英単語帳の悩みとして、おそらく最もしんどいのが「量が多すぎて覚えられない…」という悩みだと思います。
最初のページから読み進めていって、最後のページまで読破。ただでさえ最後までやるのがしんどいのに(せっかくがんばったのに)、1ページ目に戻ったら全然わからない。忘れてる。絶望。
こんなことでは、英単語帳をがんばるモチベーションが失われるのも当然です。
僕も散々悩んできたし、英単語帳を何度も投げてきた人間です。そんな僕が、どうやって英単語帳と向き合ってきたのか?そのあたりをお伝えしていきます。
【結論】とにかく反復する。周回が命
「英単語帳をやってもスグに忘れてしまう」という悩みは多いと思いますが、忘れて当然なので問題ありません。なので、忘れても自分を責める必要はないし、それで自信を失うのはもったいなさすぎます。
そもそも、なぜ人は覚えたことを忘れてしまうのか?それは、脳の「海馬(かいば)」が関係しています。
【海馬=記憶の整理係】と考えるとわかりやすいです。「この記憶は必要。その記憶は不必要」という感じで、脳内を整理整頓してくれているんですね。
大事な情報は記憶しておかないと困ってしまうので、海馬は優先的に記憶してくれます。
一方で、あまり重要じゃない情報は忘れるようにしているのです。そのおかげで、脳内が散らからずに済むというわけ。
英単語に置き換えて考えてみると、1回や2回だけやったぐらいでは、海馬が「この単語は大切だから覚えておく」とはならないわけです。
言い方を変えれば、英単語を記憶にしっかりと刻みたいのであれば、海馬に「この情報(英単語)は大事だから覚えておかなきゃ」と認識させる必要があります。
そのためには、どうするか。結論はシンプルで、とにかく反復が大事です。
何度も何度も、その英単語を見たり声に出したりして、繰り返します。何度も触れる情報なので、海馬も「もしかしてこの情報って重要なのでは?」と認識してくれるので、記憶に残りやすくなるわけです。
あらためて説明すると、英単語帳を1回や2回やっただけでは忘れてしまって当然です。海馬が「これ大事!」と認識してくれないので。
海馬に認めてもらうためには、何度も何周も英単語帳をやる必要があるということです。
とにかくしんどい英単語帳の周回
とはいえ、です。英単語帳を反復する(何周もやる)のが大事だとわかっていても、なかなかできないんですよね。
なぜなら、シンプルに「しんどい」から。
買ったばかりの英単語帳は気持ちも新鮮でワクワクするほどですが、時間の経過とともに飽きてくるし、周回しているとすでに覚えた単語とかも出てくるから嫌気が差してきます。
しかし、さきほど説明したとおり、英単語帳を覚えるためには周回(1冊を何周もやること)が不可欠です。
そのためにはどうすればいいか?僕が実践、というか意識してきたポイントは3つあります。
- 英単語帳の周回で挫折しないコツ
- ① 覚えた単語にはチェックを入れる
- ② 通勤、通学、散歩、お風呂、家事などで聞き流しする
- ③ やる時間を固定化して習慣にする
① 覚えた単語にはチェックを入れる
英単語帳を買って勉強を始めると「この単語、知ってる」というものに出会うことがあると思います。
あるいは、英単語帳が2周目以降になってくると「もうこの単語、覚えてるんだよなー」というものが出てくるはずです。
そういった単語でもあえてやることで記憶を深めるのに役立つのですが、モチベーションを保つうえでは邪魔になることもあります。
ですから、「この英単語は絶対に覚えた!」と自信が持てるのであれば、チェックや丸印などでマークを付けておきましょう。
そのマークが付いた英単語は読み飛ばしていくことで、英単語学習の時短につながります。
また、段々とチェックが増えていくことで「覚えた量が増えてきた…!」という高揚感が得られ、モチベーションを高める効果もあったりと良いことづく、めです。
② 通勤、通学、散歩、お風呂、家事などで聞き流しする
「これを始めて、かなり変わった」と実感しているのが聞き流しです。
聞き流しというとあまり良いイメージを持たれない(効果がなさそう)かもしれませんが、僕はかなり効果を感じています。
僕の場合は、散歩中と入浴中に英単語の音声を流しっぱなしにして聞き流しています。
散歩は1時間、入浴は30分間なので、そこだけで1.5時間もの勉強時間が確保できていると考えたらかなり大きいですよね。
もちろん、1.5時間みっちりと集中してやってるわけではないですが、それでも勉強時間としては侮れません。
ここでポイントとして挙げておきたいのが、音声を流すときは範囲を指定するということです。
たとえば、いま僕は『英検1級単熟語EX』という英単語帳をやっているのですが、Unit1〜Unit10まで分かれています。
そして、毎日1Unitずつをノルマとして勉強していて、デスクでの勉強+聞き流しのときは「1日1Unitをやる」というルールで取り組みます。
1Unitあたりの音声の再生時間は25分ほど(1Unitあたりの単語数は270個前後)なので、さきほど説明した散歩中+入浴中の1.5時間があれば、1Unitを3周はできる計算です。ちなみに、音声は『見出し語→例文』です。
僕がいま使っている単語帳は程よく区切られているので助かっています。
もしこれから単語帳を新しく買うなら、どんな感じで内容が区切られているかチェックしてみるのがおすすめ。
すでに使っている単語帳があまりいい感じで区切られてないなら、自分で個数を数えて、付箋を貼って区切るのもいいと思います。
単語帳によっては、500ページ近いボリュームなのに単元が6つにしか区切られてないものもあります(たとえば『究極の英単語』など)。
あと、音声ファイルがどうやって分割されているのか(Unitごとなのか、区切りなし=フォルダで区切られてないのか)によっても勉強のしやすさが変わってくるので要チェックです。
ちなみに、いま使っている『単熟語EX』は1ページ(見出し語12個ずつ)で1曲という分かれ方なので、非常に使い勝手が良くて気に入ってます。
僕はiPhoneのMusicアプリを使ってますが、最近は専用の英単語アプリで音声を聴ける教材も増えてきたので、適宜良いやつを使ってみてください。
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iPhoneのMusicアプリでプレイリストを作ってます
僕のように、細かく区切って勉強&聞き流しをしたいのであれば、最初から「いい塩梅で」区切られている英単語帳を選んだほうが勉強がはかどります。
たとえば、他に僕が使ってきた英単語帳だと『DUO 3.0』などはおすすめです。いい感じで区切られるし、内容も申し分ありません。
![](https://pima.net/wp-content/uploads/2022/01/76e0231fafa28b28cc39fb47b2b68cff-320x180.jpeg)
さらに英単語帳を知りたい人はこちらの記事をどうぞ。
③ やる時間を固定化して習慣にする
もう一つ、ベタだけで効果があるのが「習慣化」です。
どうも意識高い系というか、自己啓発チックになってしまうのですが、やっぱり習慣は最強だと思います。
特に英語学習については、やる時間・やる場所を固定することで習慣化しやすくなります。
結果的に英単語帳を効率的に(短時間で)覚えられるし、なにより英単語帳を周回するときの苦痛が大幅に軽減されます。
本当に不思議ですよね。なんで習慣化された行動って、苦痛を感じにくいのか。
たとえば歯磨きとか入浴とか。もちろん、眠いときや疲労困憊のときは「めんどくせー」と感じることもあるけど、基本はほぼ無意識で取り組めるじゃないですか。
英単語帳での勉強も、歯磨きや入浴とかと同じく習慣化してしまえばいいのです。そうすれば、自然と勉強するし、なんなら「やらないと気持ち悪い」感じになるほど。
とはいえ、最初から習慣化するのはむずかしいので、小さくコツコツ始めることが大切。
習慣化のコツは奥が深いので、以下の記事でぜひマスターしてください。一応軽く触れておくと、とにかく小さく始めること(スモールスタート)が重要です。
![](https://pima.net/wp-content/uploads/2022/09/23174487e3a03fe6212e1d4ddfc4085d-320x180.jpg)