「金のフレーズ」(通称、金フレ)はTOEICの語彙対策では最高峰の本です。
書籍版とアプリ版の両方があるのですが、僕はどちらも使っています。
今回は、金のフレーズは書籍とアプリのどっちがいいのか?について、僕なりの考えをお伝えしていきます。
【結論】書籍とアプリの併用がベスト
最初に結論からお伝えすると、金のフレーズは書籍とアプリの両方を使うのがベストです。
金銭的な理由などで、どうしてもどちらか一方だけを使いたい場合はアプリ版をおすすめしますが、基本的には両方を使い分けるのがおすすめです。
なぜかというと、書籍とアプリを併用したほうが圧倒的に記憶への定着が早まるから。
まずは書籍でインプットをして、ひととおり目を通したら次はアプリへ移行します。
アプリではクイズ形式で回答することもできますし、オート再生で画面操作することなく(画面を見ないで)自動でフレーズを表示させることができます。
また、オートリスニング機能を使えば手が空いてないときでも耳だけで勉強可能。
本当に使い勝手が良く、アプリの完成度も非常に高いです。
アプリだけでも勉強はできますが、TOEICは最短でスコアを伸ばしたいですよね。そのためにも、どちらか一方だけを選ぶのではなく、両方活用したほうが絶対に早くフレーズを覚えられます。
まずは書籍でインプットする理由
- “金フレ”の書籍を使うメリット
- ◎ 一覧性が高く、覚えた単語・未習の単語のチェックがしやすい
- ◎ ページを区切ることで、視覚的にも勉強の意識が持ちやすい
- ◎ アプリより書籍のほうが目にやさしく、長時間でもがんばれる
一覧性が高く、覚えた単語・未習の単語のチェックがしやすい
金のフレーズを覚えるときは、まず最初に書籍でインプットしていきます。
なぜアプリではなく書籍を使うのかというと、一覧性が高いからです。
英単語帳(フレーズ集)というのは、覚えたものにチェックを付けてどんどん数を減らしていくほうが効率的です。覚えたフレーズは飛ばして、まだ記憶に定着していないフレーズに時間を使うべきですよね。
そういった意味でも、アプリより書籍のほうが仕分けがしやすく、「やるべきもの・やらないでいいもの」の判別がつきやすいです。
ページを区切ることで、視覚的にも勉強の意識が持ちやすい
また、ページをめくりながら自分で範囲指定をすることで意識付けしやすいというメリットもあります。
僕は金のフレーズを200個単位で区切って、ページにふせんを貼っています。
1日200個ずつやるようにしているので、「今日はここまでやるぞ」という意識になれるので、モチベーションUPにも効果的(金フレは約1000フレーズ掲載なので区切りやすい)。
アプリより書籍のほうが目にやさしく、長時間でもがんばれる
さらに、アプリよりも書籍のほうが目に優しいという利点も。若い頃は気にならなかったのですが、最近は少しずつ眼精疲労が気になり始めていて、スマホを長時間見ていると目の奥に違和感を感じるようになりました。
もちろん、目の疲れなんて気にならない人もいるとは思いますが、少しでも思い当たる節がある人はなるべく書籍中心の勉強に切り替えたほうが良いと思います。
書籍は少なくとも2〜3周はしたい
どれくらい書籍の暗記に時間をかけるべきか?についてですが、1冊を2〜3周はしたほうが良いと思います。
確実に言えることは「1周した程度では絶対に覚えられない」ということ。正直、2〜3周でも怪しいのですが、このあと紹介するアプリを活用することで反復回数は稼げます。
なので、まずは書籍を読みながら音読をして、目と自分の声で記憶への定着を図りましょう。
TOEICの試験本番から逆算して考える
ちなみに、1日にやる単語数は自分の学習時間に合わせて変えてOKです。僕は200個ですが、100個でも300個でもかまいません。
ただ、TOEICのスコアをいつまでに取るのか?という目標がハッキリしているのであれば、試験本番までの日数を逆算して勉強する必要があります。
あくまでも金フレの単語だけを考えた場合にはなりますが、たとえばTOEIC試験本番まで30日間あるとします。1日30フレーズやると900フレーズ、1日60フレーズやると1800フレーズを30日間で学べる計算です。
金フレは収録数が約1000フレーズなので、そこから考えて目標を決めましょう。
もちろん、周回やアプリでの反復を含めるともっと綿密な計算が必要になりますが、ここで言いたいことは「試験本番の日から逆算して1日にやるフレーズ数を決めるベき」ということです。
勉強は前日の復習からスタートする
また、その日の学習スタートは前日の範囲を音読することから始めましょう。語彙力強化に復習は不可欠です。
たとえば1日200個やるのであれば、【前日の範囲200個+今日の範囲200個=合計400個】が1日にやる単語数になります。
”金フレ”アプリのオート再生が神がかってる
僕はこれまでいろいろな英単語アプリを使ってきましたが、金のフレーズのアプリは間違いなくTOPを争うレベルで完成度が高いです。
このアプリの魅力は以下のとおり。
- 「金フレ」アプリの魅力
- ・【記憶→定着→実践】の3段階がアプリに組み込まれている
- ・○×形式でフレーズを覚えられる
- ・問題の解答方法(入力方法)を選べる
- ・オートリスニングに対応している
- ・見出し語、フレーズ訳など再生順を選べる
- ・再生範囲を自分で決めることができる
- ・再生速度、再生間隔を自由に設定できる
【記憶→定着→実践】の3段階
金フレのアプリは【単語を覚える→確認する→テスト形式で理解度チェック】という流れで構成されています。
そのため、ただ暗記するだけのフラッシュカードタイプの英単語アプリとは一線を画しています。
○×形式でフレーズを覚えられる
英単語帳では多くの人が赤シートを使うと思います。金フレも例外なく赤シートが付いているのですが、個人的に赤シートってあまり好きではないんですよね。
まず赤シートを手でズラすのが手間だし、赤い色は人間の体温や血圧・脈拍を上昇させ、興奮状態にする色彩効果があるため、集中したい勉強時には相性がよくありません。「充足感」や「満足感」を与えるとも言われているため、やる気を低下させる場合もあるようです。
アプリでは○×形式で回答できる機能があるため、赤シートの欠点の補うことができます。赤シートを使わずに正誤チェックができますし、ゲーム感覚で勉強ができるので飽きにくいというメリットも見逃せません。
問題の解答方法(入力方法)を選べる
金のフレーズでは、問題に対する入力を【手書き】【キーボード】【音声認識】の3つからえらぶことができます。
手書きというのは文字通り、手が単語を書いていく方法です。時間がかかるのであまり使うことはないと思いますが、気分転換に使うのには良いと思います。
メインはキーボード入力になると思いますが、キーボードで入力することでスペルを正確に覚えられるという利点があります。これは四択形式で答える単語アプリでは得られないメリットです。
音声認識は発音の練習も兼ねてフレーズを覚えたい人におすすめです。
オートリスニングに対応している
最初にも説明したとおり、正直なところ書籍を買わずともアプリ版だけで完結できるくらい完成度は高いです(それでも僕は書籍との併用を推しますが)。
特に気に入っているのが、オートリスニング機能でして、これが本当に素晴らしい。
僕はこのアプリをウォーキング中や入浴中などに使っています。ひたすら音声だけを流しっぱなしにできるので、電車通勤・通学のときにも便利です。
【日本語→ポーズ→英語フレーズ】という順番で再生できるので、日本語を聞いてポーズの間にフレーズを答える練習ができます(再生順も自分でカスタマイズ可能)。
また、あまりお行儀は良くないので奨励できませんが、食事を取りながら使うことも多々あります。テーブルのうえにスマホスタンドを置いてオート再生にしておくと、【日本語→ポーズ→英語フレーズ】が音声+文字でも見られるので、手を使わなくても勉強可能です。これが本当に助かる。
僕は朝ごはんを食べながら10分間だけ金フレアプリを使っているのですが、オート再生があるおかげで気軽に勉強ができます。
ちなみに、以下の記事ではiPadで使ってみた感想をレビューしていますので、参考にしてみてください。
金フレだけではTOEICスコアは伸びない
金のフレーズは素晴らしい教材ですが、あくまでも英単語帳(フレーズ集)です。TOEICのスコアを伸ばすための基礎づくりにすぎません。
もちろん、金のフレーズをやることでスコアアップにはつながるものの、短期間で大幅にスコアを伸ばしたい人にとっては、金のフレーズだけでは不十分です。
結局、単語やフレーズを覚えても、それを文章や音声のなかで使う「運用力」を身につける必要があります。TOEIC L&Rであれば、リスニングとリーディングの中で、身につけたフレーズを生かす力を身につけなければいけません。
では、そのためにどんな対策をすればいいのでしょうか?僕は金のフレーズと並行して、スタディサプリENGLISHを使ってきました。
スタディサプリENGLISHは、実際のTOEICの試験を意識した対策を徹底的におこなうので、スコアアップに直結する勉強ができます。
事実、スタディサプリENGLISHで勉強を継続したおかげで、僕のTOEICスコアは450点→750点まで伸びました。
アプリ1つでTOEIC対策が完結するので、とても手軽です。それでいながらきちんと効果もあるので、正直コレ以上のTOEIC教材はないかも?と思うくらい。
「最短でTOEICスコアを伸ばしたい!」という人には心からおすすめできるアプリなので、ぜひ7日間無料で体験してみてください。
使ってみて良ければ課金すればいいですし、イマイチだったら速攻で解約できるので安心です。
「金フレ」でビジネス英会話にも強くなった
余談ですが、僕は「金フレ」でTOEIC対策を続けた結果、英会話にも良い効果があらわれました。
金のフレーズは他の単語帳とは違って「よく使われるフレーズをそのまま覚えられる」という特徴があります。つまり、覚えたフレーズをそのまま英会話でも使えるので、話す内容の引き出し(ボキャブラリー)が増えました。
また、金のフレーズは【日本語→英語】という構成になっているので、ふだんの勉強のなかで自然と英作文をすることになるんですよね。ですから、ただのTOEICフレーズ集というよりも【口頭英作文もできるフレーズ集】という認識が正しいかもしれません。
僕は『瞬間英作文』などの本(アプリ)でも勉強してきましたが、教材の使い勝手やビジネス英語の実用性に関しては金のフレーズが断然上だと思います。
ただ、フレーズで英作文の練習をするだけでは英会話で使える英語にはなりません。結局は英会話レッスンで「学んだ英語を使ってみる」という時間が不可欠になります。
僕がビジネス英語を強化するために使ったのが、ビズメイツ というオンライン英会話です。
金フレで学び、ビズメイツでアウトプット
ビズメイツはビジネス英語に特化したオンライン英会話で、講師は全員がビジネス経験者です(他のオンライン英会話は学生とかも多い)。
そのため、英会話レッスンを通して「生きたビジネス英語」を学ぶことができます。
どういうことかというと、どんなに優れた教材であっても、実際のビジネスの現場で使われる英語とはちょっと異なる場合があるんですね。レッスンを受けていると、講師が「実際にはこういう表現が使われることのほうが多いよ」と教えてくれたりします。
ちなみに、僕は金のフレーズで覚えた英語を実際にビズメイツのレッスンで使ってみて「この表現って自然?」と質問したことがありますが、特に違和感はないようでした。つまり、金のフレーズの英語は十分に現場でも通用するということです。
せっかく金のフレーズで勉強をするなら「話せる英語」にまで持っていきたいですよね。「TOEICスコアだけじゃなく、話せる英語も身につけたい」という人は、オンライン英会話をうまく組み合わせながらTOEIC対策を進めていくのがおすすめです。