QQ Englishとレアジョブは歴史の長いオンライン英会話で、利用者数の数も多いことで知られています。
同じように見える両者ですが、比べてみると違いがあることがわかります。
というわけで今回は、QQ Englishとレアジョブを比較し、「結局、どっちがいいのか?」を本音でレビューしたいと思います。
違いは「料金」と「講師の質」
※表は横スクロールできます
QQ English | レアジョブ | |
---|---|---|
1レッスン | 25分 | 25分〜 |
月額料金 | 【月8回プラン】 4,053円 【月16回プラン】 7,348円 【月30回プラン】 10,648円 | 【日常英会話コース】 月8回 4,620円 毎日25分 6,380円 【ビジネス英会話コース】 毎日25分 10,780円 【中学・高校生コース】※年齢制限なし 毎日25分 10,780円 【あんしんパッケージ】※オプション 月額料金 + 1,078円 ・日本人カウンセラーへの相談 ・レッスンの自動予約が可能 |
教材数 | 23 | 29 |
カランメソッド | ● | ー |
英語資格対策 | TOEIC 英検 IELTS | 英検(中学・高校生コースのみ) |
講師の国籍 | フィリピン | フィリピン |
日本人講師 | カウンセリングのみ | ● |
講師の勤務体制 | オフィス | 在宅 / オフィス |
講師の評価 | ★5段階評価 | ★5段階評価 |
レッスン予約 | ● | ● |
直前予約 | 15分前まで | 5分前まで |
レッスン 可能時間 | 24時間 | 6:00~25:00 |
無料体験 | 2回分 | 2回分 |
公式サイト | QQ English | レアジョブ英会話 |
QQ Englishの月30回が月額10,648円、レアジョブは毎日25分プランが6,380円なので、1日1レッスンという計算でいうとレアジョブのほうがかなり安いです。
なぜここまで価格差があるのかというと、講師の質に差があるからです。QQ Englishはすべて講師が正社員雇用であり、なおかつTESOLという英語教授の資格取得を義務付けています。
一方のレアジョブの日常英会話コースはアルバイト採用で、TESOL取得は任意です(ビジネス英語コースと中学・高校生コースはTESOL資格を持った講師のみが対応。そのぶん料金も高い)。
日常英会話を習いたいという場合に限っては、価格優先ならレアジョブを選んだほうがお得にレッスンが受けられます。
一方、講師の質を優先したい人はQQ Englishを選ぶのがいいでしょう。あるいは、レアジョブのビジネス英語コースと中学・高校生コースという選択肢もあります。
結局、どっちを選ぶべきか迷うと思いますが、両方のレッスンを受けた感じだと僕はQQ Englishのほうが好きでした。
さきほど説明したとおり、QQ Englishはすべての講師が正社員で雇用されており、オフィス勤務です。そのため通信も安定していて、講師のレッスン姿勢も良い気がします。
ということで、もし迷っているのであればQQ Englishを使っておけば間違いなと思います。レッスンも2回分無料なので、お金をかけずに試せるのも嬉しいポイントです。
教材の数と使いやすさはレアジョブ
オンライン英会話では教材の種類が非常に重要です。まずチェックすべきは「自分の目的に合った教材があるかどうか」ということ。
たとえば、TOEIC対策をしたいのにTOEIC対策用の教材がないようでは話になりませんよね。他にも、旅行英会話を習いたい人は、旅行英会話向けの教材を選びたいはずです。
最近ではどのオンライン英会話もまんべんなく教材が用意されているので、そこまで困ることはないと思います。が、それでもまだ偏りがあるのも事実。
まずはQQ Englishとレアジョブの教材を比較してみましょう。
QQ Englishの教材
QQ Englishには以下のような独自の英語レベル表というものがあり、それに合わせて教材が用意されています(表は横スクロールできます)。
Level | TOEIC | 英検 | CEFR | IELTS | 対象レベル |
|
---|---|---|---|---|---|---|
Absolute Beginner | Lv1 | ー | 5級 | A1- | ー | 超初心者レベル: アルファベットやカタカナ英語など、なじみのある言葉であれば理解できる |
Beginner | Lv2 | ー | 4級 | A1 | ー | 中学入門レベル: 人に会った時の挨拶などの表現を習得し、簡単な単語や英文法が理解できる |
Elementary | Lv3 | 220-345点 | 3級 | A1+ | ー | 中学中級レベル: 自分の知っていることであれば、間違いながらもゆっくり話すことができる |
High Elementary | Lv4 | 350-465点 | 準2級 | A2 | 4.0 | 中学卒業レベル: 海外旅行時に簡単な会話ができたり、身近な事柄で情報交換ができる |
Low Intermediate | Lv5 | 470-545点 | 準2級 | A2+ | 4.5 | 高校中級レベル: 道を聞いたり、サービスについて尋ねたり、英語を使っての行動範囲が広がる |
Intermediate | Lv6 | 550-665点 | 2級 | B1 | 5.0 | 高校上級レベル: 会話のキャッチボールで自分の気持ち、相手の気持ちが理解し合える |
High Intermediate | Lv7 | 670-780点 | 2級 | B1+ | 5.5 | 大学中級レベル: 英語が堪能な人の言っていることが分かり、多少の論理的な会話ができる |
Low Advanced | Lv8 | 785-855点 | 準1級 | B2 | 6.0 | 大学上級レベル: 様々なジャンルの日常会話において、細かいニュアンスの違いが理解できる |
Advanced | Lv9 | 860-940点 | 準1級 | B2+ | 6.5 | 大学院レベル: 様々な論点について長所や短所を示しながら自分の視点を説明できる |
High Advanced | Lv10 | 945-990点 | 1級 | C1 | 7.0 or 7.5 | ビジネスレベル: 人前で論理的に自分の主張を発表でき、会話中に言葉を探すという概念が無くなる |
Proficiency | Lv11 | ー | 1級 | C1+ | 8.0 | 専門家レベル: 英文法をほとんどマスターし、目的に応じた柔軟で効果的な言葉遣いができる |
Native | Lv12 | ー | ー | C2 | 8.5 | ネイティブレベル: 英語を完全に理解して、母国語の運用レベルと同等に英語が使えるようになる |
※ QQ English【英語レベル表】より作成 |
教材は上記の表をもとに、レベルが分類されています。さらに、レベル別と目的別に分かれているので、自分に合った教材を選びやすいです。
QQ Englishのテキスト【レベル別】 | 対応 Lv |
---|---|
Basic English | Lv 1 〜 Lv 5 |
QQE Basics | Lv 1 〜 Lv 5 |
新日常英会話 | Lv 3 〜 Lv 5 |
ビジネス英会話 | Lv 4 〜 Lv 7 |
QQ Englishのテキスト【目的別】 | 対応 Lv |
---|---|
カランメソッド | Lv 3 以上 |
カランメソッド ビジネス | Lv 5 以上 |
R.E.M.S. | Lv 3 〜 Lv 10 |
O-MO-TE-NA-SHI英会話 | 初級編(Lv 2以上) 上級編(Lv 4以上) |
General Subject communication | Beginner Lv 1以上 Intermediate Lv 3以上 Advanced Lv 3以上 |
新トピックカンバセーション | Lv 1以上 |
SDGs トピックカンバセーション | ー |
コーチングタイム | Lv 3以上 |
News Alert | Lv 5以上 |
Global Business Skills | Lv 4以上 |
IELTS スピーキング | ー |
ボキャブラリービルダー | Lv 1 〜 Lv 5 |
TOEIC ボキャブラリービルダー | ー |
TOEIC スピーキング | ー |
TOEIC 目指せ!ハイスコアラー | ー |
日常英会話からビジネス英会話、さらにはTOEICやIELTSまで幅広く対応しているのがQQ Englishの特徴です。
ニュース記事を使った英会話レッスン(News Alert)も受けられますが、レアジョブのように独自のニュース記事サイトがあるわけではないので、ちょっと使い勝手の面では劣ります。
また、全体的に教材のレイアウトやデザインがあまり洗練されてないので、好き嫌いが分かれるかもしれません。たとえばQQ EnglishのTOEIC対策教材はこんな感じ↓
決して悪くはないのですが、文字がぎっしりで余白とか画像のバランスが良くないので、少し使いづらいです。もう少し教材の見た目が洗練されると、QQ Englishは最強なんですけどね…。
レアジョブの教材
レアジョブの教材一覧 | |
---|---|
オンライン英会話準備 | レベル1〜5 |
文法 初級 | レベル1〜3 |
文法 初中級 | レベル4〜5 |
発音 ベーシックサウンド | レベル1〜10 |
実用英会話 | レベル3〜8 |
ビジネス英会話 | レベル3〜10 |
NHK実践ビジネス英語 | レベル7〜10 |
ビジネスディスカッション 初中級 | レベル4〜5 |
ビジネスディスカッション 中級 | レベル6〜7 |
ウィークリーニュースアーティクル | レベル4〜6 |
デイリーニュースアーティクル | レベル7〜10 |
ビジネスシチュエーション クエスチョン 初中級 | レベル4〜5 |
ビジネスシチュエーション クエスチョン 中級 | レベル6〜7 |
カンバセーション クエスチョン 初級 | レベル2〜3 |
カンバセーション クエスチョン 初中級 | レベル4〜5 |
カンバセーション クエスチョン 中級 | レベル6〜7 |
Go for it! | 中学・高校生コースで使用 |
レアジョブの教材も、日常英会話からビジネス英語まで幅広く網羅しています。そのため、QQ Englishとレアジョブは教材の数だけでいえば大きな差はありません。
QQ Englishよりもレアジョブが優位な点は、ニュース記事で英会話レッスンをおこなえる教材【ウィークリーニュースアーティクル】【デイリーニュースアーティクル】があることです。
QQ Englishでも News Alert というカリキュラムがありますが、こちらはネット上の記事を使ってレッスンをおこないます。そのため、予習ができません。
レアジョブの場合、独自のニュースサイトが用意されていて、英単語や記事が英会話レッスン教材用にきちんと編集されています。そのため、予習復習がしやすいというメリットがあります。
一方、英語資格試験用の教材においては、QQ Englishに軍配が上がります。QQ Englishには英検、TOEIC、IELTSといった英語資格試験の対策教材がありますが、レアジョブには英検対策用の教材しかありません。
- ・QQ English … 英検、TOEIC、IELTS
- ・レアジョブ … 英検
そのため、TOEICやIELTSなどの対策を行いたい人はQQ Englishを選んだほうがいいでしょう。
価格を比較すると講師の質は同等?
QQ EnglishはTESOL資格保有の講師がすべてのレッスンを担当します。言い方を変えると、TESOL資格を持っている講師だけがQQ Englishに在籍できるということです。
一方、レアジョブはTESOL資格を持つ講師と、そうでない講師の両方が在籍しています。
先ほど説明したとおり、レアジョブの【日常英会話コース】は毎日25分レッスンが受けられるプランはTESOL資格を要しない講師が担当しますが、【ビジネス英会話コース】と【中高生コース】はTESOL資格を有する講師だけが担当します。
つまり、「英語を教えるスキルや経験がそこまでなくてもいいから、安くレッスンを受けたい」という人にとって、レアジョブの日常英会話コースは願ったり叶ったりというわけです。
そして、なるべく質が高くて教えるのが上手な先生を選びたい人は、【ビジネス英会話コース】と【中高生コース】を選ぶと満足度が高くなるでしょう(中高生コースは年齢制限がないので大人でもOK)。
QQ Englishとレアジョブを比較して、プランと内容(講師の質)が近いものを並べると以下のようになります。
- ・QQ English 月30回コース 月額10,648円
- ・レアジョブ ビジネス英会話コース毎日25分 10,780円
QQ Englishが月額10,648円、レアジョブが10,780円ですから料金はほぼ同じです。つまり、講師の条件を同じにすると、価格水準もほぼ同じになるということを意味します。
このことから、レアジョブの【日常英会話コース】は安くてお得ですが、講師の質を平準化すると、QQ Englishとレアジョブに料金差はほとんどないということです。
日本人講師のレッスンはレアジョブのみ
ちなみに、日本人講師のレッスンが受けられるのはレアジョブのみです。
通常の月額料金に追加料金(1レッスンあたり別途購入のチケット3枚=1,980円)がかかりますが、日本人講師のレッスンが受けられます。
特に、オンライン英会話が初めての人などは「日本語で質問したい」という場合があると思います。料金が高いのはさておき、日本人講師のほうが気持ちの面ではラクにレッスンを受けられるはずです。
一方のQQ Englishは、日本人によるカウンセリング(学習相談)は可能ですが、レッスンはフィリピン人講師のみです。
QQ Englishとレアジョブ、どっちか迷ったら…
最終的に、QQ Englishとレアジョブでどっちを選ぶべきか迷ったらどうすればいいでしょうか?僕が考える結論は以下のとおりです。
- ・とにかく安い料金が良い人は、レアジョブの日常英会話コースを選ぶ
- ・講師の質が良く、通信品質が高いほうが良い人はQQ Englishを選ぶ
- ・それでも決めきれない人は、無料体験レッスンを受けてから決める
料金面だけを考えるなら、レアジョブのほうが安いです。ただし、QQ Englishのほうが講師と通信品質が高いので、レッスンの満足度はQQ Englishのほうが上でしょう。
僕はどちらもレッスンを受けたことがありますが、正直なところ劇的な差は感じませんでした。
ただ、やはりレアジョブのほうが講師の当たり外れが大きいので、QQ Englishのほうが失敗は少ないと思います。
おすすめなのは、まずQQ Englishの無料体験レッスンを受けてみて、そこでイマイチだったらレアジョブの無料体験レッスンを受けてみることです。いわゆる「オンライン英会話はしご」というやつで、いろんなオンライン英会話の無料体験を活用してみて、本当に満足できたところに課金するのが良いと思います。