英語のトレーニング法はいろいろありますが、僕は音読をやり始めたてから明らかに英語力が伸びたのを実感しました。
しかし、むやみにやってもせっかくの英語音読の時間がムダになってしまいます。
どうすれば音読で英語力を伸ばせるのか?僕が音読をやるときに意識している5つのことを紹介します。
英語の音読で意識すべきこと
- 英語の音読で意識するべきポイント
- ① 内容を理解できる(かんたんな)レベルの教材を選ぶ
- ② 興味が持てるテーマの英文を選ぶ
- ③ 英語音声を聞いてから音読をする
- ④ 英文の内容、文法、構造をすべて理解してから音読する
- ⑤ 1,2回では足りない。同じ文章を10回、20回と反復する
① 内容を理解できるレベルの教材を選ぶ
音読をやるときに、僕が特に意識していることは「教材選び」です。中でも、教材のレベル(英語の難易度)はめちゃくちゃ重要。
英語の音読というのは、理解できる英文を繰り返し読むことで「英語を英語のまま理解できるようになる力」を引き出すトレーニングでもあります。
つまり、音読はわからない(むずかしい)英文を読むトレーニングではないということです。頑張ってむずかしい英文を音読しても大きな効果は得られません。
むしろ「ちょっと自分には簡単かも?」と感じるくらいの英文レベルのほうが良いくらいです。
人は英語教材を選ぶときにどうしても背伸びしてむずかしいものを選びがちです。僕も何度も失敗しましたが「自分ならコレくらい理解できるだろう」という過信が入ってしまうんですね。
自分の英語レベルを超えた教材で音読しても効果は得られませんし、それどころかイヤになって挫折してしまう可能性もあります。
繰り返しになりますが、英語の音読に使う教材は自分の英語レベルよりも少しやさしいぐらいがおすすめです。
② 興味が持てるテーマの英文を選ぶ
もう1つ、僕が英語音読で強く意識しているのが「英文の内容」です。
さきほどは難易度の話でしたが、ここで話しているのはジャンルやテーマのことです。
僕は「読んでつまらない英文では音読しない」と心に決めています。なぜなら、興味が持てない英文で音読するのは苦痛だからです。
あとでくわしく説明しますが、音読というのは同じ英文を何度も繰り返し読みます。ただでさえ負荷がキツいトレーニングなわけなので、そこにつまらない教材が組み合わさると中々シンドいです。
実際、僕が音読を始めたばかりのころは「どの教材で音読すればいいかわからない」という状況でしたので、とりあえずネットでおすすめされた本を買って使ってみました。
あまり実名を取り上げるのは気が引けるのですが、そのとき買ったのは『音読パッケージ』という本です。正直いって、僕にはこの本は合いませんでした。
そこから色々試すなかで「どうやら自分は役に立つ記事(ニュースなど)で音読するのが好きみたいだ」と気付き始めます。
最初のころは『英会話ぜったい音読』という本で音読を本格的にやり、そのあとは『速読速聴英単語 Core1900』や「CNN ENGLISH EXPRESS」に進みました。
これらの教材は、内容が面白く、読んでいて純粋に楽しめるので音読のツラさを和らげてくれます。
興味が持てる教材は音読トレーニングのモチベーションや効果までも引き上げてくれるので、ここは妥協せずに時間をかけていいと思います。
③ 英語音声を聞いてから音読をする
音読はあくまでも文章を読んで声に出して読むだけなのですが、英語に限ってはそれだけだと足りないというか、危険だと思います。
なぜなら、間違った発音が身についてしまう可能性があるからです。
まずは必ず英語の音声を確認して、正しい発音を理解したうえで音読をするしょうにしましょう。
そういった意味でも、音読に使う教材は必ずお手本となる音声が付いている必要があります。
④ 英文の内容、文法、構造をすべて理解してから音読する
英語の音読をするときは「効果のあるやり方」を意識することも大切です。ただ音読するよりも、早く英語を上達させることができます。
手元に音読教材として使う文章を用意したら、以下のようなやり方で進めていきましょう。
- 音読のやり方
- 何も見ずに音声だけを聞いて内容を予測(1回)
- ↓
- 黙読で内容、文法、分構造などを完全に理解する(適宜)
- ↓
- オーバーラッピング(5回)
- ↓
- 音読(5回)
- ↓
- シャドーイング(5回)
何も見ずに音声だけを聞いて内容を予測
まず最初にテキストも見ずに、いきなり音声だけを聞いて「だいたいこんな内容かな?」というのを予測します。
なぜこれをやるかというと、初めて聞く音声でも反応できるようになるためです。日本語訳を見て内容を理解するのに慣れてしまうと、なかなか英語力は伸びません。
黙読で内容、文法、分構造などを完全に理解
音声だけを聞いたら、そのあとにテキストを見ながら内容を完全に理解します。
ここでは「英単語、文法、文の構造まで完全に理解できる」というレベルになるまで何度でも読み返しましょう。
なぜかというと、意味がわからない英文を音読しても効果が得られないからです。
オーバーラッピング(5回)
オーバーラッピングというのは、音声を聞きながら英語を声に出して読むことです。音声の上から自分の声をかぶせるので、オーバーラッピングを呼ばれています。
オーバーラッピングで意識することは、英語の発音です。黙読の段階では正確な発音を確認できませんでしたが、ここでようやく正しい発音をチェックできます。
さきほども説明したとおり、英語の音声を聞くまでに音読を始めてしまうと、間違った発音で覚えてしまう可能性があります。よって、音読の前に必ずオーバーラッピングをして正しい発音を確認しましょう。
音読(5回)
音読は、必ず正しい発音を理解したうえで行うようにしましょう。
また、音読では英文の意味を頭でイメージしながら読むようにします。そうすることで、英語とその英文の持つ内容が「感覚」として理解できるようになります。
英語と日本語を対訳で覚えるよりも英文の理解が早まりますので、音読では「イメージをつかむ」ことを意識するようにしましょう。
シャドーイング(5回)
シャドーイングは、英語の音声だけを聞いて、少し遅れて発音する練習法です。オーバーラッピングは完全に音声と自分の声をかぶせていましたが、シャドーイングは半歩遅れてついていくイメージ。
シャドーイングは通訳者の訓練でも採用されるくらい、効果が実証されているトレーニングです。
特に鍛えられるのはリスニング力。そもそも、理解できてない音声は発音も内容もわからないはずですから、シャドーイングで完全についていけるということはきちんと理解できていることの証明にもなります。
正直、シャドーイングは負荷が大きいのでシンドいトレーニングです。しかし、そのぶん効果は抜群なので頑張ってやりましょう。
⑤ 同じ文章を10回、20回と反復する
音読では回数も意識しておこないましょう。キーワードは「反復」です。
どうしても1〜2回読んで満足しがちですが、英語力を上げたいのであれば、同じ文章を10回20回と何度も読む必要があります。
さきほどチラッと説明しましたが、音読というのは「英語を英語のまま、イメージする練習」でもあります。音読を何度もこなしていると、英文を抵抗なくスラスラと読めるようになります。
そのためには、反復が大事なのです。中には「50回でも100回でも読むべし」という人もいます。それくらい有用なトレーニングなのです。
とはいえ、僕は同じ文章を何度も読むと飽きてしまうタイプなので(笑)、さきほど紹介したオーバーラッピング、音読、シャドーイングで合計15回読む程度に留めています。これでも十分効果は感じているので。
また、回数を「正」の字でカウントするとわかりやすいです。僕は使う教材に直接ペンで回数を書き込んでいます。書くことでカウント忘れもなくなるし、回数が目に見えることでモチベーションも高まります。
凄まじい、音読で得られる効果
音読は意識的におこなうことで凄まじい効果を得ることができます。
1番わかりやすいのはリスニング力の向上ですが、それ以外にも発音、スピーキングなどにも効果があります。
また、従来の勉強法だと、英語→日本語という順番で逐語訳になるため、意味を理解するのに時間がかかります。しかし、内容を理解しながら音読することで、英語を英語のまま理解する力も身につけることができます。
ひたすら英単語をやったり、ひたすら英語を聞き流したり。英語の勉強法はたくさんありますが、音読ほどコスパの良い勉強法は他にないと思います。
実際、僕も英語の音読を始めたことで明らかに英語力が上がりましたし、TOEICスコアもUPしました。
この記事で説明しているとおり、きちんと意識して音読しないと効果は低減してしまいますので、やり方をしっかり意識して臨むようにしましょう。
ちなみに、「どの教材で音読すればいいかわからない…」という人は、スタディサプリENGLISHというアプリがおすすめです。