英語のリーディング力を上げるには、洋書や英文記事、あるいはリーディング用教材を読み込むことが欠かせません。
せっかくリーディングをやるなら「単語力もUPさせたい」と思いますよね。そのほうが効率的に語彙力を増やすことができます。
ということで今回は、英語リーディングの勉強をしながら、ついでに単語力もUPさせる勉強法について解説します。
超効率的な「文で覚える系」の単語帳
英語リーディングをしつつ効率的に単語力を増やしたいのであれば「文で覚える系」の単語帳がおすすめです。
ふつうの英単語帳は【見出し語+語義+例文】というのが一般的ですが、文で覚える系の英単語帳は、英語の長文の中に見出し語が散りばめられているため、リーディングを鍛えつつ、英単語の暗記を進めることができます。
文で覚える系の英単語帳は効率的なだけでなく「どんな文脈でその英単語が使われるのか」がわかるというメリットがあります。
たとえば「十分な」を意味する英単語は以下のように複数存在します。
- 「十分な」を意味する英単語
- comfortable
- plenty
- satisfactory
- substantial
- substantive
- sufficient
これらの英単語は日本語にしてしまえば「十分な」という一言で表現できてしまいますが、厳密にはニュアンスが異なります。
英語の長文の中で英単語を学ぶことで、その単語が持つニュアンスまで理解できるようになるのです。
そのため、見出し語と語義を1対1で覚えるだけの英単語帳より、ずっと実践的な英語を学ぶことができます。
ちなみに、文で覚える系の英単語帳は種類が豊富で、質の高い本が揃っています。実際に僕が愛用してきたものを紹介しておきます。
- ・文で覚える単熟語(文単)
- ・速読英単語
- ・速読速聴英単語 Core1900
- ※いずれもレビュー記事にリンクしています
基礎単語はふつうの単語帳がおすすめ
リーディング学習をしながら単語力を伸ばすには、文で覚える系の英単語帳が最適なのですが、これはある程度のレベルに達した人に向いています。
まだ英語を始めたばかりの初心者や、基礎的な語彙力に自信がない人は、一般的な英単語帳をおすすめします。
というのも、さきほど例を挙げたような文で覚える系の英単語帳は、比較的レベルが高いものばかりだからです。
基礎的な(中学レベルの)英単語が身についていない状態で、それらの英単語帳を使うと、読むのに時間がかかりますし、リーディングに集中できない可能性が高くなります。
英語の長文で英単語を覚える場合、見出し語以外の単語はほぼ理解できる状態が理想です。そうでないと、見出し語以外の英単語の意味を調べるのに時間がかかってしまい、何のために文で覚える系の単語帳を使っているのかわからないくなってしまいます。
ですから、中学校レベル〜TOEIC500点くらいまでの語彙は、一般的な【見出し語+語義+例文】という構成の英単語帳を使いましょう。
おすすめは断然、『DUO』という英単語帳です。この英単語帳は、1つの例文に2〜4つの見出し語が入っているため、効率的に英単語を覚えることができます。
洋書や英文記事で単語力を増やすコツ
洋書や英文記事(ニュース記事)を読みつつ、英単語力を増強する方法もあります。
英語教材とはちがって、リアルな(ネイティブ向けの)英語が使われているため難易度は上がりますが、より実践的な英語力を身につけることができます。
洋書はペンで書き込みながら読む
まず洋書についてですが、どの洋書を選ぶか?というのがすごく大切です。自分のレベルと興味に合ってない本は挫折必至ですので、十分に時間をかけましょう。
洋書リーディングで英単語力を身につけるには、わからない英単語を明白にすることが大切です。
僕が洋書を読むときは青ペンを片手に持って、わからない英単語には◯で印を付けて、辞書で調べつつ読んでいます。◯をつけながら読むことで、わからない語彙が視覚的にハッキリしますし、あとで読み返したときに復習がしやすいというメリットがあります。
本に書き込むことに抵抗がある人は別途ノートを用意して書いてもいいですが、本とノートを行き来するのは時間を消費しますので、個人的には本に直接書き込むのがおすすめです。
ちなみに、洋書を読みつつ語彙力を増やすときの読み方は「精読」になります。単語や文の構造までを完全に理解する読み方なので、時間はかかりますが、効果は抜群です。
英文記事はCNN EE か ENGLISH JOURNAL がおすすめ
次に英文記事を読みつつ語彙力を高める方法についてです。
使う教材はCNN ENGLISH EXPRESS や ENGLISH JOURNAL をおすすめします。いずれも英文記事で英語学習ができるように制作された月刊雑誌で、ネイティブが見聞きする記事や話題を取り扱っています。
CNN や BBC など本家のニュースサイトを読むのもいいのですが、「英単語を学ぶ」という観点からすると、あまりおすすめできません。なぜなら、本家ニュースサイトには各単語に対応する日本語訳がないからです。
日本語訳がないということは、わからない単語が出てくるたびに辞書を引かなくてはいけません。ここで紹介しているのは、あくまでもリーディングがメインの学習ですから、これでは非効率です。
さきほど紹介したCNN ENGLISH EXPRESS や ENGLISH JOURNALは、いずれも日本語訳が付いており、むずかしい単語については語義だけでなく解説が付いていることもあります。つまり、リーディング+語彙力を高めるのにピッタリの仕様なのです。
ちなみに、CNN ENGLISH EXPRESS は政治経済やビジネスが中心。ENGLISH JOURNAL は映画や音楽などエンタメが中心です。
僕は ビジネス系の記事を読むのが好きなので、CNN ENGLISH EXPRESS を愛読しています。レビューは以下の記事をどうぞ。
リーディング学習は音読+シャドーイングで
英語のリーディングを勉強するというと、多くの人が「黙読」をイメージすると思います。
もしリーディングでの勉強効果を少しでも高めたいのであれば、音読+シャドーイングをおすすめします。要するに「声に出して読みましょう」ということです。
声に出すことで、発音の練習にもなりますし、返り読みのクセを解消することにもつながります。
また、声に出して読むことで視覚+聴覚の刺激が得られるので、英単語の記憶にも効果的です。
個人的には音読が最強の英語学習法だと思っていて、僕は毎日のように音読とシャドーイングをやっています。
リーディング力と語彙力を効果的に伸ばしたいのであれば、ぜひ音読とシャドーイングを取り入れてみてください。