英語学習において、単語を効果的に覚えることは非常に重要です。
単語の暗記で悩ましいのが、「英単語の日本語訳」と「英単語そのもの」のどちらを隠して学習すべきか?というもの。
結論としてはTOEIC L&Rなど「英語を聴く&読む」がメインの人は【日本語訳を隠す】のがおすすめ。
一方、英検や英会話などで「英語を話す&書く」機会が多い人は、【英単語を隠す】のがおすすめです。
以上を踏まえたうえで、効率的な英単語の覚え方を解説していきます。
英語を学ぶ目的によって、覚え方も変える
聴く・読むを鍛えたい人は、日本語を隠す
英語を聴いたり、読んだりして、その意味を理解できるようになりたい人は【日本語を隠して英単語を覚える】というやり方がおすすめです。
TOEIC L&Rの試験を受ける場合もそうですが、英語の意味を理解できるようになるには、単語を覚えるときも「英語→日本語」という順番で定着させたほうが、実践で役に立ちます。
話す・書くを鍛えたい人は英語を隠す
一方、英語を話したり、書いたりすることが多い人は【英語を隠して、日本語から意味を答える】というやり方で英単語を覚えるべきです。
言い方を変えると、日本語を見て英単語を答えられるように練習するということ。
英検の英作文や面接、英会話などでは「日本語を思い浮かべる→英語を話す・書く」という回路が頭の中で働きます。ですから、単語を覚えるときも同じような回路で取り組むべきです。
ただし、最初のうちは【英語の意味と日本語訳を結びつける作業】が不可欠なので、どんな人でもはじめのうちは「どちらも隠さずに、覚える」というやり方になります(まったく知らない英単語を、日本語訳だけで当てるのは不可能に近いので)。
目安としては、英単語帳の1周目は英単語と日本語訳を両方見ながら覚える。2周目以降は、上記の目的に合わせてどちらかを隠して覚える。という感じが良いと思います。
英単語の記憶力を高める、6つのコツ
英単語を効果的に覚えるためのコツをご紹介します。
英単語を記憶する際には、以下のポイントに意識を向けることが重要です。
その日のうちに思い出す
新しい単語を学んだら、その日のうちに復習することを心掛けましょう。
時間が経ってしまうと、忘却の曲線によって記憶が薄れてしまいます。
定期的な復習を行うことで、単語の定着を図ることができます。
エビングハウスの忘却曲線に沿って繰り返し覚える
エビングハウスの忘却曲線によれば、学んだ情報は時間が経つにつれて忘れられる傾向があります。
具体的には…
- 20分後には42%忘れる
- 1時間後には56%忘れる
- 1日後には67%忘れる
という感じで、時間の経過で忘れるのが人間というもの。
しかし、繰り返し学習を行うことで、単語の記憶率を改善することができます。
定期的な復習は忘却を防ぐために重要です。
自分の経験や感情と結びつける
単語を記憶する際には、その単語に自分の経験や感情を結びつけることが効果的です。
例えば、単語の意味や使い方を自分の体験と関連付けたり、単語を使う具体的な場面を想像したりすることで、より深く記憶することができます。
単語を覚えるときに、自分の過去の思い出や経験、あるいは現在の仕事や生活(趣味など)に結びつけて覚えるのがおすすめです。
1.4. 語源や身近な例を考える
単語の語源や身近な例を考えることで、単語の意味や使い方をより具体的に覚えることができます。
語源を知ることで、単語の背後にある意味や関連性を理解することができます。
たとえば、”press”には「押す」という語源があり、それを知っておくと”pressure”や”impress”といった単語も覚えやすくなるはず。
他にも接頭辞として”anti-“や”un-“など(いずれも打ち消しや否定の意味を持つ)を知っておくと、単語がイメージで捉えやすくなります。
1.5. イメージでインパクトを与える
単語を記憶する際には、単語を視覚的な映像と結びつけることが有効です。
例えば、単語のイメージや関連する画像を思い浮かべることで、単語を視覚的に覚えることができます。
実際に、Google画像検索などで英単語を調べて、イメージと結びつけるのはかなりおすすめ。
画像などのイメージがあることで、単語の記憶が強化されます。
1.6. 体を動かしながら覚える
体を動かしながら単語を覚えることも効果的です。
例えば、単語を書きながら大きな声で発音する、単語を手で書く、単語を歌ったり踊ったりするなど、体を使うアクティビティを取り入れることで、単語の覚え方を活性化させることができます。
コレが効果的な英単語暗記法です
英単語を効果的に覚える方法はいくつかあります。
以下では、その中でも効果的な英単語暗記法を紹介します。
文脈を含めた文章で覚える
単語を覚える際には、単語だけでなく、その単語がどのような文脈で使われるかも覚えましょう。
実際の文章の中で使われることで、単語の意味や使い方をより深く理解できます。
また、実際の英会話や英作文のときも、文脈と英単語が結びついていれば自信を持って英語を使うことができますよね。
自分で単語を書き写す
単語を書き写すことで、視覚的に単語を記憶に残すことができます。
手で書くことによって、単語の形を覚えるだけでなく、筆記行為によって記憶が定着しやすくなります。
ただし、大量の英単語を覚えたい場合には時間がかかりすぎて非効率です。
「なかなか覚えられない単語だけ書いてみる」など、自分なりに工夫したほうが良いと思います。
自分で例文を作る
例文を作ることも効果的です。
自分で例文を作ることによって、単語を思考と結びつけることができ、記憶にも長く残りやすくなります。
例文をつくるときは、自分の仕事や趣味に関連付けることでモチベーションを高く保つことができるはず。
文脈や例文を覚えることで、より実践的な英語の使い方を身につけることができます。
TOEIC単語の覚え方とおすすめ単語帳
TOEICの単語を効果的に覚えるためには、以下の3つのポイントに注目して学習を進めることが重要です。
なお、ここではTOEIC=L&R(リスニング&リーディング)ということで説明しております。TOEIC S&W(スピーキング&ライティング)は話が別なのでご注意ください。
1. スペルや英訳の覚えは不要
TOEICの問題では、スペルや英訳を問われることはありません。
したがって、単語を覚える際には、スペルや英訳を覚える必要はありません。
代わりに、和訳を集中して覚えるようにしましょう。
単語帳を使う場合には、日本語訳が記載されている部分を隠し、自分で日本語の意味を思い浮かべる練習をしましょう。
2. 音声を活用しましょう
TOEICはリスニング力とリーディング力が求められる試験です。
たいていの単語帳には音声が付属しているので、その音声を活用することでリスニングの練習も同時に行うことができます。
音声が流れたら、その単語の和訳を思い浮かべるように学習しましょう。
音声はCDやURL、QRコードからのダウンロード等で手に入れることができますが、特におすすめなのはスマートフォンで再生できるURLやQRコードです。
移動中などのちょっとした時間でも単語のリスニング学習を行うことができます。
3. 例文を活用して理解を深めましょう
TOEICの頻出単語を覚える際には、例文を活用しましょう。
単語帳の右ページには例文が記載されていることが多いです。
例文を読むことで、単語がどのように使われるのかを学ぶことができます。
また、例文を読むことで他の単語も覚えることができ、語彙力の向上につながります。
例文にはTOEICで頻出の表現やシチュエーションが多く含まれているため、単語だけでなく例文もしっかりと覚えておくべきです。
上記のポイントを実践するために、以下の単語帳がおすすめです。
- 銀のフレーズ【初心者向け】:TOEIC600点を目指すために必要な最頻出の単語を収録しています。音声は無料のスマホアプリから聞くことができます。
- 金のフレーズ【初心者〜上級者向け】:TOEIC600点から990点のレベルの単語を収録しています。幅広いレベルの学習に対応しており、レベルごとに分かれています。音声も無料のスマホアプリから聞くことができます。
- キクタン【初心者〜上級者向け】:単語の覚えに特化した単語帳であり、音声を聞きながら学習することができます。TOEIC以外の分野にも対応しており、人気のある単語帳です。音声はダウンロードして聞くことができます。
これらの単語帳を活用することで、効果的にTOEICの単語を覚えることができます。
ぜひ一冊手に入れて学習を始めてみましょう。
英語の語彙力を強化する日々のトレーニング方法
英語の語彙力を強化するためには、日々のトレーニングが不可欠です。
以下に、効果的なトレーニング方法をご紹介します。
効果的な単語帳を使う
日常のトレーニングには、「効果的な」英単語帳を使うことがおすすめです。
特に、以下のような問題が入っている単語帳が効果的です。
- 「( )内に入る適切な単語を書きなさい」や「( )内に入る適切な単語を以下の4つから選びなさい」といった問題が入っている参考書
- TOEICの単語の参考書や問題集
これらの問題を解く際には、答えを見ながら行うことで、時間を節約できます。
文脈と単語を結びつける
さきほども述べたとおり、英単語を単独で覚えるよりも、文脈と結びつけて覚えることが効果的です。
例文や文章から単語を抜き出し、自分の単語帳やノートに書き込むと良いでしょう。
また、単語を覚える際には、具体的なイメージを持つことも重要です。
単語の意味や用法を文字だけで覚えるのではなく、脳に具体的なイメージを描くことで、より深く記憶することができます。
フラッシュバック法を活用する
フラッシュバック法は、単語や文章を覚えるための効果的な方法です。
以下に手順を紹介します。
- 例文を書く: 参考書や問題集から例文を抜き出し、ノートの左側に書きます。
- イメージを描く: 単語や文章を覚える際には、文字だけでなく具体的なイメージを描くことが重要です。脳に映像を思い浮かべ、感情や笑いを入れることで、記憶の定着度を高めましょう。
- 単語を抜き出す: 例文から3つの単語を抜き出し、ノートの右側に書きます。
翌日には、ノートの右側に書いた単語だけを見て、文章全体をフラッシュバックさせる練習を行います。
フラッシュバックができたかどうかをチェックし、必要に応じてノートの左側を見て答え合わせをします。
このように繰り返し練習を行うことで、単語や文章の記憶を定着させることができます。
五感を使って効果的にトレーニングする
日本人は教科書を用いて英語を勉強することが多いため、聴覚をあまり使いません。
しかし、視覚と聴覚をフルに使うことで、より多くの情報を脳に与えることができます。
特に効果的なのが、単語帳の音読です。見出し語と例文を声に出して読むことで、記憶の定着が図られます。
自分の声を録音して聞いたり、他の五感を活用してトレーニングを行ったりすることで、単語や文章のフラッシュバックをより効果的に行うことができるはずです。
英単語ノートの作り方
英単語を効果的に覚えるためには、英単語ノートを作成することが重要です。
時間がかかるので万人にはおすすめできませんが、一応英単語ノートの作り方を紹介します。
- ノートの準備: A4サイズの罫線が引かれたノートを用意しましょう。左側には日本語の意味や例文を、右側には英単語やフレーズを書くためのスペースを確保しましょう。
- 例文の書き込み: 教科書や問題集から例文を抜き出し、ノートの左側に書き込みます。ただ単語の和訳を覚えるのではなく、具体的なイメージを脳に描くことが重要です。例文を読んで思い浮かべるようにしましょう。
- 単語の抜き出し: 例文から単語やフレーズを3つずつ抜き出し、ノートの右側に書き込みます。単語の品詞や意味だけでなく、例文の文脈も理解することが大切です。
- フラッシュバックの実施: 翌日になったら、ノートの右側に書かれた単語やフレーズのみを見て、例文全体を思い出しましょう。ノートの左側を隠して、例文を思い出せるかどうかを試しましょう。思い出せたら答え合わせをし、思い出せなかった場合はノートの左側を参照し、再度挑戦しましょう。
- 自分の体験と結び付ける: 例文を自分の体験やイメージと結び付けることで、記憶しやすくなります。例文の単語やフレーズを使って自分の経験を想像し、具体的な映像や感情を思い浮かべましょう。これにより、より印象的に覚えることができます。
英単語ノートを作る方法は以上です。
ノートを使って例文や単語を覚えることで、単語をより定着させることができます。
英単語の勉強で失敗しないために
英単語を効果的に覚えるためには、以下のポイントを意識して学習を進めることが重要です。
- ・その日のうちに思い出すことを心掛けましょう。
- ・エビングハウスの忘却曲線に沿って繰り返し学習を行いましょう。
- ・自分の経験や感情を単語と結びつけることで、より深く記憶することができます。
- ・単語の語源や身近な例を考えることで、具体的に覚えることができます。
- ・単語を視覚的な映像と結びつけることも効果的です。
- ・体を動かしながら単語を覚えることで、覚え方を活性化させることができます。
また、英単語を効果的に覚えるためには、以下の方法がおすすめです。
- ・文脈を含めた文や例文を使って覚えましょう。
- ・単語を書き写すことで視覚的に覚えることができます。
- ・例文を使って繰り返し確認しましょう。
- ・例文を一緒に覚えることで、使い方まで覚えることができます。
- ・自分で例文を作ることも効果的です。
さらに、TOEIC単語を効果的に覚えるためには、以下のポイントに注目しましょう。
- ・スペルや英訳の覚えは不要です。
- ・音声を活用することでリスニング力も鍛えることができます。
- ・例文を活用して理解を深めましょう。
英語の語彙力を強化するためには、日々のトレーニングが欠かせません。
単語帳を使ったトレーニングやフラッシュバック法を活用して、効果的な学習を行いましょう。
さらに、英単語ノートを作成することで、単語や例文をより効果的に覚えることができます。
ノートを使って例文や単語を記録し、翌日にフラッシュバックする練習を行いましょう。
また、自分の体験やイメージと結び付けることで、単語をより印象的に覚えることができます。
以上のポイントを実践し、英単語の覚え方を工夫してみましょう。