僕が洋書初心者として最初に読み始めたのは、Oxford Bookworms というレベル別の洋書でした。
いわゆる”GR”(Graded Readers)と呼ばれるもので、英単語の数が制限されていて読みやすい本です。
このGRを大量に買ってきて、1日1冊のペースで読んでいました。
それをひととおり終えると、誰もが憧れる「ペーパーバック」に手を出し始めます。
しかし、このペーパーバック選びが全然上手くいかない。読めない。要するに、途中で挫折してしまうんです。
なにがいけないのか?どんな本を選べば良いのか?
いろいろ試行錯誤した結果、「見出しが多い本を選ぶ」という方法にたどり着きました。
見出しが多い本とは何なのか?どんなメリットがあるのか?くわしく解説します。
【結論】見出しが多い洋書は読みやすい
まずは結論からお伝えすると、「見出しが多い本」は洋書は読みやすい。これが最大の理由です。
上記の写真で黄色い丸をつけたところが見出しなのですが、この本の場合、見開き1ページに4つの見出しがあるのがわかります。
なぜ見出しがあると良いのでしょうか?理由は大きくわけて2つあります。
- ① パッと見て、おおよその内容が推測できる
- ② 見出しがあると、そこで休憩できる
① パッと見て、おおよその内容が推測できる
見出しというのは、本文の内容をひとことで凝縮したものです。
つまり、「ここの段落ではこんな内容を書いてますよ」という宣言みたいなもの。
これがあると、見出しを見ただけで「だいたいこんなことを言っているんだな」という推測ができます。
推測ができると、本文中にわからない単語や文法があっても、見出しの内容から大意を推測することが可能です。
僕は見出しが多い本を読むようになってから、わからない単語に拘泥することなく、スラスラ読み飛ばせるようになりました。
② 見出しがあると、そこで休憩できる
僕は個人的に、こっちの効用のほうがメリットがあると思っています。
要するに、見出しがあることでそこで小休止できるメリットがあるということです。
さきほどの写真でもわかるとおり、見出しの周辺には必ず大なり小なり余白が設けられていますよね。
夢中で本を読んでいると気づきませんが、人間は読みながら余白をさがして無意識に休憩を取っています。
つまり、余白があることで、一息つくことができるというわけです(この記事でも見出しと改行を多めにとっています)。
見出しがない、本文だけが延々と続く文章を読んでみるとわかりますが、確実に息が詰まります。
それが洋書ともなればなおさらのことで、見出しのない本文だけの文章は相当な体力と気力がないと読み続けるのはむずかしいのです。

原則、小説は読まない!読むならイラスト多めがおすすめ
見出しの多さが、洋書の読みやすさにつながる理由はおわかりいただけたでしょうか。
もし「見出し」を優先するのであれば、小説は選ばないようにしましょう。
「洋書が読めない」と悩んでいる人は、もしかしたら小説を読んでいるのが原因なのかもしれません。
小説というのは、登場人物の感情に想いを馳せたり、情景描写を楽しむものです。ですから、基本的に「見出し」というものは存在しません。
ということは、見出しから意味を推測したり、そこで小休止することはできません。
ですから、洋書初心者の人は原則として小説を読まないことをおすすめします。
もし読むとしても、イラストが豊富に使われているか、1つのチャプターが短い作品を選びましょう。

ノンフィクションやビジネス書がおすすめ
小説とは対照的に、ノンフィクションやビジネス書あるいは自己啓発書は見出しが多く読みやすいです。
また、小説のように「行間を読む」といった読み方は必要なく、ありのままの事実が書かれているので、余計な推測が入り込みません。つまり、曖昧な記述が少ないのです。
一見するとビジネス書やノンフィクションのほうがむずかしいと感じるかもしれませんが、僕は洋書を読めないという人こそ、こういったジャンルの本を読んでみることをおすすめします。
僕も正直言うと小説を読みたいと思うことが多々あります。ペーパーバックで海外の小説読むなんてカッコいいですからね。
ただ、いまの自分にはハードルが高いと感じているし、見出しの多い本を読み始めてから効果を実感しているので継続していきたいと思っています。

見出しが多くて読みやすいおすすめの洋書3選
ここからは実際に僕が洋書を選んできたなかで、見出しが多くて読みやすいと感じた本をご紹介します。
あくまでも「見出しが多い」ことを優先しているため、単語レベルなどは考慮していません。
実際に中身を読んでみて、自分のレベルに合うかどうか、興味が持てるジャンルかどうかをチェックしてみてください。
ちなみに、Amazonの「なか見!検索」を使えば、購入前でもけっこうたくさん中を読むことができます。
MAKE TIME
いわゆる「時間術」の本です。僕としては初めて読破できたペーパーバックなので、記念碑的な存在。かなりおすすめ。
見出しも多いし、イラストもふんだんに使われているから挫折なく読めました。
むずかしい単語もそれなりに出てくるけど、文法はやさしめです。
時間術とかビジネス書の予備知識がある人のほうがスラスラ読めるかも。

Ever Wonder Why?
ひとことで言えば、雑学の本です。
- “Why do chefs wear tall hats?”
- なぜシェフは長い帽子をかぶるのか?
- “Why so many banks are shaped like pigs?”
- なぜ貯金箱はブタの形なのか?
などなど、知らなくてもいいけど、知っているとちょっと楽しいトリビア的な本です。
おもしろいのもいくつかあったけど、日本人には馴染みのない用語や雑学も出てくるので全然タメにならないお話も多いかな(笑)
ただ、1つの雑学が短い文で紹介されていて、読み切り型の本に近いのでけっこう気に入ってます。
この本のおかげで、洋書をガンガン読み飛ばすことに慣れました。
The Things that Nobody Knows
ここで紹介する3冊のなかでは1番むずかしい本です。
単語がけっこうむずかしいので、洋書初心者の人には向かないかも。僕もかなり読み飛ばしながら読み進めました。
僕は表紙のデザインに惹かれて即買いしたんですが、中身はそこそこかな(笑)
文字も多いけど、見出しでわりと細かく内容が分割されているから、休み休み読むにはピッタリの本です。