになるためには英単語を覚えることも欠かせませんから、効率的に単語を暗記できる本書は非常に効率的です。
構成は『速読英単語』と基本的に同じで、左ページに英文、右ページに和文になっています。そのあと、単語が一覧で表示されるという流れです。いわゆる対訳式。
『Core 1900』も題材が非常におもしろくて、ビジネスパーソンでも興味を持って読めると思います。一例として、いくつかピックアップしてみました。
- 『Core 1900』の英文(一例)
- ・日本の若者、留学先として米国やヨーロッパを避ける
- ・PTAがFacebookと協力してインターネットの安全性を向上
- ・霊長類の父親が子育てに関わると寿命が伸びる
- ・台湾がアジアで初めて同性婚容認へ
- ・音楽療法はきわめて効果の高い手段である
これらの題材を通して英語の長文を学べるので、読んでて普通に楽しいです。英語の勉強ってどうしても文法とか単語ばかりに目が行きがちだけど、長く続けるためには内容が一番重要だったりするんですよね。
英語学習は続けることが本当に大事なので、自分が面白いと思える教材を使うのが一番です。
ちなみに、僕は『Core 1900』でも音読とシャドーイングをしています。くわしいレビューと学習方法については以下の記事にくわしく書きましたのであわせてチェックしてみてください。
英語の長文はなるべく効率的に
今回紹介したのはアプリと本ですが、いずれの教材も効率的に英文読解の学習ができるように構成されています。
「英語学習において余計なところで負担をかけない」というのが僕のモットーです。解答を見るのじ何ページもめくらなきゃいけなかったり、英単語の意味がすぐにチェックできないのは非効率なので、そういった教材は避けるようにしています。
教材を選ぶときのポイントをまとめると、
- ・自分も目的や興味に合っているもの
- ・長すぎない英文が読めること
- ・効率的に学べるレイアウトやデザインになっていること
などが挙げられます。これらの条件を満たしていれば、英語学習が効率的になるので、より短期間で英語力を伸ばすことができるはずです。
やさしい洋書で長文読解力を伸ばす
ここまではわりとスタンダードな学習教材を紹介してきましたが、なかには「もっと気軽に長文対策がしたい」という人もいると思います。
いかにも”勉強”という感じに抵抗がある人は、やさしい洋書を読んでみるのがおすすめです。
やさしい洋書というのは、語彙数が制限されているレベル別の洋書のことで、一般的にはGraded Readers(略してGR) と呼ばれています。
本格的な洋書でありながら、難しい単語が使われていないので非常に読みやすいつくりになっています。
僕もこれまで100冊近くのGRを読んできましたが、本当におすすめしたいです。最大の理由は、洋書を読みながら英語力(読解力)が伸ばすことができるから。
洋書を読むのってハードルが高いと思うのですが、GRなら語彙数が限られているから、自分の英語レベルに合った本を選べば最後まで通読できます。1冊のページ数が少ないので「最後まで読めた」という達成感を味わえます。挫折しにくいのがGRの魅力です。
GRは海外の出版社が発行している Oxford Bookworms と Penguin Readers が有名ですが、日本にもラダーシリーズというGRがあります。
GRについては以下の記事でもくわしく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
日常会話で長文を話す練習
英語の長文をある程度読めるようになったら、次は長文を話す練習をやってみましょう。
最初にやり方から紹介しておきます。
- 英語の長文を話す練習 3ステップ
- ① 英文ニュース記事を読む
- ② 内容に対する感想や意見を英語で書く
- ③ オンライン英会話で話す&添削してもらう
このやり方がいいところは、自分の趣味や仕事に合わせたニュースを選ぶことができるところです。
仕事が金融関係なら経済ニュースを読めばいいですし、日常会話を鍛えたいのであれば芸能やファッションなどのニュースを読むこともできます。
つまり、「どんな内容の長文を話せるようになりたいのか?」という目的に合わせてニュースを選べばいいので効率的に英語力を伸ばすことが可能です。
記事を読んだら、その内容に対する感想や意見を英語で書きます。いわゆる英作文ですが、ノートでもいいですし、スマホやパソコンで入力してもOKです。オンライン英会話で添削してもらうことを考えると、テキストデータのほうがいいかもしれません。
英作文を書いたら、オンライン英会話の講師に実際に作った英文を話してみて、添削もしてもらいましょう。英会話ですが、会話に付随する英作文なので問題なく見てもらえます。
ちなみに、「自分でニュースを選んで感想や意見を書きたいけど、良い題材が見つからない」という場合は、オンライン英会話にもニュース記事で学べる教材があるので、それを活用するのが良いと思います。
たとえば、QQ Englishの【News Alert】という教材なら、ニュース記事を使って英会話レッスンをおこなうことができます。