就活生の悩みとして多いのが「TOEICはいつ受けるべきか?」というものです。
僕の場合、そもそもTOEIC対策をするのが遅かったせいで就活で苦労をした経験があります。
みなさんには二の舞を演じて欲しくありません。僕の経験をもとに、就活生のTOEIC対策についてくわしく説明していきます。
TOEICの勉強&受験はいつからやるべき?
まず最初に結論からお伝えすると、TOEIC対策や受験については「いますぐ」始めましょう。
「早いに越したことはない」という一般論に思われるかもしれませんが、英語力というのは一朝一夕では身につかないことが大きな理由です。
あとで説明しますが、TOEICの傾向やクセを知ることができればスコアを伸ばせる試験でもあります。しかしそれは、基礎となる英語力があってこその話です。
とにかく大切なのは、少しでも早くTOEIC対策をはじめて、すぐにでも受験してみること。受験本番も独特の緊張感があるので、何回か経験してみて慣れる必要があります。
TOEICを受けないほうが良い人もいる?
企業のエントリーや面接の直前にTOEIC対策&受験をしても、思うようにスコアが伸びず、就活で一切役に立たない(むしろ足を引っ張る)可能性すらあります。なぜなら、TOEIC対策に時間をかけるあまり、企業分析や面接対策がおろそかになる可能性もあるからです。
そう考えると、TOEIC対策を受けないほうが良い就活生というのも存在しうることがわかります。具体的には、すでにバリバリの選考時期に差し掛かっている場合。明らかに英語力が問われそうにない職種や企業を志望している場合などです。
こういったケースに当てはまるのであれば「いつ受けるべきか?」と悩むよりも、潔くTOEICは捨てて、他の部分(企業分析や面接対策)に力を入れたほうがいいかもしれません。
ただし、TOEIC(というより英語力)を捨てると、就職の志望先の範囲はせまくなります。実際、僕も就活前にTOEIC対策をきちんとしていなかったせいで必要なTOEICスコアに届かず、志望する業界の選考はことごとく”お祈り”となり、英語力がさほど問われない金融業界に進むハメになりました。
このように、TOEICを捨てると自分の志望する仕事に就けないという弊害もあることを十分に理解しておいたほうが良いです。
試験はいつでもOKだが、注意点あり
TOEICスコアに有効期限があるわけではないので、いつ受験してもOKです。ただし、TOEICの公式認定証の有効期限は2年間(厳密には再発行期限が2年間)なので、会社に公式認定証を求められる場合には期限に注意する必要があります。
特に、大学1年や2年の前半にTOEICスコアを取得した人は、せっかくスコアを持っているのに就活では使えない場合があります。
ちなみに一応説明しておくと、TOEICのスコアというのは必ずしも公式認定証の提出が求められるわけではありません。会社によっては不要の場合もあります。
ですから、志望先がある程度決まっているのであれば、早い段階で公式認定証の要否について会社に確認しておいたほうが良いと思います。
英語力が伴わないTOEICスコアは敬遠される
また、会社によっては「◯年以内のTOEICスコアを有効とする」という規定を設けている場合があります。その場合、規定の期間内に受験しておかないと、就活で使えないことになります。
なぜそのような期限を設けているかというと、英語は使わないと鈍るからです。
たとえば、大学1年のときに留学をしてバリバリ英語が使えたとしても、そこから2年間まったく英語に触れてこなかったら、就活のときには全然英語が話せない場合もあります。
「現在進行形でちゃんと英語が使える人材が欲しい」と会社が考えるのは当然ですよね。
なお、公式認定証は試験日から30日以内に受験者本人宛に親展封筒で発送されます。紛失してしまった場合は再発行が可能です。
TOEIC公式認定証の再発行について | |
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再発行期間 | 試験日から2年以内 |
再発行手数料 | 公式認定証1部につき550円(税込) |
発送 | 手数料のお支払い完了後、4営業日以内(土・日・祝日・年末年始を除く) |
まとめると、以下のとおりです。
- ・TOEICの試験はいつ受けてもOK
- ・スコアに有効期限はない
- ・公式認定証は取得から2年間有効(再発行期限が2年間)
- ・公式認定証が必ず求められるわけではない(会社による)
遅くとも卒業年次前年の6月から始めたい
就活のスケジュールは個人差があるので一概には言えませんが、卒業年次前年の6月からスタートする人が多いと言われています。これは、企業のインターン募集が始まる時期でもあるため、そこに合わせて就活を始める人が多いのが要因と考えられます。
そうなると、遅くとも卒業年次前年の6月からTOEIC対策も並行して始めていくべきです。卒業年度の6月から選考が始まることを考えると、まだまだ時間はあります。
個人的には、卒業年次前年の6月から少しずつ就活を始めつつ、自分がどんな仕事に就きたいのかを考えながらTOEICの勉強をしていくのがいいと思います。
というのも、自分の将来の方向性が決まってない状態でTOEICを勉強しても身が入らないですし、下手すると勉強がムダになる可能性すらあります。
一方、「絶対に外資系で働く!」といったモチベーションが生まれれば、TOEICの勉強をがんばる意欲も湧くし、TOEICのスコアが就活の成否に直結する可能性だってあります。
大学生活の早い段階でTOEICを受験するに越したことはありませんが、卒業年次前年の6月から始めても遅くはないということです。
TOEICスコアを最短で伸ばす方法
なかには「すでに大学4年生で時間がないから、すぐにTOEICスコアが欲しい!」という人もいると思います。
TOEICスコア最優先人は、英語力を上げるよりもTOEICのクセや傾向を学んで、TOEICスコアを上げるための勉強をするべきです。
知らない人のために説明しておくと、TOEICの試験というのは「こういう単語や問題が出題されやすい」という傾向があります。そして、それを知っているだけでスコアをある程度は伸ばすことができてしまう試験なのです。
もちろん、大局的には英語力が大切になってきますが、TOEICのコツを知っていくだけでスコアが伸ばせる部分も存在します。
一例を挙げましょう。TOEICのPart1では写真描写問題が出題されますが、多くの試験では「なにかか積み上げられている写真」というのが登場します。たとえば、以下のような写真です。
この写真に関してナレーターが質問をしてくるので、A〜Dの中から正しい選択肢を選びます。
こうした「積まれる系の写真が出題されやすい」というの知っておくだけでも有利なのですが、そこで使われやすい単語について知っておくとさらに問題を解くのが楽になります。
具体的には、stack や pile といった英単語です。これらはいずれも「積み重ねる」という意味があるので、積まれる系の写真が出てきたらこういった単語が出てくる可能性が高くなるわけです。
このように、TOEICの出題傾向やクセを知っておけば、短い期間でもある程度はスコアを稼ぐことができます。
最短でスコア爆伸!就活生向けのTOEIC対策教材
では、就活生が最短でスコアを伸ばすためにはどうやって勉強すればいいのでしょうか?
僕が実際に使ってきてスコアUPを実現したのが、スタディサプリENGLISHというアプリです。
知っている人も多いと思いますが、スタディサプリENGLISHはリクルートが運営する英語学習アプリで、その完成度は凄まじいです。
さきほど説明したTOEICの傾向やクセも、じつはスタディサプリENGLISHで学びました。
スタディサプリENGLISHの最大の特徴は動画講義があることです。TOEIC対策コースは有名講師の関正生さんが担当しているのですが、解説のわかりやすさがズバ抜けています。
時間がない就活生や、最短でスコアを伸ばしたい大学生は間違いなくスタディサプリENGLISHでTOEIC対策をするのが良いと思います。
アプリだけで勉強が完結するので、教材を持ち歩く必要もありません。会社説明会や面接の空き時間などを活用して勉強をすれば、けっこうな勉強時間を確保できます。
スタディサプリENGLISHは7日間無料(無料期間は申込日が1日目)で使えるので、まずは試してみて使い勝手を体験してみてください。
TOEICの受験料を安く抑える方法
大学生はお金がないですよね。僕も大学時代はバイトをしていましたが、飲み会や友達との旅行でほとんど使ってしまい貯金もありませんでした。
そんな大学生にとって、TOEICの費用は大きな負担になります。TOEICの受験料は7,810円(税込)で、しかも年々値上がりしています。
少しでもTOEICの受験料を安くしたい人は、リピート受験割引を活用しましょう。リピート受験割引なら7,150円(税込)で受験ができます。
初めて受験する人は対象外になってしまいますが、過去に受験した事がある人は上手に活用したいところです。
TOEICの勉強をやりたくない人は…
TOEICの勉強をやりたくない人や「就活でTOEICスコアを使うかどうか不明」という人は、ひとまず英単語だけはやっておきましょう。それだけでも、ある程度はスコアを稼げます。
TOEICはビジネス英語のスキルを問う試験なので、出てくる英単語にも偏りがあります。つまり、語彙対策をしやすいということです。
もちろん基礎的な文法スキルがないとスコアを大きく伸ばすことはできませんが、時間のかかる英単語を身につけておけば、TOEIC対策の時間をかなり節約することができます。
さらに、TOEICの語彙対策は決定版と断言できる本(あるいはアプリ)があるので、教材選びに迷う心配もありません。
おすすめの教材は以下の2つです。どちらか1つ、あるいは両方を組み合わせて勉強しておけば900点を超えることも夢ではありません。
- ・金のフレーズ(通称、金フレ)
- ・スタディサプリENGLISH
TOEICスコアは何点から意味があるの?
就活生がまず目指すべきTOEICスコアは600点です。一般的に、履歴書やエントリーシートに書けるスコアは600点といわれています。
つまり、600点を下回るスコアは逆アピールになる恐れがあるので、書かないほうがいいでしょう(特に400点台はヤバいです)。
少々厳しい見方をすれば、600点を取ってもたいしたアピールにはならない場合もあります。というのも、TOEICにおける学生の平均スコアは586点だからです。600点クラスの学生はたくさんいるので、特に目立つわけでもないんですね。
ですから、英語力を武器にして就活を戦いたいのであれば700点以上は欲しいところです。
参考までに、企業別のTOEICスコアをチェックしておきましょう(表はhttps://mysuki.jpより引用)。
大手企業の一般職でも600点が求められていることからもわかるとおり、英語力というのは特殊なスキルというより、教養の1つとして身につけておくべき共通項と言えるかもしれません。
ここで紹介したのはあくまでも日系企業ですが、外資系企業になってくると以下のように850〜900点というハイスコアが要求されます。
TOEICスコアを持っていると良いことづくめ
TOEICを運営するIIBCの公式サイトによれば、TOEICを採用基準のひとつとして設けている企業は50%を超えています。
TOEIC Programを活用している企業・団体を対象にして実施した調査では、採用時にTOEIC Programスコアを要件・参考にしている、もしくは新たに要件・参考とする可能性がある企業は、55.4%。グローバル化に対応するため、業務で英語を使用する企業も増えており、新入社員にも英語力を求めています。
そして、日本の少子高齢化が加速していることを考えると、海外展開をする企業は確実に増えていくため、それに合わせてTOEICを採用時の要件にする会社はどんどん増えていくでしょう。
これだけでTOEICスコアの意義がわかりますが、もう少し踏み込んで「どんなケースでTOEICが役に立つのか?」について考えてみたいと思います。
- TOEICスコアを取得するメリット
- ・ハイスペックな企業にエントリーできる
- ・志望する職種や部署の選択肢が広がる
- ・ESや面接で「ガクチカ」として利用できる
ハイスペックな企業にエントリーできる
さきほど企業別のTOEICスコアを紹介しましたが、どの企業も有名で待遇もいいです。
こういったハイスペックな会社に入ることができれば、当然ながら収入も多くなります。
早いうちにTOEICスコアを学んでおくことが、生涯賃金の大きな差にもつながるということです。
志望する職種や部署の選択肢が広がる
TOEICスコアは、言ってみればエントリー条件でもあるわけです。どんなに入りたい企業があったとしてもTOEICスコアがなければ足切りされてしまいます。
また、就職面接の中では「希望する部署はありますか?」と聞かれることがあります。そのときにTOEICスコアがあれば、海外と取引をする部署を希望することもできるでしょうし、それを言うだけの説得力もあります。
TOEICスコアがない場合、そもそも海外部署を志望するのが見当違いですし、たとえ志望したとしても「英語力(TOEICスコア)もないのに?」という話になってしまい、当然面接官の印象も良くないでしょう。
TOEICスコアがあるというだけで、就活の選択肢はまちがいなく広がります。
ESや面接で「ガクチカ」として利用できる
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)については、面接でほぼ100%聞かれる質問です。
サークル、部活、学業など、自信をもって言えることがあればいいですが、人によっては「やばい…。なにもないかも」という場合もあるはず。
かくいう僕も大学時代はサークルに加入はしていたものの、ほとんど参加してなかったのでガクチカがまったくありませんでした。なんとか本屋のバイトを結びつけて面接などではエピソードを用意しましたが、ESや面接では本当に苦労しました。
もしガクチカがなにもない人でも今から英語を勉強しておけば、ガクチカとして十分に使えます。そこにTOEICスコアという証明があれば、就活において大きな武器になること間違いなしです。英語力があることに加えて、ガクチカも充実したものになりますからね。