英語の長文が読めるようになると、洋書や英字新聞も読めるようになるし、英語のニュースも聴き取れるようになります。
しかし、そのためには毎日コツコツと英語の長文を読む必要があります。
英語の長文を毎日音読している僕が「どのように習慣化して継続してきたのか?」について細かく説明していきたいと思います。
英語の長文を毎日読む効果・メリット
- 英語の長文を毎日読むメリット
- ・英検やTOEIC、入試などの長文問題がラクになる
- ・洋書、英字新聞、英文ニュース記事が読めるようになる
- ・ビジネス文書の作成、理解が容易になる
- ・リスニングや英会話の聴き取りが上達する
- ・日本語を介さずに英語が理解できるようになる
僕は毎日英語の長文を読んでいるのですが、上記のようなメリットを強く実感しています。個人的には「英語の長文を英語学習の中心に据えるのがベスト」だと思っているくらいです。
英検やTOEICなどの試験を受ける人は英語の長文を学ぶことで多大な恩恵を受けられますが、それ以外にも日常生活で活かせることもたくさんあります。
情報収集で他の人に差をつけることができる
たとえば情報収集。世界人口の6割が英語を使っていると言われていますが、それはつまり英語発信の情報が世界で最も多いことを意味します。
英語でググって英語で情報が得られれば、圧倒的に多くの情報にふれることができるようになります。
日本語だと得られない情報も英語だと手に入れることができるので、他の人と差をつけることもできるでしょう。
実際、僕はプログラミングの勉強をしているときに「英語を読む勉強やってて良かったな」と思う経験を何度もしました。プログラミングでエラーが発生したときに、日本語のサイトでは情報が得られないけど、英語のサイトだと解決策が得られることが多々あるんですよね。
日本語と英語で情報量がいかに違うかということを思い知らされます。
「読めない英語は聴き取れない」という事実
さらに、英語を読むのはリーディング力向上につながるだけではありません。リスニングにも良い影響を与えます。
「読めないと聴き取れない」というのは真理で、そもそも英語の長文を読めない人が、英語の長いリスニングを聴き取ることはできません。
つまり「読めるようになれば聴き取れるようになる」という嬉しい効果が期待できるのです。
リスニングが聴き取れなくて悩んでいるという人は、まずリーディングをみっちり学んでみるのがいいかもしれません。
事実、僕はリスニングに特化した勉強はまったくしていません。英語長文の音読・シャドーイングだけで、海外のニュースやラジオ、洋楽や洋画などを聴き取る能力は確実にUPしています。
なぜ読むのか?目的意識を持つ
「なぜ自分は英語の長文を毎日読むのか?」という目的意識・目標を持つことはとても大切です。
英語の勉強をしていると、やる気の波がどうしても起こります。モチベーションが高い日もあれば「英語なんてやらなくてもいいんじゃないか…」と、やる気がゼロになる日もでてくるものです。
いまは意欲的でも、英語を読むのがシンドくなる瞬間が必ず訪れます。そんなときに「英語の長文を毎日読む理由」がハッキリしていないと、間違いなく挫折します。
でも、目的がハッキリしていれば頑張れるものです。僕の場合は「洋書を読めるようになりたい」「海外のスポーツ実況を聴き取れるようになりたい」という目的・目標があるので、モチベーションが落ちかかっても再始動できています。
最初からいきなり明確な目的意識を持つのが難しい人は、英語を勉強していくなかで見つけていけばいいと思います。
ビジネス英語の習得も立派な目標になる
「特に趣味がない」という人は、仕事で英語が使えるようになることを目標にするのがいいでしょう。
たとえば仕事で役立つ情報を英語で得られるようになったり、英語のビジネス文書を読めるようになったら、結果的に収入UPや昇進にもつながりますよね。
幸いなことに、世の中にはビジネス英語やビジネス英会話の教材が豊富に揃っています。また、ビズメイツ といったビジネスに特化したオンライン英会話も有用です。
あるいは、TOEICスコアを目標にして毎日英語をがんばるのもおすすめ。僕はTOEIC900点超に向けて、毎日コツコツ勉強しています。
「英語の長文を毎日読もう」と思うからにはなにか必ず理由や目的があるはずなので、それを心の拠り所にして学習を続けていきましょう。
最初のステップは「1日1分」を目標に
モチベーションの話と大きく関係してきますが、勉強を始めたばかりのころは「1時間やるぞ」とか「毎日20ページ文の英文を読もう」という感じで意欲が高めです。
しかし、三日坊主という言葉があるように、最初からエンジン全開で勉強を始めると絶対に長続きしません。そもそも、人は変化を嫌う生き物なので、0の状態から一気に100に持っていこうとすると挫折しやすくなります。
英語の長文を毎日読んでいきたいのであれば、必ずスモールステップで始めましょう。具体的には「1日1分」という感じで、めちゃくちゃハードルを下げてOK。むしろ「デスクの前に座って、教材を開く」という目標から始めても良いくらいです。
英語の長文を読むことを習慣化するためには、少しずつ小さな目標を達成していくことが重要になります。
諸説ありますが、人の習慣は3週間(21日間)で形成されると言われているので、それを目安に学習プランを立てるのがいいでしょう。
【1週間目は1日1分、2週間目は1日5分、3週間目は1日10分…】という感じで、少しずつ時間を伸ばしていくことで精神的に負担の少ない英語学習を実現できます。
まずは毎日、短い英文から始めてみる
習慣化のためのスモールステップという話と関係してきますが、最初は短い英文からスタートするようにしましょう。
いきなり長文の英語を読もうとすると負荷が大きすぎて長続きしません。
だいたい3〜4行ぐらいの英文からはじめてみるのがいいと思います。3〜4行ぐらいだと、単語の意味や文法がわからなくても、調べて理解するのにそこまで時間がかからないからです。
英語の長文教材ではありませんが、『ALL IN ONE』という教材は3〜4行ぐらいの英文がまとまっているのでおすすめです。対訳も語義も載っていて、文法解説もあるので、この1冊で完結できます。レイアウトはこんな感じ↓
レビュー記事はこちら→ 『ALL IN ONE』を始めて1ヶ月。英語の全技能レベルが上がる最高の1冊でした【レビュー】
自分の英語レベルより簡単な英文を読む
英語の長文を毎日読むというのは想像以上に負担が大きいものです。そのため、自分のキャパ(能力)を超える英文を読もうとすると効果も実感しづらいし、挫折まっしぐらです。
英文のレベルは、必ず自分の英語レベルと同じか、少し簡単に感じるくらいのものを選びましょう。英語初心者の人が、いきなりBBCやCNNのニュース記事を読むのは言語道断です。
僕も最初はそうだったんですが「これくらいなら自分でも読めるでしょ」とか「英語の勉強はむずかしい教材を使ったほうがいい」と思いがちです。でもこれ、確実に挫折します。
僕も過去に何度か洋書のペーパーバックをジャケ買いして意気揚々と読もうとした経験がありますが、ことごとく挫折しました。理由は明快で、自分の英語力よりもはるかにレベルの高い英文だったからです。
「日本語を介さずに英語を理解できるようになる」という成果を得るためには、自分が理解できる英語レベルの英文をたくさん読むことが大切です。NHKの英語講座を担当している伊藤サム先生も「英語はやさしく、たくさん」と述べています(同名の著書もあります)。
こういった点から、英語の長文を読むにあたっては「自分の英語レベルに合ったもの」を選ぶことは極めて重要であることがわかると思います。教材はゆっくり時間をかけて選ぶようにしましょう。
なぜ長文が読めないのか?原因を特定する
英語の長文を読めないと感じている場合、その原因を特定することは非常に大切です。なぜなら、原因がわからないと「自分は英語がダメなんだなー」「長文読解は向いてないのかも…」と容易に挫折してしまうから。
原因がわかれば、それを克服することで英語が読めるようになるわけなので、解決策が見出しやすくなります。
毎日英語を読み続けたいのであれば、読めない原因の特定には時間をかけるべきです。
さて、英語の長文が読めない原因は大きく分けて3つあります。
- 英語の長文が読めない理由
- ① 語彙力が不足している
- ② 文法がわからない
- ③ 文章の内容に対する知識が足りてない
① 語彙力が不足している
最もわかりやすいのは、語彙力の不足ですね。英語を読んでていて、わからない単語が出てくるたびにストップ→辞書で調べるというのを繰り返していると、英語を読むのがイヤになってきます。
英語を読めるようになりたければ、単語帳などで語彙力を増強する or 教材のレベルを下げるという対策を取るのがベストです。
たとえば洋書の場合、文章に出てくる単語の95%がわかれば内容を理解できると言われています。
読みたい英文や洋書などの目標がハッキリしているのであれば、そこに向けた勉強をしやすくなりますよね。
② 文法がわからない
「出てくる単語はかんたんなのに、なんで読めないんだろう…」と困惑した経験がある人は多いはず。それは、文法や構文の知識が足りないことが原因です。
たとえば【カンマなしの挿入句】などは好例でして、文法の知識がないとまず読めません。
無理に英文を読み通そうとしても辛いだけですし、正確に内容を読めているかも疑問です。趣味で洋書を読む程度ならいいですが、正確な理解が要求されるビジネス文書の場合、あいまいな文法知識で乗り切ろうとするのはリスクが高すぎます。
「単語はわかるのに全体の内容がつかめない」という事実がハッキリしている人は、まずは基本的な文法書をやり直すか、英文読解の基本書を読むのがいいでしょう。おすすめ教材のレビューを以下に載せておきます。
③ 文章の内容に対する知識が足りてない
単語も文法も問題ないのに内容がわからない場合、そもそもその文章の内容に対する知識が不足している可能性が高いです。
日本語の文章でもそうですが「ふつうに読めるけど、内容が全然頭に入ってこない」ということがありますよね。
たとえば理系の人が、不慣れな歴史の本を読もうとしても、背景知識がなければ内容を理解するのは難しいでしょう。
もし対訳付の英文を読んでいるのであれば、まずは日本語の対訳を読んでみるのがおすすめです。日本語を読んでも理解できないのであれば、ほぼ確実にその文章の内容に対する知識が足りてないことになります。
背景知識が足りない場合は、無理に英文から知識を得ようとせず、和書で勉強をしてからのほうが結果的に早く英文が読めるようになると思います。
興味のあるテーマの英文を読む
英語レベルと同じくらい重要なのが「興味を持って読める英文かどうか」ということです。
英語の音読や黙読で効果を実感するためには、繰り返し何度も同じ英文を読む必要があります。そうなったとき、自分の興味がない英文だと長続きしません。そもそも、同じ英文を繰り返し読むことすら苦痛なわけですから。
興味が持てるかどうかはモチベーションにも大きく関わってきます。趣味や仕事につながるテーマの英文であれば、英語学習を度外視して、純粋に読んでみたい(情報を知りたい)と思えてくるものです。
ですから、毎日の英語長文には必ず「興味関心がある英文」を選びましょう。
自分に合う英文を見つけるのが意外と大変
ただし、1つだけネックになることがあります。それは、教材(英文)見つけるのがそこそこ大変ということです。
僕も経験があるからわかるのですが、英語教材に関する知識がない人が、「興味が持てる&英語レベルがちょうどいい英文教材」を見つけるのはそれなりに難易度が高いと思います。
「なかなかしっくりくる英文が見つからない」という人は、英語学習アプリを使うと良いと思います。
以下の記事でくわしくまとめていますが、たとえば 【ポリグロッツ】というアプリは、テーマや難易度が多彩なので、しっくりくる英文が見つかるはずです。ビジネス系が好きな人なら【日経 LissN】というアプリが良いと思います。
対訳で意味が確認できる英文を選ぶ
英語の黙読、音読、シャドーイングは内容を理解したうえでおこなうべきです。「この英文の内容がよくわからない」状態で勉強しても、効果は低減します。
そのため、英語の長文を毎日読むにあたっては、日英の対訳がある教材を使うことをおすすめします。
もちろん、対訳なしで理解できるのが理想ですが、最初のうちは日本語の介在なしで英語を理解するのはむずかしいと思います。
さきほども例にあげましたが、BBCやCNNなどのニュースは、ネットでググればすぐに出てくるし、スマホアプリでも読めるので非常に気軽です。しかし、難易度が高く日本語の対訳もないので、初心者にとってはハードルが高すぎます。
海外のニュース記事で英語を読む練習がしたいのであれば、対訳や文法の解説が豊富な CNN ENGLISH EXPRESS を使うのがおすすめです。
むずかしい教材に下手に手を出すと、まったく理解できずに絶望感だけが残り、英語学習がイヤになってしまう危険性もあります(僕はその絶望感を何度も経験しました…)。
どこでも英文が読めるアプリを活用する
「毎日読む」ということを念頭に置くと、「気軽にいつでも読める」という点を重視すべきです。わかりやすくいえば、使いやすいアプリのほうが勉強が長続きします。
英語の勉強をやっている人なら経験があるかもしれませんが「教材(参考書)を出すのが面倒」と感じる瞬間が少なからずあります。こわいのが、無意識で面倒な気持ちが勝ってしまい、勉強しなくなることです。
それを避けるためには、スマホアプリを活用して「いつでもどこでも、気が向いたといにすぐ英語が読める」という状態と保つのが理想です。
僕は参考書(本)で勉強するのがメインなのですが、気分転換にスマホを取り出して英語を読むことも多々あります。
外出先でも英語が読めるのもアプリのメリットです。毎日継続するためには、スキマ時間(電車の待ち時間など)を活用することが不可欠です。
ただし、長い英文をアプリで読むのは目の疲れもあるし、厳しい部分もあります。
ですから僕はスタディサプリENGLISHなどのアプリを使って、スキマ時間にサクッと勉強ができる体制にしています。1日3分から勉強ができる設計なので、毎日継続したい人にもぴったりです。