最強の英語勉強法?と聞かれたら。僕の中では「音読」が圧倒的なNo.1勉強法として君臨しています。
「勉強法をひとつに絞ってください」と言われたら、確実に音読を選ぶでしょう。それくらい、音読の効果は抜群です。
実際、音読を続けてきたおかげでTOEICスコアが450点→650点→750点と着実に伸びています。
今回は、なぜ音読が最強の勉強法なのか?その理由と、具体的なやり方について解説していきます。
「音読」が最強の英語勉強法である理由
音読が最強の英語勉強法であることを説明するためには、まず「音読をすることでどんな効果が得られるのか?」について触れておきたいと思います。
音読というのは「英語を自分の身体に慣れさせるトレーニング」と言い換えられます。
知らない英文を音読すると、最初のうちは頭の中で英語→日本語という変換作業がおこなわれます。しかし、それを繰り返し続けていると「英語を英語のまま理解できる身体(頭)」が作られていきます。
英語→日本語という変換作業をしていると、どうしても理解するのに時間がかかります。しかし、変換作業がなくなると、スッと英語が理解できるようになるのです。
その結果、英語への反応速度が上がるので、早い英語も聞き取れるし、自分が発する英語もナチュラルなものに変わっていきます。
音読によって伸ばせる能力を具体的に挙げてみましょう。
- 音読によって伸びる能力
- ・リーディング力
- ・リスニング力
- ・発音の強化
- ・語彙力の増強
もっといえば、間接的にはスピーキング力やライティング力も伸びます。
英語勉強法は数多くありますが、ここまで効率的にいろいろなスキルが伸ばせる勉強法は他にありません。
しかも、教材が1つあれば音読するだけなので追加コストもかかりません。それでいて黙読や暗記よりも飽きにくいので、挫折もしにくいというメリットがあります。
効果があり、コスパがよく、飽きにくくて継続しやすい。これこそ、音読が最強の勉強法である理由です。

音読は最低限の文法と単語を覚えてからやる
ただし、いくら音読が最強の勉強法とはいえ、誰にでもおすすめできるわけではありません。
ひとことでいうなら「最低限の文法と単語を身につけた人」に音読をおすすめします。
反対にいうと、文法知識0で英単語もまったくわからないという状態の人はNGです。その状態で音読をしても効果が得られないどころか、無駄な時間を費やすだけになります。
文法と単語の知識がないと、音読をしても意味がわかりません。さきほど説明したように、音読の効果は「英語が英語のままわかるようになる」ことなので、前提知識がないとその効果は得られないということです。
こうした理由があるので、音読を始めるのであれば、まず最初に中学レベルの英文法・英単語を勉強してからにしましょう。
英文法と英単語の勉強法は以下の記事にくわしくまとめてありますので、参考にしてみてください。

音読を最強の勉強法にするコツ
音読が最強!とはいっても、むやみにやっても効果は得られません。正しいやり方、正しいステップでやることで、最短かつ効率的な勉強法となります。
- 英語音読で欠かせないポイント
- ・必ず文法、単語などを完全理解してから音読する
- ・回数をたくさんこなす(1つの文章を最低15回)
- ・シャドーイングも取り入れる
- ・自分の好きな教材で音読する
必ず文法、単語などを完全理解してから音読する
音読をするときは何らかの教材や英語記事を使うことになりますが、音読をするまえに必ず文法(文構造)を理解し、英単語も完全にすべてがわかる状態にしましょう。ようするに、日本語で意味を完全に把握してから音読をするということです。
繰り返しになりますが、最初のうちの音読は「英語→日本語」という変換を頭の中でおこなって意味を理解します。それを繰り返すことで、変換作業がなくなっていき、自然と英語を英語のまま理解できるようになるのです。
そのため、文法も単語もあいまいなまま音読をしても効果が得られません。
音読をするまえに、必ず何回も黙読をし、文構造と単語を完全に理解しましょう。
ちなみに、文構造の理解というのは「この文の主語はなにか?」「この which はどんな役割があるのか?」「この文は倒置が起きている」といった細かいところを把握することです。
単語については、わからない単語が1つでもあったら必ず辞書を引いて語義を確認します。どんな文脈でその単語が使われているかも意識しながら読むと、正しい英語を発信する力が身につきます。

回数をたくさんこなす(1つの文章を最低15回)
音読は文章を1回読んで終わりではありません。同じ文章を何回も反復する必要があります。
音読に限りませんが、英語学習というのは反復がすべてといっても過言ではありません。
「単語の意味は知ってるのに、リスニングだと聞き取れない」「かんたんな単語しか使われてないのに、なぜか全体の意味がわからない」といった経験をしたことがある人は多いと思います。
これらはすべて「頭ではわかっているけど、実践で使えるほど身体には染み付いてない」という状態です。
英語を瞬時に聞き取って理解したり、相手の質問に対して瞬発的に答えるには、英語が自然と身体に馴染んでいる状態にしなければいけません。
僕たちがなにも考えずに無意識で日本語をやり取りできているのは、まさしく日本語が身体に馴染んでいるからです。これまでに数え切れないくらい日本語を聞き、日本語を話してきたからこそなし得たことですよね。
英語もそれと同じ。数え切れないくらい何度も聞いて、何度も話すことでようやく身につくようになります。
とはいえ、毎日の音読学習を回数無制限でやるというわけにはいきません。時間は限りがあるし、集中力やモチベーションも続かないでしょう。
そのため、僕は1つの文章を合計で15回音読するとルールを決めています。正直、これでもまだまだ足りないくらいなのですが、一定の効果は得られると実感しているので良し。

シャドーイングも取り入れる
音読のあとにシャドーイングを取り入れることで、正真正銘の最強の勉強法になります。
シャドーイングはテキストを見ずに音声だけを聞いて、少し遅れて発音しておくトレーニングです。通訳のトレーニングで採用されていることからわかるとおり、効果は実証されています。
音読と比べると、圧倒的に負荷が高いトレーニングでもあります。そのため、いきなり初見の文章をシャドーイングするのはかなりむずかしいです。
まずは音読で全体の意味を完全に把握し、なおかつ正しい発音を確認してからシャドーイングをするようにしましょう。
シャドーイングができるというのは「正しい音を聞いて、正しく発音できる」ということです。つまり、リスニング力を劇的に伸ばすことにつながります。
シャドーイングは音声ありきなので、スマホなどの再生プレーヤーでリピート再生機能を使うのがおすすめです。
あるいは、スタディサプリENGLISHのようなシャドーイングができる英語アプリを活用すると、勉強がはかどります。

音読教材は、自分の「好き」にこだわる

興味を持てる教材を選ぶことが大切
英語の音読をするときは自分が好きな教材を選ぶようにしましょう。好きな教材というのは「内容が好き」「装丁(カバー)が好き」「レイアウトが好き」など色々あります。
とにかく、自分が「この1冊なら何度繰り返しても苦にならない」という本(あるいはアプリ)を選ぶようにしましょう。
厳密にいうと「何度繰り返しても苦にならない」というのは現実的にほぼありえないのですが(笑)、それでも「この教材なら楽しくできる」というものが必ず1つはあるはずです。
僕の場合、英語ニュース記事を使って音読しています。海外の政治経済や国際問題、あるいはビジネスtips などの記事を音読すると、教養も身につくの一石二鳥です。
具体的には以下の教材を使っています。
ここで紹介したのはいずれも書籍や雑誌ですが、正直少し難易度が高いものが多いです。
そのため、最初のうちは中学レベルで楽しく学べる『英会話ぜったい音読』という教材がおすすめ。あるいはアプリでも音読&シャドーイングは可能です。
さきほど説明したスタディサプリENGLISHは僕も使ってきましたが、かなり使いやすいのでおすすめです。