洋書を読むと、だいたいの人が挫折を経験します。その理由の大半は「自分のレベルよりも難しい本を読んでいるから」です。
裏を返せば、自分のレベルにあった洋書を読むことさえできれば、挫折なしで読破することができます。
というわけで今回は洋書初心者におすすめの Oxford Bookworms を紹介します。洋書多読にピッタリですので、ぜひ参考にしてみてください。
- Oxford Bookworms はレベル別の洋書
- Love or Money?
- Sherlock Holmes and Sport of Kings
- The President’s Murderer
- The Elephant Man
- The Coldest Place On Earth
- The Adventure of Tom Sawyer
- A Little Princess
- The Wizard of Oz
- White Death
- Sherlock Holmes Short Stories
- Robinson Crusoe
- Anne of Green Gables
- The Death of Karen Silkwood
- おすすめの Oxford Bookworms【まとめ】
Oxford Bookworms はレベル別の洋書
念のため説明しておくと、Oxford Bookwormsというのは、単語数が制限された洋書のことです。
洋書初心者の人が最も挫折しやすい原因の一つに「単語がわからない」というものがあります。
洋書を読もうと意気込んでいたけど、実際に読んでみたらわからない単語だらけで挫折してしまった…という経験をしたことがある人も多いと思います。
Oxford Bookwormsはレベル別に単語量が分かれているので、自分のレベルにあった本を選べば最後まで読み通せる可能性がかなり高くなります。
実際、僕も初めて読破した洋書はOxford Bookwormsですし、今でも読み続けています。
Oxford Bookwormsおよびレベル別洋書については、以下の記事でくわしく解説しました。
Love or Money?
タイトルが示すとおり、「愛かお金か?」を題材にした推理小説です。
ストーリーをざっくり説明すると、農園を経営するお金持ちの母親•Mollyの財産を巡って、その子どもたちが争うというお話です。
単語、文法ともに読みやすく、ストーリーもしっかりしているので最後まで読み通すことができると思います。
ただ、登場人物がやや多いので、誰がこの発言をしているのかを整理しながら読まないと、ストーリーを見失う可能性があるので注意が必要。
推理小説のオチとしてはまずまずの展開ではありますが、読みやすいです。
Sherlock Holmes and Sport of Kings
競馬にまつわる推理小説という、ちょっと変わった題材です。
イギリスで来週に控えた競馬のレース。なんと一番人気の馬が、レースを前に失踪してしまいます。それに加えて、なんとその馬の調教師が死体となって発見されます。
馬は一体、どこに行ってしまったのか?そして調教師はなぜ死んでしまったのか?
そして、馬はレースに出走することができるのでしょうか?
馬と調教師、2つの謎にを解決すべく、ホームズと助手のワトソンは捜査に臨みます。
あらすじはこんな感じで、少し専門的な話も出てくるので読みづらさを感じることがあるかもしれません。
ただ、ストーリーは文句なしに面白いです。洋書とか抜きにして、推理小説としてすっかり夢中になっちゃいました。
競馬というジャンルではありますが、あくまでもシャーロックホームズなのでそこは折り紙付き。
ところどころ、むずかしい英単語も出てきますが、そこは読み飛ばしても意味が取れました。
反対にいうと、読み飛ばして全体の意味が取れない時は他の本にスイッチしたほうがいかも。
The President’s Murderer
刑務所を脱走した囚人と、それを追いかける警察官を描くところからストーリーは始まります。
いわゆるサスペンスなんですが、伏線も仕組まれていて面白く読めると思います。
単語も文法もそこまでむずかしくありません。登場人物も多くないので、きちんと整理しながら読めば物語にしっかり入り込めるかなと。
最初に読む洋書としてはおすすめですが、肝心のオチが少し弱い印象があります。それは読んでからのお楽しみということで。
The Elephant Man
見た目があまりに醜く、ろくに喋ることもできず、歩きもノロくて誰からも嫌われ、時には蔑まれて嘲笑される男がいた。
彼はその見た目から”The Elephant Man”と呼ばれ、あまりの見た目の酷さに客寄せとしてお店で見世物にされていた。
ある日、1人の医師がお店にたまたま立ち寄る。そして、彼を見た医師は彼に興味を抱く。彼のことを治せないだろうか?
という感じで、The Elephant Manが少しずつハッピーな方向に進んでいくというお話です。
実話ということで、かなり興味をもって読めました。途中までは面白く読めますが、最後の結末部分がちょっと不本意かな。
むずかしい単語もなく、文法もかんたんなので非常に読みやすい1冊です。
The Coldest Place On Earth
舞台は1910年。イギリス人の Scott 率いる探検隊と、ノルウェー人の Amundsen 率いる探検隊のどちらが先に南極点に到達できるか?というお話です。
実話なので、ノンフィクションが好きな人には楽しく読める作品かなと思います。
洋書はどちらかというと小説よりも実話のほうがむずかしくないので、最初の1冊としては良いかなと。
ただ、この本は登場人物が多いので注意が必要です。「この人、どっちの国の誰だっけ?」みたいな感じで混乱するので、ゆっくり読んで整理して読む感じになります。
このあたりは小説に慣れている人なら問題ないかと思いますが、ビジネス書や人文書ばかり読んでいる僕にとっては少しむずかしく感じました。
The Adventure of Tom Sawyer
主人公であるトム・ソーヤーがいろんな場所に冒険へ出かけて、そこで出くわす人々との触れ合い、訪れる困難に立ち向かうお話です。
トムと親友であるハックルベリー・フィン(ハック)が、「死んだ猫を持って夜の墓地に行けば幽霊に出会える」といって、二人で夜のお墓に繰り出します。
ただ好奇心を満たすつもりが、二人は夜のお墓でとんでもない光景を目にすることに。それを見たことがキッカケで、事件に巻き込まれていきます。
トムソーヤーの冒険と聞くと、少年向け作品っぽい印象を持つかもしれませんが、内容は完全に大人向け。
けっこう強めな描写もありますし、挿絵もエグいものがチラホラあります。
ストーリーがしっかりしているので、洋書多読をしながら時間を忘れて楽しめました。
A Little Princess
お金持ちの家庭に生まれた少女Sara(セーラ)が、寄宿舎で過ごす日々を描いた作品。
当初は父親の支援で恵まれた日々を過ごしていたものの、父親が不慮の事故で死んでしまったことで生活が一変。
いじめられ、蔑まれるという生活が続きます。そんな中でもめげずに生きるセーラに心を打たれるお話です。
日本でも『小公女セーラ』として知られる名作なので、ストーリーについては多くの人が知っているかと思います。
単語も文法も簡単なので、読みにくさを感じることはないかなと。登場人物が多いですが、挿絵付きで出てくるので視覚的にインプットしやすいです。
The Wizard of Oz
オズの魔法使いは言わずと知れた名作ですね。
ざっくりストーリーを説明すると、主人公であるDorothyという女の子が、ある日やってきた竜巻に巻き込まれて異世界に迷い込んでしまうというところから始まります。
道の途中で出会う仲間たちと、オズのもとへ向かうDorothy。果たして彼女は家に無事、帰ることができるのでしょうか?というお話です(ざっくりしすぎか)。
物語はファンタジーで完全な子供向けですが、大人が読んでもハッとさせられる内容です。
単語や文法もむずかしくはないので、読みやすいと思います。
少ない文字数でオズの魔法使いをサラッと読めるので、個人的にはけっこう満足してます。
White Death
“White Death”というのは、英語で「ヘロイン」を意味します。この本は、空港の手荷物検査でヘロイン所持の疑いで逮捕されてしまった男女のカップルが主人公です。
もし裁判で有罪が確定すれば死刑。果たして、二人は無実を証明できるのか?
という感じのストーリーです。
犯罪および裁判のお話なので、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、僕は法廷ものの話が好きなので楽しく読めました。
この手の題材にしては文法も単語もむずかしくないので、読みやすかったです。
Sherlock Holmes Short Stories
1冊に3つの作品が収録されている短編集です。
その短い文字数のなかに起承転結がしっかり盛り込まれているので、このあたりはOxford Bookwormsの凄さを感じました。
短く、文法もやさしく、それでいて読み応えがある話に編集するというのは簡単ではないと思うので。
短編ということもあって、ストーリーごとのインパクトはあまり強くないです。とはいえ、いろんな物語が含まれているのでお得感がありますかね。
Robinson Crusoe
ひとことで言えば、無人島に漂流した男が一人で生きていくお話です。ロビンソン・クルーソーですから、説明不要かもしれませんね。
よく「無人島に一つだけ持っていくとしたら?」みたいな質問がありますが、あれをガチでやったらどうなるか?みたいな話です。
ロビンソン・クルーソーも子ども向けの小説という印象が強いと思いますが、わりと緊迫感のある内容なので読んでて楽しいですね。
物語のほとんどがロビンソン・クルーソーの出番なので、登場人物の多さに苦戦することがないので読みやすいと感じました。
Anne of Green Gables
両親を失い孤児となったアンが、他の家庭に引き取られて育っていくお話です。
アンは勉強も得意で、名門校への進学も果たします。そして、彼女は成績優秀者となり、学費が免除されるほど勉強に打ち込むのです。
しかし、順調にいっていた彼女の生活も、両親の老いと病気で暗雲が立ち込めてきます。
読み終えた感想というか、読んでいる最中から思っていたことですが「特に大きく心が動かされることはない」というのが率直な印象です。
物語の引き、面白さは弱いですが、赤毛のアンは名作なので、知っておいて損はないかなとは思います。
The Death of Karen Silkwood
主人公のカレンは、核燃料の工場で働く仕事を見つけます。前の仕事に比べて給料が良かったのが最大の理由でした。
ただ、核燃料の工場には危険がいっぱいで、退勤前のテストで少しでも放射能が体に残っていたら、除染(超痛いシャワー)を浴びなければいけません。
仕事をしていくうちに、彼女は工場の安全管理体制に疑問をいだきます。
なんと、工場の責任者が安全状況を記録するための写真を捏造していたのです。
カレンは工場の悪事を暴こうとしますが、なんと交通事故で死んでしまいます。
なんとも不本意な終わり方をするお話ですが、じつはこれ実話。
結末にはモヤモヤさせられますが、非常に面白くてあっという間に読了しちゃいました。
おすすめの Oxford Bookworms【まとめ】
- Love or Money?
- Sherlock Holmes and Sport of Kings
- The President’s Murderer
- The Elephant Man
- The Coldest Place On Earth
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- The Wizard of Oz
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- Sherlock Holmes Short Stories
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- Anne of Green Gables
- The Death of Karen Silkwood