日本語を見て、瞬時に英語をつくる「瞬間英作文」は、英語を話したい人にとって最適なトレーニングです。
僕も瞬間英作文にはかなり力を入れていて、実際に「英語が口をついて出てくる」という感覚を得ることができました。
瞬間英作文の教材(本)といえば、本家でもある『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』が有名です。
しかし、個人的におすすめなのは”本家ではない”書籍&アプリです。くわしく紹介していきます。
瞬間英作文は、スピーキング特化の勉強法
瞬間英作文は、日本語→英語に変換するトレーニングです。
僕たち日本人は、英語を話そうとするときにまず日本語を思い浮かべて、そのあとに英語に訳すという作業を頭の中でおこなっています。
つまり、瞬間英作文のトレーニングの【日本語→英語に変換する】という作業は、英語を話す流れとまんま同じということです。
もちろん、最終的には日本語を介さずに英語を喋れるようになるのが理想ですが、最初の一歩として瞬間英作文は非常に効果の高いトレーニングといえます。
「勉強しているのに、なかなか英語が喋れるようにならない…」という悩みを抱えている人は、まず瞬間英作文を試してみてください。その効果に、きっと驚くはずです。
”本家”の瞬間英作文にはデメリットもある

瞬間英作文のページはこんな感じ
最初に説明したとおり、瞬間英作文という言葉は森沢洋介氏の著書『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』に由来します。なので、便宜的に本書を”本家”と呼んでいます。
僕も瞬間英作文を始めるにあたっては、まずこの本を買いました。
もちろん、本家の瞬間英作文でも十分トレーニングはできるのですが、デメリットも少なからず存在します。
- ”本家”瞬間英作文のデメリット
- ① 文法や単語の解説は少ない
- ② あまり実用的ではない、不自然な例文が多い
① 文法や単語の解説は少ない
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』は、あくまでも【日本語→英語に変換する】という作業に特化しているので、単語や文法の解説はありません。
ページ下部に注釈のような感じで解説が載っていることもありますが、解説は非常に少なめです。
そのため、文法知識ゼロの人がいきなり瞬間英作文をやるのは無理があります。
文法の知識がある人でも「これって、なんでこういう英文になるの?」と疑問に思ったとしても、本書1冊だけでは解決しないため、他の本やネット検索で調べる必要が生じます。
もちろん、1冊ですべてを満たすのは難しいのは当然ですが、僕の個人的な感想としては、もう少し解説が多いと嬉しいなと感じました。
基本的に、ページには和文と英文がズラッと並んでいるだけなので、殺風景な印象です。
② あまり実用的ではない、不自然な例文が多い
ネット上の口コミでもたびたび見かけますが、本家の瞬間英作文には「実際に会話では到底使わないような例文」が多く見受けられます。
- Is that your classroom? あれはあなた達の教室ですか?
- Are her eyes blue? 彼女の目は青いですか?
上記の2文を日常会話で使うケースはほぼないと思います。さらにいうと、Are her eyes blue?(彼女の目は青いですか?)という質問は、現代においてはあまり聞くべきことではありません。
本書は日本語を英語に変換することに重点を置いているので、そのコンセプトからすれば例文に実用性が低くても問題はないのかもしれません。
ただ、せっかく瞬間英作文をやるのであれば、リアルな英会話でも使えるフレーズで勉強をしたほうが絶対に効率的ですよね。
僕は本書を3周くらいしましたが、正直なところ「この例文は絶対使うことないだろうな…」と思いながらトレーニングしてました。
瞬間英作文のおかげで僕の英語力は確実に伸びたので、本書には感謝の気持ちでいっぱいです。しかし、現状では本家よりも優れた瞬間英作文教材があるのも事実。
ということで、実際に僕が使っているお気に入りの2冊+アプリを紹介していきます。
NOBU式は瞬間英作文の新定番?
まず1冊目は『NOBU式トレーニング』という本です。
この本が他の瞬間英作文とちがうのは、インプットで英文を定着させてから、アウトプットで英作文を行うというものです。
具体的には、以下のように左ページに英文、右ページに和文が載っています。このページで、まず最初にインプットを行います。


インプットで英文を定着させたら、次のページで「日本語→英語」の瞬間英作文を行います。
以下のように、ページの左右で日本語と英語が入れ替わっているのがわかります。


このようにして、インプット→アウトプットという順番で進んでいくのがNOBU式トレーニングの特徴です。
基本的なコンセプトは瞬間英作文として使うように作られているので、無駄なく学習ができます。
紙面の画像を見てもらうとわかりますが、イラストもさることながら、図を交えながら文法の解説が非常に丁寧でわかりやすいです。
また、各文には注釈もついていて、読者が疑問に思いそうなポイントを先回りして解説してくれています。
長く勉強するにあたって、その教材に愛着が持てるかどうかはとても重要だと思います。本書は読者に寄り添うような内容になっていて、良きパートナーのような1冊です。
くわしいレビューは以下の記事をどうぞ。

自然な英語表現で英作文トレーニング
2冊目は『「動詞の型」で話す! 語順マスター英作文【必修】』という本です。
この本の特徴は、構文ごとに区切られており、英文を”型”で捉える練習をします。
レイアウトは従来の瞬間英作文と同じで、左に和文、右に英文という構成。日本語→英語に変換するトレーニングをおこないます。
僕がこの本を気に入っているのは以下の2つの理由があるからです。
- 語順マスター英作文のメリット
- ① 文法の解説がとにかく豊富で丁寧
- ② 自然な表現&今っぽい表現が多い
① 文法の解説がとにかく豊富で丁寧
この本の最大の特徴が「とにかく文法の解説が豊富」ということです。
まず、本編の前に文法の解説ページがあり、そこだけで20ページを超える量があります。
また、瞬間英作文をおこなうページのうえにも、そこで取り組む文法項目について簡単な説明があるので、スムーズな学習が可能です。
UNITの合間にも必要な文法項目の解説があるため、瞬間英作文+文法知識も身につくスグレモノといえるでしょう。
② 自然な表現&今っぽい表現が多い
本家の瞬間英作文は不自然なものが含まれていましたが、本書では自然な英文がたくさん収録されています。
さらに嬉しいのは、今っぽい表現も豊富に含まれているということです。たとえばこんな感じ。
- I tweet several times a day.
- 私は一日に何度もツイートしている。
- I wonder where I left my smartphone.
- どこにスマホを置き忘れたんだろう。
せっかく英語を話す練習をするなら、リアルに使う表現を習いたいですよね。
ここで紹介した例文だったら、日常的にも使える表現なので、やる価値が高まります。
オンライン英会話とかでも、やっぱり今っぽい表現ができたほうが盛り上がるので、そういった意味でも本書の価値は大きいと思います。
ちなみに、この本は【入門・初級・必修】とレベル別に分かれているので、自分の英語力にあわせて選ぶことが可能です。
スタサプで総合的な英語力を身につける
本だけでなく、アプリで英作文をすることもできます。僕が愛用しているのはスタディサプリENGLISHです。
スタディサプリENGLISHは、ドラマ仕立てでストーリーが進んでいく英語アプリなのですが、レッスンのなかで【日本語→英語】のトレーニングが採用されています。
また、英語の音声を聞き取って入力するディクテーションのトレーニングもあるので、英作文を鍛えつつ、リスニング力UPにも効果的です。
僕もそうなんですが「本じゃなくて、スマホで気軽に英語を勉強したい」という人は多いと思います。
スタディサプリENGLISHは本当に完成度が高いので、ぜひ一度使ってみてください。
▶ スタサプのビジネス英会話コースを無料で試してみる