英語が苦手な人が、効果の薄い勉強をすると「英語が苦手→勉強する→成果が出ない→もっと英語が苦手になる」という悪循環に陥ります。
英語に対する苦手意識がある人ほど、英語の勉強法はじっくり吟味すべきです。
というわけで今回は、英語が苦手な人におすすめの勉強法について解説していきます。
超重要なのは「自分に合う勉強法」
この記事では実際に僕がやってきた勉強法を紹介していきますが、大事なのは「自分に合うかどうか」です。
ネットや参考書などで紹介されている英語勉強法はたしかに魅力的に見えますが、結局のところ自分にとってやる価値があるか?という視点で考えることをおすすめします。
なぜかというと、同じ「英語の勉強」とはいっても、目的や目標は千差万別だからです。
TOEICのスコアを取りたい人と洋書の小説を読みたい人では、勉強すべき英語の内容は異なりますよね。
ですから、まずは「自分はなぜ英語を勉強するのか?英語を使って何がしたいのか?」を明確にするところから始めましょう。
それがハッキリすれば、自分に合う(自分に必要な)勉強法が自ずと定まってきますし、漠然と勉強するよりは苦手意識がかなり薄れるはずです。目標設定については、以下の記事にくわしく書いています。
というわけで、ここからは具体的な勉強法の紹介に入っていきますが、すべてのやり方を鵜呑みにするのではなく「この勉強法は自分には合わなそう」「この勉強法なら苦手意識なくできそう」という感じで、取捨選択しながら読んでいただければと思います。
英文法が苦手な人へ
「英語が苦手」という人の大多数は英文法が苦手です。反対にいえば、英文法さえクリアしてしまえば英語への苦手意識はなくなり、むしろ英語が楽しくなってきます。
正直、英文法の勉強は決して楽しいものではありません。僕もそこまで好きではありませんでした。
でも、「英文法は最初に身につけてしまえば一生モノだ」と気づいてからは意識が激変。積極的に勉強するようになりました。
中学校レベルの英文法を覚えてしまえば、読める英語・聴ける英語が劇的に増えます。そのため、苦手意識を克服するためにも、まずは頑張って英文法をマスターしてしまうのをおすすめします。
繰り返しになりますが、ちょっとだけ辛抱して英文法だけ先に終わらせてしまいましょう。そうすれば、英語学習の未来がかなり開けてくるはずです。
やさしい教材で英語を音読をする
英語が苦手な人におすすめしたい勉強法の1つめは、音読です。
音読というと、中学校の授業でやったような「教科書を読むつまらない勉強」というイメージが強いかもしれません。
しかし、音読やシャドーイング(音声にワンテンポ遅れて読み上げる練習)というのは非常に効果があり、翻訳者のトレーニングでも採用されているくらいです。
また、ここで紹介する音読というのは「自分の好きな・興味のある教材でやる」という条件付きです。
つまらない英文を音読するのは当然つまらないですから、苦手意識は拭えないでしょう。しかし、自分の興味のある題材の音読となると話はガラッと変わります。一気に読むのが楽しくなるのです。
1点注意したいのが、難しすぎるものは選ばないということ。当たり前の話ですが、理解できない英語は挫折しやすいです。できるだけ「今の自分にはちょっと簡単かも?」と感じるものを選びましょう。かんたんな英語に大量に触れるメリットについては、以下の記事をごらんください。
まずは自分の興味がある分野の英文を用意しましょう。鉄板はニュース記事ですが、洋書、エンタメのゴシップ記事、変わり種だと洋楽の歌詞などもOKです。なるべく日本語の対訳があると良いですね。
ポイントは「理解できると喜びを感じられるもの」を選びましょう。音読をすれば内容が少しずつ理解できてくるので、「これはこういう意味だったのか!」と理解できる喜びに浸ることができます。
自分の好きな英文が読めるとどんどん楽しくなってくるので、苦手意識が少しずつ薄れています。音読の効果については以下の記事でもくわしく解説しました。
海外ドラマ、洋画や洋楽で英語学習
ふつうの勉強だと苦手意識が増幅しやすいという人も多いと思います。そういう人は、海外ドラマや洋楽などを英語学習に活用しましょう。
自分の好きな作品なら何でもOKですが、ネイティブの本格的な英語を理解するためには解説や対訳が着いたものを選ぶことをおすすめします。
たとえば洋画なら、スクリーンプレイという日本語の対訳&解説付きの教材があります。すべてのセリフに日本語訳が付いているので、理解がはかどります。
スクリーンプレイの鉄板作品は『プラダを着た悪魔』です。僕も以前使っていましたが、ファッション業界の知識も学べるし、なによりニューヨークを舞台にした映像がオシャレ感満載なので、どっぷり世界に入り込めます。
映像作品で勉強をするときも、基本的には音読から始めればOKです。本当はシャドーイングもやりたいところですが、苦手意識があるうちは無理をしないようにしましょう。
なお、洋楽が好きな人は洋楽の歌詞をSpotifyなどで見ながら、意味を調べて勉強するのもいいでしょう。英語が苦手な人の最初のキッカケとしてはおすすめです。
ただし、洋楽は英文法がめちゃくちゃなことが多いので(主語の省略や倒置など)、理解するのは意外とむずかしいですし、誤った英語を覚えないように気をつけましょう。洋楽で英語への苦手意識が拭えたら、早い段階で正しい英文法などを学ぶことをおすすめします。
YoutubeやNetflixの字幕機能をフル活用
洋画や海外ドラマだとハードルが高く感じる人は、YoutubeやNetflixでもっと身近な動画作品を使って英語学習をしましょう。
ふだんから動画を観るのが好きな人なら、それを活用することで苦手意識を持たずに勉強ができると思います。
ここでのポイントは、動画の字幕機能を上手に活用することです。Youtubeは動画によって英語字幕が付いていることがあるので、それを活用します。【Youtube 字幕 ダウンロード】などで検索すると、字幕のテキストデータをダウンロードして、印刷することも可能です(自分だけが使う分には著作権の問題もありません)。
特におすすめなのは、Netflixの字幕機能です。これはパソコンのブラウザを使う方法なのですが、【Language Reactor】 という拡張機能を使うと、以下のように英語と日本語の字幕を同時に表示できます(著作権の関係上、スクショすると映像部分は黒塗りです)。
この機能を活用すると、英語と日本語を一緒に表示できるので勉強が非常に効率的になります。また右側のスクリプト一覧をクリックすれば、観たい映像にすぐアクセス可能です。
ちなみに、僕が観ているのはUFCというアメリカの総合格闘技団体で活躍するコナー・マクレガーのドキュメンタリー映画です。自分の趣味で英語が勉強できるので最高。
という感じで、自分の好きなものを英語学習の教材に使うことで、英語への苦手意識はかなり薄れると思います。
順番としては、まずは英文法を辛抱してやりきり、英単語をひととおり覚えて、そのあとに好きな教材で勉強しましょう。
「英文法と英単語をやるのはどうしてもイヤ!」という人は、最初の取っ掛かりとして洋楽や洋画を使うのが良いと思います。キッカケがあると「もっと知りたい!」という意欲が湧いてくるので。