英語学習は長く時間のかかるものですが、英語の基礎を理解すれば、TOEICは短期間でもスコアを上げることができます。
目標スコア別に「どんなスケジュールで、なにを使ってTOEICを勉強すればいいのか?」という具体的な勉強法について解説していきます。
【大前提】中学レベルの英語力は不可欠です
TOEICスコア云々の前に、大前提として中学レベルの英語力がないとスタート地点にすら立てないということを理解しておきましょう。
TOEICはビジネス英語なので、会議や商談で使うフレーズや専門的な英単語もたくさん出てきます。そのため、最低限の英文法や単語が理解できてないと、満足の行くスコアを取ることはできません。
もし、中学レベルの英文法や単語に不安がある人は、TOEIC対策をはじめる前に基礎的な英語の勉強から始めることをおすすめします。
「TOEIC対策やったほうが近道じゃないの?」と思われるかもしれませんが、まったくの逆です。基礎がない状態でTOEIC対策&受験するのは遠回りです。
出鼻をくじくようでガッカリされるかもしれませんが、僕は「英語の基礎なくしてTOEICスコアUPは不可能」だと思っています。
そしてなにより、TOEICスコアを獲得した先に待っている「仕事や日常でリアルに英語を使う場面」を考えると、英語の基礎を身につけておく価値は大いにあると思います。
英語の基礎は、一度身につけてしまえば一生モノです。たしかに最初はしんどいですが、乗り越えてしまえば「英語がわかる!」という新しい世界が開けます。
今回はTOEICのスコアUPを図るためのスケジュールや勉強法を紹介する記事なので中学レベルの英語力を身につける勉強法については以下の記事を参考にしてください。
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英語力ゼロの社会人がどうやってTOEIC対策を始めればいいのか?については、以下の記事をどうぞ。
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現状のTOEICスコアや実力を試す方法
目標スコアを決めるには、まず「自分の実力=スコアはどれくらいか?」を知る必要があります。
そのためには、ひとまず何も対策をせずにTOEICを受験してみるのもおすすめです。ただ、TOEICは受験料が7,810円(税込)かかるので、決して安くありません。
正直、600点未満のTOEICスコアは役に立たない(就職や転職で使えない)ので、受験しても実用面ではムダになってしまう可能性もあります。
お金をあまりかけずに、ざっくりとしたTOEICスコアを知りたいという人は以下のどちらかを試すのがおすすめです。
- 現状のTOEICスコアを低予算で知る方法
- ・書店で売ってるTOEIC問題集(模試)を解いてみる
- ・Santa
というTOEIC対策アプリで模試を受ける
僕はどちらもやりました。
市販の問題集は紙ベースなので、実際のTOEIC試験に近い感覚でスコアを図ることができます。
Santa
というアプリは、用意された問題に答えるだけでAIによる予測スコアが確認できます。市販の問題集よりも圧倒的にラクにスコアを測れます。
いずれの方法でもかまわないのですが、まずは自分のTOEICスコアはどれくらいなのかを必ず確認するようにしましょう。
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まずはTOEICで500点を目指すのがおすすめ
TOEIC未経験者や300〜400点台の人は、まずは500点を目指すところから始めるのがおすすめです。TOEICは990点満点なので、500点を取れればだいたい半分は超えたことになります。
一般的に、企業の昇進や採用ではTOEIC600点〜を条件としている場合が多いため「まずは600点を目指す!」という気持ちになりがちです。しかし、600点のハードルは意外と高いので、まずは500点を目指すのが良いと思っています。
最初に現実的な(低めの)目標を達成することで、自信にもつながるので、勉強のモチベーションも保ちやすくなるはずです。
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100点UPさせるには200〜300時間が必要
オックスフォード大学出版局の情報によれば、TOEICスコアを100点伸ばすためには200〜300時間かかると言われています。あくまでも目安ではありますが、自分の現状スコアと目標スコアを考えて、そこから逆算することで必要な勉強時間やスケジュールが決まってくるでしょう。
たとえば、現状でTOEICスコアが500点の人が700点(+200点)を取りたい場合、単純計算で400〜600時間が必要です。1日3時間勉強したとすると、130〜200日間かかることになります。
TOEICのスコアUPは意外と大変で時間がかかります。さらに、最近はTOEICの試験問題が難化していきているため、スコアUPに必要な時間は少しずつ増えていると考えたほうがいいでしょう。
厳しい現実ではありますが、そのほうが下手に心が折れることもないと思いますし、目標を達成できたときの喜びも大きくなります。
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まずは一点集中で単語力を身につけよう
![【最強の英単語帳】『DUO』の使い方はコレで決まり!効率的に英単語を覚える方法](https://pima.net/wp-content/uploads/2022/01/76e0231fafa28b28cc39fb47b2b68cff-885x498.jpeg)
DUOは特におすすめの英単語帳
TOEIC対策をはじめるにあたって、最初にやっておくべきことは単語力(語彙力)の強化です。
まずは、一点集中で単語力を鍛えましょう。1冊、単語帳を決めてそれだけに取り組みます。あるいは、スタディサプリENGLISHなどのアプで単語を勉強してもOKです。
いずれにしても、TOEICは単語がわからないと話になりません。
TOEIC=ビジネス英語なので、出てくる単語にも傾向があるので対策しやすいという側面があります。
そのため、一点集中で鍛えることで最短で1ヶ月もあれば十分戦える単語力が身につきます(TOEIC900点以上を取るための単語力は別途勉強が必要ですが)。
まずは「最初の1ヶ月は単語だけをやり切るぞ!」というメンタルで臨むのが良いと思います。
ちなみに、僕がTOEIC600点を突破するために使った単語帳は DUOです。TOEICのみならず、日常英会話でも役立つので非常におすすめ。
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あるいは、TOEICに特化した『金のフレーズ』(金フレ)もかなり良いです。僕はDUOで基礎単語を身につけ、『金のフレーズ』でTOEICに特化した語彙力を磨きました。すでに英単語の基礎がある人は『金のフレーズ』から始めるのが良いと思います。
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気分転換に副教材を使うのはアリ
基本的に英語教材は「1冊コレ!」というのを決めて、それを反復したほうが効果があります。
しかし、実際のところ、1つの教材を長く続けていると飽きが来るものです。飽きてしまったときに逃げ場がないと、挫折するリスクもあります。
そのため、一点集中とは言いつつも、逃げ場としてのシェルター=副教材を用意しておくのはアリだと思います。
僕の場合、メイン教材としてスタディサプリENGLISHを使いつつ、副教材として単語帳や文法書を並行して使ってきました。
疲れたり飽きたりしたときの気分転換に、もう2〜3冊用意しておくのはおすすめです。
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どんなTOEIC対策教材を使うべきか?
TOEICスコアを上げるためにはいろんな教材を使わないとダメ!と思われがちですが、じつは最小限の教材を繰り返し反復することでTOEICスコアはUPできます。
僕が使ってきて、効果を実感したのは以下の4つです。
- 効果を実感したTOEIC対策教材
- ・DUO(単語帳)
- ・金のフレーズ(単語帳)
- ・スタディサプリENGLISH(TOEIC対策アプリ)
- ・TOEIC公式問題集
あれこれ手を出すのではなく、段階ごとに1つの教材を反復して解くのが良いと思います。
僕の場合、以下の順番で進めてきました。
【DUO → 金のフレーズ → スタディサプリENGLISH → TOEIC公式問題集】
これだけでTOEICスコア750点まで届いたし、目標の900点まではTOEIC公式問題集だけをひたすら継続するつもりです。
僕はどちらかというとTOEIC対策は「本よりもスマホ(アプリ)」で勉強するほうが性に合っているようでした。なので、個人的にはアプリ中心で勉強しつつ、本番対策としてTOEIC公式問題集を使うのがおすすめです。
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TOEIC本番に向けた具体的なスケジュールの立て方
人によってTOEIC対策に取れる勉強時間や本番までの日数は異なりますが、すべての人に共通して言えることは「無理な計画を立てるのは絶対にNG」ということです。
たとえば、仕事から帰ってきて3時間の自由時間があるとしましょう。その3時間でみっちりTOEIC漬け…といきたいところですが、あまりおすすめしません。
なぜなら、予定上は3時間使えたとしても、突発的な仕事や体調不良などで実際には勉強できない可能性があるからです。
TOEICの勉強スケジュールを立てるときは、必ずバッファー(余白)を取っておくようにしましょう。たとえば、3時間の空きがあるなら、1〜1.5時間をTOEICの勉強時間として確保しておきます。そして、その時間をやり終えたらひとまず目標達成。余力があれば残りの時間も勉強に使うという感じです。
つまり、勉強のスケジュールを立てるときも、1日3時間で計算するのではなく、1〜1.5時間で計算して目標スコアまでの学習量を決めましょう。
ただし、「試験本番まで日数がない」とか「転職や就職で今スグにTOEICスコアを取らなきゃいけない」という場合は別です。他の何よりも優先して、TOEICの勉強を無理をしてでも詰め込むしかありません。
以上を踏まえたうえで、TOEIC本番に向けたスケジュール決めの手順を見ていきましょう。
- TOEIC本番に向けたスケジュール決め方
- ① 現在のスコアと目標スコアから、必要な勉強時間を計算
- ② TOEICの受験日を決める(公式サイトで日程確認)
- ③ 1日あたりの勉強時間を決めて、スケジュールを立てる
例を挙げてスケジュールを立ててみたいと思います。
たとえば、現在TOEIC400点の人が600点を目指すとしましょう。つまり、200点UPを目指します。
先述のとおり、100点UPに必要な勉強時間の目安を200時間と仮定すると、目標スコアである600点到達(+200点)に必要な学習時間は合計400時間となります。
1日に2時間の勉強時間を確保できるとすると、200日間(約7ヶ月)の日数が必要です。つまり、現在から約7ヶ月後あたりにTOEICの受験日を設定することになります。
こうやって計画を立ててみると、スケジュールや目標スコアの実現可能性が実感しやすいと思います。
7ヶ月という数字を目の当たりにして「さすがに期間が長すぎるな」と感じるのであれば、目標スコアを下げる(たとえば、ひとまず500点を目標にする)とか、1日の勉強時間を増やすといった方法を考えることになります。
具体的な数字に落とし込むと、実現の可否が見えやすくなります。かんたんな計算ですぐにわかるので、ぜひ自分に合った目標&勉強時間を見つけてみてください。