TOEICは過去問を公開していないので、市販の公式問題集を買うしかありません。
正直、値段は高いのですが、買う価値は十分にあると思っています。
なぜTOEIC公式問題集がおすすめなのか?実際に使って感じた「おすすめ理由」について解説していきます。
本番さながらの予行演習ができる
市販の模試や非公式の問題集は、かなり本物に寄せているとはいえTOEIC本番の問題とは違う部分があります。
しかし、TOEIC公式問題集は運営元のIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)が出版しているので、限りなく本番に近い内容です。
使われている単語、フレーズ、トピックなど「TOEICで頻出の内容」というものがあります。それを公式問題集で反復しておけば、短期間でもTOEICのスコアを伸ばすことが可能です。
後述しますが、他社が出している模試にもメリットはあるものの、やはり公式問題集には及ばない部分があります。
公式ナレーターのリスニングが重要
TOEICの試験問題の精度はもちろんですが、意外と見落としがちなのが「ナレーターの発音・声質」です。
TOEICのリスニング問題ではアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアの発音が使われています。人によって英語の発音は異なるため「ふだん、どの教材で対策してるか?」というのが非常に重要なんですね。
本番と同じ発音(ナレーター)の音声で勉強していたほうが、本番のリスニング慣れることができるので、スコアが伸びやすくなるのは言うまでもありません。
TOEIC公式問題集は、本番と同じ「公式スピーカー」による音声が収録されています。これは公式問題集の大きな強みだと思います。
ちなみに、昔のTOEICは聞き取りやすい発音が多かったですが、最近のTOEICは発音やイントネーションに癖があったり、聞き取りづらい場合も多々あります。これは、現場で使われるリアルな英語を反映しているのだと思われます。
テスト2回分、計400問のボリューム
TOEIC公式問題集は1冊あたり、テスト2回分(400問)が掲載されています。
これを多いと少ないと捉えるか。Amazonのレビューなどを見ていると「価格のわりに問題数が少ない」という声があるのも事実です。
しかし、僕としては「テスト2回分あれば必要十分」だと思っています。なぜなら、TOEIC公式問題集で達成すべきことは【本番の形式に慣れること】だから。単語や文法を学ぶための教材ではありません。
単語や文法の知識を公式問題集で補おうとするのは間違いで、TOEIC公式問題集は、あくまでも本番の形式に慣れることでスコアを伸ばすことを目的とすべきです。
そういった点から、テスト2回分(400問)あれば十分だと思うわけです。
さらにいうと、問題数が多すぎるとすべてに手が回らず、1冊をやり終える前に挫折(あるいは本番までに間に合わない)という可能性もあります。
英語学習は、1冊の教材を繰り返し反復したほうが効果が出やすいです。そういった意味でもTOEIC公式問題集はおすすめだし、問題数もちょうどいいと僕は思っています。
解説もわかりやすく、語義も豊富に掲載
僕の勝手なイメージなのですが「公式が出している参考書や問題集=解説が少ない、不十分」なんですよね。なんというか、固いイメージがあって。
しかし、TOEIC公式問題集は解説も簡潔でわかりやすいので、問題を解いたあとに「だからここがこうなるのか」という納得感が得られます(ただし、文法的な解説はほぼありません)。
あともう一つ、個人的にすごく良いなと思っているのが語義が豊富に掲載されていることです。
問題に出てくる単語がわからないときは辞書で調べなきゃいけないわけですが、TOEIC公式問題集は解説に語義が過不足なく載っているので、辞書を引く回数が激減します。というか、僕はこれまでTOEIC公式問題集をやっていて辞書を引いたことがありません。
もちろん、単語力には個人差があるので絶対ではありませんが、TOEIC公式問題集は他のいろんな問題集と比較しても、語義がかなり豊富に載っている方だと思います。すごく親切な設計です。
問題集を解くと、予想スコアがわかる
TOEIC公式問題集を解くと予想スコアを知ることができます。
もちろん、本番とは違う問題なのでドンピシャで正確というわけではありませんが、ざっくり「だいたいこれくらいのスコア」というのがわかります。
スコアを知ることでモチベーションになるのはもちろんですが、自分のどこが足りてないか?という弱点というのを知るのにも役立ちます。
たとえば、予想スコアが600点でリスニング400点・リーディング200点という配分だった場合。明らかにリーディングが劣っているのがわかりますよね。
こういう場合、リスニングは一旦置いといて、リーディングに勉強時間を割くことで効率的にスコアを伸ばせる可能性があります。
TOEIC公式問題集を解くことで、現状の自分の英語力を分析することにもつながるわけです。
近年難化してるので、最新版がおすすめ
TOEICは年々難化してきてると言われており、それは当然公式問題集の内容にも反映されています。
記事執筆時点で、公式問題集は1〜9まで刊行されていますが、数字が大きいほうが最新のTOEIC形式を反映しているため、もしこれから買うのであれば最新版を買うことをおすすめします。
問題形式に慣れるという意味では古い公式問題集にも意義があるかもしれませんが、問題の難易度などが違うので、たとえば公式問題集1だけをやって本番に臨むと「難易度がぜんぜん違うじゃん…」と愕然とするはずです。そしてなにより、目的とするスコアにまで届かない可能性が高いでしょう。
以上の理由から、TOEIC公式問題集はできるだけ最新版を買うのがベストです。
他社が出してる「模試」ってどうなの?
TOEIC対策本は、IIBCが公式で出している本だけではありません。他の出版社が刊行している問題集や参考書などもあります。
他社が出している模試については、以下のようなメリット・デメリットがあります。
- 市販の模試を選ぶメリット・デメリット
- ◯ 価格が安い(TOEIC公式問題集と比較して)
- ◯ 問題量が多い
- △ 最新の出題傾向を反映してない場合も
他社の模試はTOEIC公式問題集よりも相対的に価格が安く、問題数も多いことがほとんどです。
そのため「大量の問題を解いてTOEIC本番に備えたい」という人は、他社の模試を選んでもいいと思います。
ただし、TOEIC公式問題集は年1回のペースで最新刊が刊行されるのに対して、他社の模試は数年に1度のペースでしか刊行されません(おそらく、模試の制作に膨大なコストがかかっているのだと思う)。
つまり、他社の模試で対策をすると最新のTOEIC形式・出題傾向を反映していない可能性があるということです。さきほど説明したとおり、TOEICは年々難化していると言われているため、古い模試で対策をすると本番で歯が立たない恐れもあります。
以上の理由から、個人的には他社の模試よりもTOEIC公式問題集を選ぶのがおすすめです。
気が乗らない人&初心者はアプリがおすすめ
TOEIC公式問題集は、現時点では紙ベース(書籍)しかありません。そのため、スマホなどのデジタル情報に慣れている人にとって「公式問題集はハードルが高い」「本を買うのはちょっと…」と感じる場合があるはずです。
また、中学レベルの英語(基礎的な英語)が身についてない人も、公式問題集を買うのはおすすめしません。さきほど説明したとおり、TOEIC公式問題集には文法的な解説が載ってないため、基礎的な文法知識がないと理解できないと思います。
ですから、TOEIC公式問題集の前段階として他の教材やアプリを使うのがおすすめ。
僕はスタディサプリENGLISHを使ってきました。スタサプではTOEICの出題傾向を動画講義で超丁寧に解説してくれるので、相当スコアが伸びました。
また、アプリで勉強できるので”勉強感”が薄く、挫折しにくいというのも大きなメリットです。
スタサプで基礎をガッチリ固めてからTOEIC公式問題集を解くというのが、個人的にベストな勉強法だと思っています。
スタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースは無料体験もできるので、少しでも気になる人はぜひ使ってみてください。