僕はこれまで数え切れない回数の音読をしてきて、その効果を痛いほど実感しています。
- ・英語を読むスピードが上がった
- ・英会話がそれなりにできるようになった
- ・TOEICスコアUPした(450→830)
僕が音読で得た恩恵は計り知れません。
しかし、「音読だけやればいい」とは決して思いません。
なぜなら、英語学習において、音読だけでは不足する要素が多すぎるからです。
ちなみに、ここでいう音読というのは英語の長文を音読することを指します。
なぜ音読は効果があるのか?については、以下の記事でくわしく解説しています。

音読だけでは不十分な3つの理由
さて、英語学習において「音読だけでは不十分」な理由を3つ挙げてみました。
- ・英文法は別の勉強が必要
- ・英単語は単語帳の音読が必要
- ・英会話には口頭英作文が有用
上記について1つずつくわしく説明していきますね。
①英文法は別の勉強が必要
英語の音読で効果が得られるのは、英文法や単語や文の構造などを完ぺきに理解している状態で読んだときだけ。
英文法や内容がわからない文章を音読しても、ほぼ無意味です。
それはつまり、英文法を理解したいなら、音読とは別に英文法の勉強が必要であることを意味します。
僕の場合、英文法の勉強だけをする時間を意図的につくって、「英文法しかやらない期間」を設けました。
英文法が理解できれば、英語の長文もスラスラ読めるようになるので、音読の負担も軽くなります。
というわけで、少しでも英文法に不安があるなら、音読をやるまえに英文法に特化した勉強をやることをおすすめします。
くわしいやり方や教材については、以下の記事でくわしく解説しています。
②英単語は単語帳の音読が必要
英語の長文を音読しながら英単語も覚える、というやり方もなくはありません。
実際のところ『速読英単語』『速聴速読英単語』『文で覚える単熟語』『ロゴフィリア』など、英語の長文を読みながら単語を覚えるタイプの教材も多く発売されています。
しかし、英文法と同じで、英単語も別に時間をつくって詰め込んだほうがいいです。
個人的には単語を覚えるだけなら、長文ではなく短文(例文)で覚えるタイプの一般的な単語帳を使った方がいいと思っています。
なぜなら、ふつうの単語帳で覚えたほうが効率的だから。
数にもよりますが、単語を覚えるのって果てしない作業なんですよ。2000や3000といった大量の単語を覚えたいなら、少しでも無駄を省くべき。
長文を音読しつつ単語を覚えるのは、未知の単語を効率的に覚えるうえで無駄が多すぎます。
単語を覚えるなら専用の単語帳を使う。こうやって割り切って勉強したほうが、絶対に早いし、効率的です。
単語帳のやり方は、以下の記事にて解説しています。
③英会話には口頭英作文が有用
英語の長文を音読することで、英語が口に慣れて、英語を英語のまま理解する「頭の回路」が身についてきます。
ただ、自分が言いたいことを自分で作って英語で話すという作業は、音読では養えません。
音読はあくまでも既成の英文を読み上げるだけ。「英文の創造」という行為をおこなってないですよね。
英文を読んだり聴き取ったりするのと、自分が言いたいことを英語で表現するスキルは別物ということです。
「英語が喋れるようになりたいから英語を勉強している」という人は、音読だけでなく口頭英作文も組み合わせるほうが効率が良いと思います。
僕も長いこと【英語の音読+口頭英作文】という組み合わせで勉強をしてきましたが、この組み合わせが「英語学習のベスト」なんじゃないかと思っているくらいです。
「音読だけでいい」のは英語の中級~上級者
ここまで読んでもらえばわかると思いますが、英語の音読だけでOKなのは英文法や英単語などの基礎を理解している中級者や上級者だけです。
中級者以上の人は、逆に音読に特化して、徹底的に英文を反復するのがおすすめ。
やればやるほど、英語が上達します。
コレは僕の実体験でもいえることでして、僕はTOEIC600点に到達して以降は、ひたすら音読ばかりをやってきました。
もちろん、TOEICのスコアを伸ばすための語彙力増強(金フレでの勉強)も必要にはなりますが、勉強時間の大半を音読に費やしてきました。
そのおかげで、現在はTOEIC830点にまでスコアが伸びました(さらに900超を目指すため、日々勉強中です)。
音読だけでなく、シャドーイングもやったほうがいい理由
音読というのは学生のころからみんなやっているし、耳なじみのある言葉なので多用されるんですよね。
ただ、厳密にはただ音読するだけではなくて、音声を使ってオーバーラッピングやシャドーイングをやるべきです。
というより、お手本の音声を聞かずに我流で音読をしていると、間違った発音で覚えてしまうリスクがあるので、音声は絶対に聞くべき。
先ほど紹介した『速読英単語』や『文で覚える単熟語』などの教材にはもれなく音声がついています。
音読をするまえに、必ずお手本の音声を聞いて、それをマネするように音読をしましょう。
慣れてきたら、テキストを読みつつ音声のあとに付いて音読をしたり(オーバーラッピング)、テキストなしで音声のあとに付いて音読をするようにしましょう(シャドーイング)。
ちなみに、やってもらうとわかりますが、シャドーイングはかなり負担が大きく、しんどい勉強法です。
ただ、シャドーイングは通訳者の勉強法としても採用されているくらい有名で、効果は実証済み。
時短で高い効果が得られる勉強法なので、音読をやる人は、ぜひシャドーイングも取り入れましょう。
音読は優れた勉強法だけど、完全無敵ではない
あらためておさらいすると、英語勉強法において音読というのは絶対に欠かせない存在です。
ただ、「音読だけを神聖視して、他を一切やらない」というのは極端すぎると思います。
もちろん、「趣味で英語学習するだけ」とか「ひとまず勉強を習慣化したいから」といった理由で音読に絞るのは問題ありません。
さきほども述べましたが、個人的には【音読+口頭英作文】の組み合わせがベストだと思っています。
音読をやれば「読む」「聴く」が鍛えられますし、口頭英作文によって「話す」「書く」が鍛えられます。
つまり、音読によって全方位的に英語力を伸ばすことができるんですよね(厳密には「書く」についてはライティングの勉強もしたほうがいいけど)。
勉強法に迷っている人は、まず音読からはじめてみることをおすすめします。
音読のやり方については、以下の記事でくわしく解説しています。